不器用な生き方をやめたい

人の心理や特徴を踏まえて合理的に行動したい

会社をやめたい…あなたが会社をやめるときに考えたいこと

会社をやめたい…と思うことがないだろうか?

会社員であれば、「会社をやめたい」、「今の仕事をやめたい」と思うことは、あると思う。

特に若いうちは、比較的選択肢があるため、転職によりキャリアアップできる可能性がある。なので、「今の会社をやめて、別の会社へ行こう…」と思うことは、不思議なことではない。

今回は、会社をやめるときに考えたいこと、について書いてみる。会社をやめたい…だけでやめてしまうと、後悔することになるかもしれない。※大企業をやめる、という前提で考える。

目次

会社をやめるときは…

会社をやめるときは、前向きな理由(思い)でやめる、というのが基本だ。

実際は会社に不満があってやめる…という場合でも、その不満を会社にぶちまけてやめたところで、何もいいことはないからだ。※あるとすれば、一時的な自己満足ぐらいだ。

転職する場合は、同じ業界のほかの会社、ということがよくあると思う。

そこの会社で働きだしたとき、以前の会社と仕事をする、ということは無きにしも非ずだ。また、会社をやめるときに反感を買うと、業界内で「評判が悪くなる」という可能性もある。

ケンカ別れは厳禁

外資系の企業などでは、誰かを雇用する前に、その人の評判を、以前の会社やその人の知人に問い合わせる、ということがある。

そこでネガティブなことを言われてしまうと、転職はアウトになるだろう。

これはある意味、江戸の敵を長崎で討たれる、ということだ。なので、会社に対し不満があっても、「ケンカ別れ」という事態は、避けなければいけない

ナイーブな批判は不要

私が会社をやめるときは、前向きな理由(思い)を前面に出したが、一部批判ととれるような発言もしたように思う。

問題を強く感じる部分があったので、その点を最後の人事担当者との対面のときに(冷静にではあるが)指摘したのだ。※当時は、若さゆえのナイーブな部分があり、その批判が会社の役に立つのではないか、という思いもあったのだ。

この指摘(批判?)をしたから後に不利益を被った、ということはないが、このような批判もしない方がいいのではないかと思う。こちらが建設的な批判だと思っても、相手がどう受け取るかはわからないからだ。※とにかく、会社に残る人の心証を良くしておくことが大事だ。

個人の会社に対する感情はどうあれ、円満な退社を目指した方がいい。

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会社をやめる方向に導く思考

会社をやめる人の頭の中には、会社をやめる方向に導く思考がある。

自分に資格があるのか?

自分に資格があるのか?という思いがある。

心のどこかでは「自分は決められたレールの上を進んできただけ」と、とりわけ大きな決断もしないで、たまたまこの場所にたどりついたに過ぎない、という思いを抱いてもいました。そのため、いまひとつ「エリート」であることへの覚悟や実感を持てず、むしろ自分がいる地位への後ろめたさと、漠然とした将来への不安を感じていました。
出典:肩書き捨てたら地獄だった p.20

ある意味、ラッキーなだけで、(自分の実力というよりは)「たまたまこの場所にたどりついたに過ぎない」と感じることがあるのだ。そのような感覚は、「後ろめたさ」につながる。

※自分に自信が持てない状態。

民間企業の幹部や大学に所属する超一流の研究者と仕事を重ねていくうち、「小さな仕事の経験や積み重ねも無く、自分がこうした方々と肩を並べていいものだろうか」という思いが日に日に強くなってきました。
出典:肩書き捨てたら地獄だった p.20

「自分がこうした方々と肩を並べていいものだろうか」という思いはよくわかる。

わたしは入社当時からある意味、分不相応な待遇を受けていたように思う。

雲の上のような人と会う機会を与えられていたし、自分よりもはるかに知識も経験も豊富な人たちと、仕事をする機会を与えられていたからだ。

自分のような薄学で経験の足りない人間が、このポジションにいていいのだろうか?という思いは常にあった。※ただこの思いは、生真面目な人が陥りやすい罠かなとも思う

メインストリームから外れる

会社では、メインストリームから外れだしたな…と感じることがある。

スケールの大きな仕事で成果をあげている自負はあっても、残念ながらエネルギー安全保障や産業再編といった経済産業省のメインストリームから外れはじめていました
出典:肩書き捨てたら地獄だった p.20

