あなたは、適度な自尊心を持ち合わせているだろうか。
世の中には、「自尊心が低い・欠如している」と感じる人が結構多いのではないだろうか。中には、「自尊心がない」、「そんなものは持ち合わせていない」と感じる人もいるだろう。
人は、(自分の中で)自分の評価が落ちてしまうような、失敗や不快な経験をすることがよくあるし、その種のネガティブな経験というのは、印象に残りやすく、後々まで尾を引くことがよくあるためだ。※比較的大きな失敗や不快な経験を、何年、何十年も覚えていたりする。
今回は、自尊心が低い人の特徴について書いてみたい。
目次
自尊心とは
自尊心とは、「自分の人格を大切にする気持ち」のことだ。
自分の人格を大切にする気持ち。また、自分の思想や言動などに自信をもち、他からの干渉を排除する態度。プライド。
出典:自尊心の意味|デジタル大辞泉
自尊心と自信はよく似ている。
自尊心を持っていれば、自分に対して信頼がある ⇒ 自信がある、ということになるからだ。
ただし、自信がある ⇒ 自尊心がある、にはならない。
自信というのは、ケースにより、「あったり・なかったり」するものだからだ。
勉強には自信を持っていても、スポーツには自信がないとか、人間関係の構築には自信がない、ということは、普通にあることだ。※対象によって、自信の度合いは変化するのだ。
だが、自尊心というのは、対象によって変化するものではない。
ここが、自信と自尊心の違いだ。
自尊心が低ければ…
自尊心が低ければ、さまざまな問題が生じる。
多くの研究者によって自己肯定感は人格形成や情緒の安定のために重要であると考えられており、自尊心はそのためには必要な感情であるとも言える。特に主体性や自信の形成においては、自尊心のない者は、自身を信用することができないため、自分自身の能力にすら懐疑的となってしまい、何もなすことができない。
出典:自尊心 - Wikipedia
自尊心の有無が、さまざまなことに影響を与えるためだ。
たとえば、物事の選択。自尊心が低ければ、失敗を恐れ消極的な選択をするようになる。自分はこの程度だから、この程度の選択で十分だろうと、自分の持っている力(ちから)未満の選択をしがちになる。※自己評価が低いため、必然的にそうなってしまう。
「物事の選択」というのは、とても大事なことだ。人生は、選択の結果で決まるものだからだ。誰と友達になるか、誰と人脈を築くか、誰をパートナーにするか、どこの学校を選ぶか、何の職業を選ぶか、どこの会社を選ぶか…これらの大きな選択は、自尊心と密接な関係があるのだ。
※自尊心が低いことは、自分に対する罪(背信行為)ですらある。
萎縮しチャンスを活かせない
自尊心の低い人は、チャンスがあっても活かすことができない。
チャンスを活かせない
チャンスが来ても、反射的に「自分には無理だ…」と考えてしまうためだ。
自分にはそのチャンスをつかむ資格がない…と思うこともある。そして、まわりを見渡し、自分より(チャンスをつかむ資格がある)ふさわしい人がいるではないか…と考える。
萎縮する
謙虚さは大事なのだが、謙虚というよりは、萎縮しているのだ。
チャンスなどというものは、そうそうあるわけではなく、 自分よりふさわしい人がいれば、その人に譲ればいい…というものでもないのだ。
※世の中をみれば、実力の順番に序列がついているわけではないことがわかるはずだ(実力があるのに、(チャンスをつかむことができず)日の目を見ない…という人はいくらでもいる)。
また、自尊心の低い人は、自分からチャンスを求めようとしない。
自分が動けば、チャンスが生まれる…ということがあるが、自尊心の低い人は、自己評価が低いため、そのようなアクションをとらないのだ。※「どうせ自分なんかは…」と思ってしまう。
メンタルが不安定になる
自尊心の低い人は、メンタルが不安定になりがちだ。
信用できない人と同居しているようなものだからだ。
自尊心の低い人は、不安になったり、心配になったり、懐疑的になったり、ネガティブ思考になったり…と全くいいことがない。これらが絡まって負のスパイラルに陥ると、セルフ・コントロールを失うことになる。※馬上で手綱を放すような状態になってしまう。
自尊心の欠如は、しばしばセルフ・コントロールを失い、依存症や摂食障害などの精神障害や自殺を引き起こすことがある。特に、うつ病の患者は自尊心を失っていることが多く、欧米のうつ病治療では、投薬療法とカウンセリングによる患者の自尊心の回復が同時並行的に行われることがある
出典:自尊心 - Wikipedia
そこまで行かなくても、自尊心の低い人は、(第三者からもわかる)不健康なオーラを出すことになる。※日頃の表情や態度に(自尊心の欠如が)にじみ出てしまうのだ。
人間関係を築けない
自尊心の低い人は、上手に人間関係を築くことができない。
端的に言えば、自尊心の低い人は、他人から見た場合、「魅力的な人」ではないのだ。
自己評価が低く、「自分はダメだ…」と思っている人は、輝いていない(くすんでいる)。
このタイプの人に魅力を感じる人はなかなかいない。いるとすれば、「同病相憐れむ」の人ぐらいだろう。勢い、同タイプの人としかつき合えなくなってしまう。
※人間関係が、かなり狭くなる。
弱みを隠そうとする
また、自尊心の低い人は、自意識が強いことも多く、自尊心の低さから生じる自分の弱みを隠そうとする。
自分を大きく見せようとする程度であれば、まだかわいいが、自分の非を他に転嫁しようとしたり、誰かを dis って、自分を上げようとしたり、被害者意識を強く持ったりしがちになる。
そんなこんなで、自尊心の低い人は、「人としての魅力を欠く状態」になってしまうので、まともな人間関係を築くことができなくなるのだ。※人が寄ってこないどころか、離れる状態だ。
自尊心が低い人の特徴 - サマリー
まとめ
自尊心が低い人の特徴について書いている。
今回の記事で述べたのは、1)チャンスを活かせない、2)萎縮する、3)メンタルが不安定になる、4)人間関係を築けない、の4つだ。どうやら、自尊心が低ければ、何もいいことがないようだ(苦笑)。自尊心の低さが原因で、くすんでいる…という人も多いだろう。
このタイプの人は、萎縮して行動できないからチャンスを活かせない、ということになる。
また、メンタルが不安定になりくすんでしまうため、人としての魅力を発揮することができず、人間関係が広がらない…ということになる。生きていく上で厳しい状態であることがわかるだろう。
次回に続きます。
次回の記事:「自尊心は低いのにプライドが高い」
今回の記事:「自尊心が低い人の特徴4つ」