人生に失敗する人がいる。
何をもって失敗とするかだが、人生を通じて自分の能力を発揮しないとき、自分の才能を(方向性を間違えたり、努力を怠ったりで)開花させることができなかったとき、失敗としていい。
失敗の原因は、今述べたようなこともあるが、自ら「人生に失敗する人」の言動を選んでいるから失敗する、ということもある。今回は、人生に失敗する人の言動をまとめてみたい。
目次
- 目次
- これをすれば失敗する…はある
- 自分以外の誰かのせいにする
- 自分を守るために他人を傷つけている
- 欠点ばかりに注目し不満が多い
- 人は愚痴や不満を聞きたくない
- 自己評価が低く自分を認めていない
- 自分を認めることが大事
- 人の話を素直にきかず反発する
- 苦言を呈してくれる人は貴重
- まとめ
これをすれば失敗する…はある
人生にこれをすれば成功する…というものは、基本的にはないと思う。
しかし、これをすれば失敗する…というものはあると思う。
たとえば、「あいさつ」だ。もちろん、まわりの人に愛想よく「あいさつ」しても、成功するとは限らない。だが、「あいさつ」を全くせず、まわりの人を無視するような態度をとっていると、必ずと言っていいほど失敗するだろう。
人を無視すれば失敗する
組織で仕事をする会社員であればもちろんのこと、経営者や個人の事業主でも同じことだ。
運に恵まれて成功した人が(それを自分の実力だと勘違いし)天狗になり、自分からあいさつしていた人に対し、あいさつしなくなった…という話をたまに聞くが、非常に危ないサインだ。
人を無視すれば、必ずと言っていいほど失敗するだろう。
自分以外の誰かのせいにする
これは、「不都合なことは、自分以外の誰かのせいにする」という行為だ。
ミスをしても自分の非を認めず、「上司の指示が悪かった」などと、すぐに周囲の人のせいにしたりする。また、思い通りにならないと、自分ではなくて他人を責めたりもする。上司から厳しく注意され、それを「パワハラ」ととって“逆ギレ”することもある。
出典:ミスをすぐ人のせいにする部下。「新型うつ」か
まわりのせいにする「うつ」というものが、蔓延しているそうだ。
会社員をしていると、「キチンとやり方を説明せずに、仕事だけ押しつけやがって…」と思うことはある(笑)。その結果、慣れない仕事でミスをすると、「上司の指示が悪いからだ!」と上司のせいにする。確かにその気持ちはわかるし、ロジックとしては正しいのかもしれないが、(自分のために)そう思わない方がいい。
「何でもお膳立てされていると考える方が甘いんだ」ぐらいの感覚でいた方が楽なのだ。
そう感覚を切り替えれば…(めずらしく?)キチンとやり方を説明してくれる上司がいたら、それを当たり前だとは思わずに、感謝の気持ちがわいてくるだろう。それは非常にいいことだ(笑)。
自分を守るために他人を傷つけている
また、すぐに他人のせいにする人は、自分を傷つけたくないからそうしているはずだ。
しかし、その行為が「他人を傷つけているかもしれない」ということに、思いをはせた方がいい。特に、自分より弱い者に責任を転嫁しようとしていないか…そこをよく考えた方がいい。
さらに、自分を守ろうと(言い訳や言い逃れを駆使して)汲々としている人に、人間的な魅力は生じない。まわりからは、「エゴイストで小さい人だね…」と酷評されることになる。
組織の中の一員としては、失格の烙印を押されることになりかねないのだ。
欠点ばかりに注目し不満が多い
人やモノの(ポジティブな面をみないで)欠点ばかりに注目する、という人がいる。
※このタイプの人は、「失敗しやすい人」になる。
本人にはそれほど悪気があるわけではないのだが、人やモノの欠点を見つけるのが上手で、「批判精神」の旺盛な人がいる。そういう状態であれば、おのずと不満が多くなる。
このタイプの人の場合は、口を開いたかと思えば愚痴か不満か批判だ(笑)。人やモノの欠点ばかり(人一倍)クリアに見えているのだから、そうなるのはある意味当たり前なのだ。
人は愚痴や不満を聞きたくない
しかし、人は(基本的には)他人から愚痴や不満を聞きたくないものだ。
特に、自分がポジティブな気分でいる時にそのような話を聞かされると、せっかくのいい気分が台無しになってしまう。なので、不満が多い人にはポジティブな人が寄りつかなくなる。
寄りつくとすれば、同じようなネガティブな人だ。つまり、ネガティブ同盟なら作れるが、ポジティブな人(将来が有望な人)と人脈を作れなくなる、ということだ。
ただし、欠点を見つけるのが上手というのは、必ずしも悪いことではない。
ものごとの欠点を見つけて改善する…というプロセスは、何かと必要だからだ。しかし、それを愚痴や不満という形で(外部に)表現するのはやめた方がいい、ということだ。
自己評価が低く自分を認めていない
不器用な人は、「自分はダメだ…」と思いやすい。
※自己評価の低い人は、自分の能力を発揮できず、失敗する人になる。