会社には、メインストリームというものがある。

このラインに乗っていれば、将来出世する見込みがあるが、そうでなければ、出世の見込みは薄くなる、というラインのことだ。※いわゆる、出世コースのことだ。

出世コースから外れはじめると、精神的にきつくなる。

上り調子のときは、たとえ現在の位置が低くても、やる気が出る。モチベーションは、値そのものよりも、値の変化に大きく影響を受けるためだ。なので、たとえ現在の位置が高くても、右肩下がりの状態になると、やる気は低下する。※値が大きければ、下支えにはなり得る。

「出世コースのラインから外れはじめる」ということは、右肩下がりの状態を意味する。したがって、このような状態になると、仕事に対するモチベーションを失いやすくなってしまうのだ。

将来が見える

そうなると、将来が見えてくる。

50代半ばで「肩たたき」、どこかの外郭団体へ「天下り」という流れも、うっすらと見えていました。
出典:肩書き捨てたら地獄だった p.20

会社でも、「肩たたき」 ⇒ 関連子会社へ(片道)、という流れがある。

プライドの高い人であれば、「肩たたき」されること自体が猛烈に嫌なことだし、片道で関連子会社に飛ばされることも、プライドが許さないだろう。※不要なプライドではある。

自分の名刺の社名が、有名な会社から無名の会社へ変わることも、屈辱的なことかもしれない。※自分が他人からどう見られるか、を自己評価の基準にするからそうなってしまう。

妥当性のチェックをする

今回述べた、会社をやめる方向に導く思考をまとめると、以下のとおりだ。

1)自分に資格があるのか? ※ギャップを感じる
2)メインストリームから外れる
3)将来が見える

これらの思考について、妥当性のチェックをする必要がある

1)自分に資格があるのか?、については、「感じたギャップを、(手段を尽くせば)埋めることができるのではないか?」、「その感覚を逆に燃料にできないのか?」と考えることはできる。

2)メインストリームから外れる、であれば、「人としての力を磨く時期にすればいい」、「力を蓄える時期にすればいい」と考えることもできる。※考え方次第で、物事の評価は変わる。

3)将来が見える、についても、見えた将来が悪い、と考えるのは早計だ。現在のイメージだけで、物事を捉えている可能性がある。※安易に決めつけない方がいいだろう。

意思決定は慎重かつロジカルに行う

「会社をやめるとき」というのは、感情が先に立つ、ということがあると思う。

「会社をやめる」という結論が先にあって、後付けでもっともらしい理由を探す、ということがあるかもしれない。なので、いろいろな角度からロジカルに考えてみることが大事になる。

その時点では、「自分には見えていないことがたくさんある」ということを認識した方がいいだろう。自分を過信せず、謙虚になった方がいい。また、感情的な判断は間違いであることが多い、と知った方がいい。キャリアに関する意思決定は、慎重かつロジカルに行った方がいいと思う。

 

会社をやめるときに考える - サマリー

まとめ

今回は、会社をやめるときに考えたいことを書いた。

昨今では、会社をやめる(た)という退職エントリーを書く人が結構いる。

会社をやめる、ということは、会社に対し何かしらの不満がある。キャリアアップを目指す転職にしても、その会社ではキャリアアップできない…と思うから、そうするのだ。

だが、退職エントリーに、本音の不満を書く人はいない。

あざとい、ずるいといえばそのとおりなのだが(笑)、不満を書けば自己の不利益になる、と知っているためだ。会社をやめるときは、円満な退社を目指した方がいいのだ。

今回の記事:「あなたが会社をやめるときに考えたいこと」