あなたは、仕事にやりがいを感じているだろうか。
仕事にやりがいがない、という人も多いと思う。不器用な人が会社や仕事にフィットできず、会社に行くのが苦痛だ、仕事に対するやる気が起こらない、ひいては、会社をやめたい…と思うことはよくある話だ。だが、その状態では、自分にとっても会社にとっても不幸なことになる。
今回は、仕事にやりがいを見出す方法について書いてみたい。
目次
仕事にやりがいを見出す方法は
社会への貢献について考える
仕事にやりがいがない…と感じる人は、この実感を得たい。
だが、これは理想論的で、そうたやすく得られるものではない。
特に大企業で働くと、仕事が完全に分業化・細分化されているために、自分の仕事がどのように社会とつながっているのか見えにくい。昔からそのような状態を揶揄して、「歯車の一部」などと言われるが、その歯車が回ることによって、何がどうなるのかよくわからないのだ。
社会への貢献意識を持つことは…
実際私が会社で働いていた時も、自分の仕事がどのように社会とコネクトしているのか、さっぱり見えていなかった。というよりも、そんなことを考えたことすらなかった。なので、目の前の仕事に追われている人が、このような意識を持つことは、そう簡単ではないと感じる。
身近な人に貢献している…
社会に貢献などと「キレイごと」をいわれても、ピンとこないのが普通だ。
ゆえにまずは、社会に貢献している、というよりも、クライアントに貢献している、自分以外の誰かに貢献している、と考えた方がいいだろう。そして、自分の仕事から自分が所属する課や部の仕事へと、カメラを引き(ズームアウト)、その引いた絵で評価してみることだ。
足りない(見えない)部分を想像力や洞察力で補う必要があると思うが、もしこのような実感をリアルに得ることができれば、かなり強いと思う。内発的動機の炎を、たやさず燃やし続けることができるからだ。※多くの人ができないことであるがゆえに、価値のあることだ。
能力の向上について考える
仕事にやりがいがない…と思う人は、自分の能力の向上を実感していない。
仕事をしていれば、かけた時間に比してスキルは上がる。
この事実をフェアに評価することだ。「こんなスキルが上がっても仕方がない…」と考える人がいるかもしれないが、それは偏った見方だ。向上するのは技能に関するテクニカルなスキルだけではない。
能力は向上している
色々なタイプの人と出会い、仕事をすることで、人間関係に関するスキルも磨かれているのだ。さらには、特定分野のスキルを抽象化することで、汎用性のある知恵に変えることもできる。
不器用な人は物事の負の面ばかりに目を向けて嘆く傾向にあるが、もう少し良い面を見つけ出す努力をしたい。そして、良い面をフェアに評価することが必要だ(もっと視野を広げたい)。
自己の成長を可視化する
仮に、職場に嫌な人がいても問題ない。
嫌な人や尊敬できない人がいれば、「反面教師」というフォルダの中に分類して、データを取ればいい。身を持って体験して集めた生の一次データというのは、とても貴重なものである。
そのようなデータを数多く集め、分析、アプライ(反面教師と同じ言動を慎む)することで、あなたの人としての能力は向上するのである。※能力の向上を自分で実感することが大事だ。
※そのためには、過去の自分との差分を可視化する必要がある。
私生活をくすませないために
仕事にやりがいがない…と思う人は、私生活を充実させるために働く、と考えたい。
仕事があるから私生活も充実したものになる。私生活が犠牲になってしまうような職場は別だが、それ以外の職場では、この考え方は通用するだろう。私生活をくすませないため…というのがネガティブな表現であれば、私生活を輝かせるため…と読み替えてもらってもいい。
私生活の充実だけでは不十分
たとえば、仕事をやめて、私生活だけの生活になったとする。
おそらく最初の数ヶ月は楽しいだろう。
仕事のプレッシャーから解放されて、趣味やレジャーを満喫するのではないか。しかし、その後はどうだろうか?ひと通りやることをやってしまうと飽きてしまい、楽しいと思っていたことも、次第にそう思えなくなるのではないか。
私生活と仕事生活は両輪
私生活だけになると、私生活がくすんでしまうのである。
仕事生活と私生活というのは、車の両輪である。
前に進むためには、両方がバランスよく動いていなければいけない。どちらか一方に偏ってしまうと、うまく前に進めず、人生は充実しない。このことを頭の隅に入れておきたい。
仕事を「ゲーム」だと考える
仕事をゲームだと考えたい。
不器用な人は自分本位な人が多いので、人に指示されて仕事をする、というスタイルを嫌う。これでは、なかなか会社の仕事にやりがいを見出すことは難しい。では、どうすればいいのか…