そして、自分は頭が悪いからだとか、学歴が十分ではないからだとか、容姿がイマイチだからだとか…とにかく自分がダメな理由をあげつらうのが上手だ。
しかし、そんな思考をしても全く意味がない。意味がないどころかマイナスだ。「ダメだ」と思ったら、本当にダメになってしまう。「すばらしい」と思っても、すばらしくはなれないかもしれないが(笑)、ダメだと思えばダメになるのだ。※ネガティブの力は、かなり強いのだ。
自分を認めることが大事
まずは、今の自分をそのまま認めることだ。
そして、「自分が今持っているもので勝負するんだ!」という気概を持つ。
自分の足りない部分を補う努力をすることは、決して悪いことではない。どんどんやればいい。だが、「まだ○○が足りないから、今の自分はダメだ…」という思考になってはいけない。
そんなことでは、いつまでたっても自信を持つことができない。自信を持てなければ、踏み出せない(行動できない)。とにかく、四の五の言わずに、今の自分を認めることだ。
人の話を素直にきかず反発する
失敗する人には、人の話を素直にきけない…という特徴もある。
私が20代のころ、「人の話を素直にきける若手が伸びる」という主旨の話を、会社の大先輩から聞いたことがある。
そのときは、若手に聞く耳を持ってもらえないおじさんのポジショントークかな…聞いてもらえない話しかできないおじさんサイドの問題では…と思っていた(笑)。
同意しなくてもいい
だが、その言葉は事実だ。「人の話を素直にきける」というのは、必ずしも同意するという意味ではない。人の話をしっかり一度受けとめて、自分で内容を吟味してみる…ということだ。
もし同意できれば、ありがたく取り入れればいいし、同意できなければ、そんな見方もあるんだな…と思って、頭の片隅にでも置いておけばいい(無理に同意する必要はない)。
苦言を呈してくれる人は貴重
自分にとって耳の痛いことをあえて言ってくれる人というのは、かなり貴重な存在だ。
友人や知人などにあえて苦言を呈するということは、リスクや困難を伴うことだからだ。相手に嫌われるリスクがあるし、面と向かって苦言を呈することには、かなりのエネルギーが必要だ。
イエスマンでまわりを固めたリーダーというのは、時とともに自壊していく(リーダーでなくても同じだ)。耳の痛いことであれば、耳を塞ぐのではなく、耳を澄まして静かにききたい。
苦言には真実がある
苦言の中に真実があることも多いのだ。
あのときは反発して否定したけれど、今考えれば、的を射たアドバイスだったな…、素直に聞いていれば、違った結果になっただろう…ということがあるのだ。なので、人の話は素直にきいた方がいい。
※人の話を聞けない人は、間違いなく失敗する人になるだろう。
まとめ
今回は、人生に失敗する人の言動について書いてみた。
人生にこれをすれば成功する…というものは基本的にはないと思うが、これをすれば失敗する…というものはあると思う。失敗のスイッチを自ら入れないためにも、人生に失敗する人の言動をいくつかまとめてみた。※チャレンジしての失敗はいいが、無用な失敗は避けたい。
今回の記事で述べた失敗する人の言動は、1)自分以外の誰かのせいにする、2)欠点ばかりに注目し不満が多い、3)実は自己評価が低く、心の中で自分を認めていない、4)人の話を素直にきけず、すぐに反発しようとする、の4つだ。
最後に、本文中で言及できなかったことを補足したい。
謙虚さを忘れてはいけない
たとえば、あなたが現在、人生においてそこそこ成功しているとしよう。
そして、それを自分の能力と努力の結果だ…と考えることは、自然なことだ。だが、ちょっとこれまでのことを振り返ってみてほしい。
もし、あのタイミングであの人に出会っていなかったら?もし、あのタイミングで就職できていなかったら?もし、あのタイミングで別の判断をしていたら…。冷や汗が出るようなことはないだろうか?つまり、今の成功というのは、幸運にも恵まれているということだ。
人生においては、「少し判断を変えれば、その後の展開が大きく変わってしまう…」という場面がある(その時点では、どの選択肢が正解なのかはわからない)。
また、巡り合わせで、自分の力ではどうにもならないこともある。そういうモノの積み重ねの上に自分が立っている…ということも時には考えた方がいい。
要は、(成功しても)謙虚さを忘れてはいけない…ということだ。
行動メモ:
人生に失敗する人には、自ら失敗する選択をしているからそうなる、ということがある。
誰かのせいにしない。自分を守るために、誰かを傷つけていないか(弱者へ責任転嫁がないか)チェックする。誰かが(上司などが)お膳立てしてくれる、という考えは甘いと知る。
欠点ばかりに注目し、不満が膨らんでいないかチェックする。他者には自分の価値を高く見せようとするが、実は自己評価が低い…という状態にないかチェックする。人の話は素直に聞く。必ずしも同意する必要はないが、素直に聞く姿勢はとても大事。謙虚さを忘れない。
今回の記事:「人生に失敗する人の言動4つ」