初対面が苦手だ…という人は、意外に多いと思う。
初対面の人とぎこちなく会話している人はもちろんだが、初対面の人と一見普通に会話している人の中にも、「実は初対面が苦手だ…」と思っている人が、少なからずいるだろう。
今回は、初対面が苦手な理由について書いてみたい。
目次
苦手意識がある
初対面が苦手だ…という苦手意識がある。
何でもそうだが、苦手意識がありながら、上手く行く…ということはあまりない。
そもそもなぜ苦手意識があるか…ということを考えると、やってみたけど「失敗した」、「上手く行かなかった」という経験がもとになっていることが多い。1度ならまだしも、2度3度と上手く行かない経験をすると、「自分には向いていない」、「苦手だ…」ということになるのだ。
苦手意識は好ましくない
苦手意識には根拠があるが、苦手意識を持つことは、以下の点で好ましくない。
ひとつは、「苦手だから…」ということで、苦手だと思うことを避けようとしてしまうのだ。そのために、経験を積む機会を失い、経験値を上げることができなくなってしまう。
※自ら苦手の深堀りをする…ということになりかねない。
さらに、「苦手だから…」はクセになる。自分が上手くできないことを「苦手だから…」とすれば楽になるからだ。知識や技術、経験が足りないから上手くできないことを、「苦手だから…」としてしまえば、気持ち的には楽だ。それらを補う地道な努力を(自分的には)する必要がなくなるためだ。
この状況が好ましくないことは、言うまでもないことだ。
相手を警戒する
相手を必要以上に警戒する人は、初対面が苦手だ。
初対面では、情報に乏しく、相手のことがよくわからないためだ。
相手を必要以上に警戒する人は、相手のルックスや言動などから情報を集めようとするが、それだけでは十分ではないと考える。したがって、警戒心を丸出しにして相手と接することになる。
一方、自分の情報は開示しようとしない。
よく知らない相手には、自分の情報を与えまい…とするのだ。
このような非友好的な態度は相手に伝わるので、相手とのコミュニケーションはギクシャクし、上手くいかない。そして、先に述べたように、「初対面は苦手だ」という苦手意識につながる。
相手を警戒しすぎると、必然的に初対面が苦手になるのだ。
チャレンジが好きでない
初対面が苦手な人は、対人関係においてチャレンジが好きではない。
初対面の人と話す、という行為は、ある意味「チャレンジする」ということだ。
その人がどんな人かよくわからないし、話が合うかどうかもわからない。未知の部分が大きく、先の展開を予想することがむずかしいのだ。当然、会話が上手くかみあわないこともあるだろう。
※不自然な会話になることもある。
リスクを取りたくない、チャレンジが好きではない…という人は、こういうちょっとした未知の状況でも避けようとする。つまり、(先の展開が読めて安心できる)話の合う見知った人とだけ、コミュニケーションをとろうとするのだ。※安定を求めて挑戦しない人は、初対面が苦手なのだ。
相手の評価が気になる
自分が相手にどう思われるのかが気になる…ということだ。
そして、「相手に認めてもらえないのではないか…」と恐れてしまう。
たとえば、相手の話に対し、気の利いた返しができなければ、「自分の評価が落ちてしまう…」、「相手に認めてもらえない…」などと思ってしまう。自分が話すときは、気の利いた話題を提供できなければ、「相手につまらない人だと思われてしまう」と、ネガティブに考えるのだ。
また、沈黙すると「相手に変に思われる」と考える。
そして、沈黙を恐れるあまり、わけのわからないことを言ってみたり、変に早口になってみたり…ということになり、後で落ち込むことになる。自分で自分のペースを乱してしまうのだ。
外面を良くしようとする
相手の評価が気になる人は、外面を良くしようとする。
外面を良くしてもいいのだが、これが行き過ぎると問題になる。
相手に「こう見られたい」、「こう評価されたい」という気持ちが強すぎると、言動が不自然になったり、ぎこちなくなってしまうのだ。そうすると、自分の良さがほとんど出なくなってしまう。
その結果、思うように振舞えず、「初対面が苦手だ」と感じることになる。
知らない人だと緊張する
知らない人だと緊張する、という人は、初対面が苦手だ。
緊張する人は、「相手に自分の緊張を悟られたくない」と考えている。
自分の緊張を悟られることは、とても恥ずかしいことだ…と思うのだ。
なので、自分の緊張を隠そうとし、それが上手くいかなければ、(動揺し)ますます緊張に拍車がかかる…という状態になる。恥ずかしいから「相手に自分の緊張を悟られたくない」という部分に自分のリソースを消費すると、当然だが態度が不自然になるし、会話も上手くいかない。
その結果、自分は初対面が苦手だ…ということになる。
自分に自信がない
相手の評価が気になる、というのは、自分に自信のない証拠だ。
知らない人だと緊張する、ということも、自分に自信のない証拠かもしれない。
自分に自信がなければ、相手からどう思われるのか…ということが気になって仕方がない。相手の評価で自分の価値を決める…という方法をとるので、おのずとそうなってしまうのだ。
だが、「自分に自信のない人だ」と評価されることには耐えられない。
したがって、相手に「自分に自信のない人だね」と思われないような言動を無理にとったり、そう思われるかもしれないシチュエーションからは、できるだけ遠ざかりたい…と考える。
相手に興味がない
初対面の相手には興味がない、という人がいる。
もちろん、相手にもよるのだろうが、「興味がない」と感じがちな人がいるのだ。
知り合いを増やすメリットはあるが、人の目を気にしなければいけない…というデメリットもある。
知り合いを増やせば、<いまより>どこで誰が見ているかわからない…という状況になってしまうのだ。※普通の人でも、あれこれあると、人づきあいが煩わしくなる…ということもある。
このデメリットを重視すると、知り合いを増やしたくない…という気になる。
そこから、初対面の相手には興味がない、関係を作りたくない、という感じ方や考え方になる。そう感じたり考えたりすれば、「初対面の人は嫌だな…」という結論になるのは必然なのだ。
まとめ
今回は、初対面が苦手な理由について書いてみた。
項目だけ並べると、
1)(コミュニケーションなどに)苦手意識がある、2)相手を必要以上に警戒する、3)対人関係におけるチャレンジが好きではない(リスクを取りたくない)、4)相手の自分に対する評価が気になる、5)知らない人だと緊張する、6)自分に自信がない、7)相手に興味がない、の7つになる。
初対面が苦手だ…という人は、たいていどれかに当てはまるだろう。
※苦手を克服したければ、まずは自分が当てはまる理由を考えてみよう。
自分に自信がなく、コミュニケーションに苦手意識があるから、過度に緊張する、過度に防衛的になる、相手の自分に対する評価が気になる…ということになるのだろう。そして、(自分を納得させるために)人には興味がない、人嫌いである…ということになるのかもしれない。
今回の記事:「初対面が苦手な理由7つ|理由を知り克服に努める」