管理者が仕事に「ゲーム感覚」を持ち込んだら、
英語の“play”という言葉には「遊び」のニュアンスが強くあると聞きますが、“work”もまた同様であるべきです。あなたの部下がやる気を出すかどうかは、あなたが仕事をどれだけ遊びにできるかにかかっているといっても過言ではありません
出典:仕事にゲーム感覚を持ち込め
部下のモチベーションが上がり、業績も上がった、という事例があるそうだ。
上司に対して、仕事の仕組みに「ゲーム感覚」を入れてくれ、というのは難しいだろう。
叱責されるかも(笑)。であれば、自分でその感覚を取り入れることだ。たとえば、単純なルーティーン仕事でも、違うアプローチでやってみるとか、時間を計測してタイムを競う、などだ。
嫌な仕事は罰ゲームだとする
嫌な仕事は「罰ゲーム」だと考えてもいいだろう(笑)。
嫌な仕事をやらされモチベーションが落ちたとき、どのように仕事に取り組むのが最善か、というテーマの調査・ゲームだと考えてもいい。もし、その調査やゲームを通じて、自分なりの方法論を確立できれば、一生役に立つかもしれない。罰ゲームから学ぶことも十分に可能なのだ。
考え方次第で、退屈な仕事にもやりがいを見出すことはできるのだ。
職場の仲間と働く喜びを得る
仕事を通じて、仲間と働く喜びを得たい。
※仕事にやりがいがない、と感じている人は、この喜びを知らないはずだ。
しかし、不器用な人にはハードルの高い方法かもしれない。
不器用な人は、チームでの仕事が成功して、みんなが喜んでいるような場面でも、自分の仕事の出来が悪いとふさぎ込んでしまう。団体スポーツでチームが勝利したにもかかわらず、喜びの輪の中に入らず、ひとりベンチに座り込んでいる、というイメージだ。※ある意味、自己中なのだ。
職場の人間関係を良好に保つ
この方法を利用するには、職場の人間関係を良くしておく必要がある。
※職場の人間関係が悪ければ、仲間と喜びを分かち合う…なんてことはできない。
他人の成功でも、自分のことのように喜ぶことができれば理想だが(これはむずかしいかもしれないが…)、少なくとも、「気配りの力」を使って、職場で孤立しないようにしたい。
※人間関係を良くしておけば、自然と仲間意識も強くなるだろう。
外的報酬を得るは…
外的報酬とは、仕事の対価や社内での地位である。
自分で項目として挙げておいてなんだが、この方法はほとんど使えない(笑)。
「外的報酬」は結果だからだ。使えない方法として知っておいて欲しい。
ただし、地位が上がり、権限が大きくなって、自分のやりたいことがある程度できるようになった結果、仕事にやりがいを見出すことができるようになる…ということはあるかもしれない。
※だが、地位を上げる人は、その前から仕事にやりがいを感じているものだ。
仕事にやりがいを見出す - サマリー
まとめ
今回は、仕事にやりがいを見い出す方法について書いた。
仕事にやりがいを見出すには、以下の5つの方法がある。
1)仕事を通じ社会に貢献しているという実感を得る、2)自分の能力が向上しているという実感を得る、3)私生活をくすませないために働くと考える、4)仕事をゲームだと考える、5)職場の仲間と働く喜びを得る、の5つだ。
1)~4)は、自分の見方や考え方を変えることで、なんとかなることだ。
だたし、1)社会に貢献しているという実感を得る、はなかなか難しいかもしれない。
想像力や洞察力が必要になるからだ。しかし、むずかしい分だけ、このような実感をリアルに得ることができれば、強いと思う。※なので、トライする価値は十分にあるだろう。
5)仲間と働く喜びを得る、については、まわりの人が絡むだけに、不器用な人にとっては難しく感じる。この方法を利用するためには、職場で良い人間関係を築き、かつ保つことが必要条件になる。
ハードルは高いと思うが、「気配り力」を駆使してその条件を満たしたい。
仕事にやりがいを感じない…と思いながら仕事をするのではつまらない。自分のためにも会社にとってもプラスにならない。この状態から抜け出せるよう努力することが大事だ。
行動メモ:
自分の仕事と社会のつながりを考えてみる。身近な人とのつながりから考えてみる。
自分の能力の向上を可視化する。向上している点は素直に評価する。私生活と仕事生活は車の両輪であり、私生活が充実するためには、仕事生活も充実する必要がある、と認識する。
仕事にゲーム感覚を入れる。ゲームと同じように、どう攻略すればいいのか、という観点から考えてみる。罰ゲームからも学ぶことを意識する(そのときしか学べないことがある)。
仲間と働く喜びを得たい。仲間の成功を喜ぶ・心から祝福するマインドを持つことが理想。常に仲間に気配りをする・仲間をリスペクトすることで、職場の人間関係を良くしておく。
今回の記事:「仕事にやりがいを見出す方法5つ」