不器用な生き方をやめたい

人の心理や特徴を踏まえて合理的に行動したい

どうしても許せない人を許す方法6つ

あなたにも、許せない人がいると思う。

どうしても許せない人について、あなたはどのように処理しているだろうか。「あの人は、一生許さない」と頑なに思い続ける人もいるだろうし、「許したい気持ちはあるけれど、実際はなかなか許せない」、「本当は許したいけれど、許す方法がよくわからない…」という人もいるだろう。

今回は、人を許す方法について書いてみたい。

目次

 

人を許す方法は

許せない「損」を知る

許せないと、自分が損をすることは確かだ。

少し、許せないと思う人のことを考えてみるといい。どんな気持ちになるだろうか。

自分の人格や尊厳を精神的、肉体的に傷つけた人、自分をいいように利用し踏み台にした人、使い捨てにした人…そのときのことを思い出すと、とても嫌な気分になるし、そんな人たちが、自分に対し謝罪も何もなくのうのうと生活している…と思うと、さらに嫌な気分になる。

そうであれば、そのときのことや、そんな人たちのことを思い出さなければいい…と思うかもしれないが、自分が受けたある種の損失というのは、そう簡単に払拭できるものではない。

尊厳にかかわると許せない…

金銭的な損失であれば、時間とともに忘れることになる。

だが、自分の人格や尊厳にかかわる損失の場合は、そうはいかない。それが原因で人生が変わってしまった、今の自分の性格や生活にも悪い影響を与えている…という思考になりがちだからだ。

素晴らしい人生にならない

だが、いつまでも「許せない」と思うことは、明らかに損だ。

手足に重りをつけて、人生を歩むようなものだからだ。本当はもっと前に進めるはずなのに、「うらみつらみ」という重りのおかげで、思うように前に進めない…ということになってしまう。

人生において、人に対し寛容でない人が失速していくのは、ある種の法則のようなものだ。恨みがましい人が、素晴らしい人生を送る、ということはない。この点は押さえておいた方がいい。

許せないと身体に悪い

許せないと身体に悪い、ということもある。

許せないことや許せない人のことをイメージすると、腹が立ってイライラする。

もう何年も前のことであっても(たとえ10年以上前のことであっても)、許せないことを昨日の出来事のようにリアルに思い出し、感情的になりイライラする。頭に血がのぼるのだ(笑)。

こんなことを繰り返していると、体にいいはずがない。その際は、確実に血圧が上がっているだろう。怒りが心臓や脳の疾病を引き起こすことは、よく知られていることだ。また、怒りはメンタルにも悪い影響を与える。嫌な気分になること自体、心がダメージを受ける、ということだ。

スポンサーリンク
 

 

他者からの評価が下がる

端的にいえば、恨みがましい人はイメージが悪い

自分が人を恨むことについては、当然のことと考え何とも思わないが、まわりにいる「恨みがましい人」については、悪いイメージを持っているはずだ。自分勝手といえばそうなのだが、人にはそういうところがある。

人を恨む人というのは、他者からよく見られないのだ。その恨む理由がリーズナブルか否かは、他者にとっては関係がない。「恨みがましい人」と思われるだけで、大きなマイナスになるのだ。

恨みがましいこと自体が、人に距離をおかれる原因になる。

人を許す「得」を知る

なので、許した方が得なのだ。許せば、許さないことによるデメリットを受け取らずにすむ。

誰にとっても、自分の健康や人間関係というのは、人生において最も大切なことだろう。それらを自ら毀損する、というのは大変愚かなことだ。「どうしても許せない…」という人は、まずそのことをよく考えることだ。「自分の大切なものを、自ら傷つけてもいいのか?」ということだ

※余計な感情を排し、冷静に考えることが必要だ。

セルフイメージが良くなる

許せない人を許すことで、セルフイメージが良くなる。

「自分は、あんな人でも許すことができる」と思えば、セルフイメージが良くなる。

器の大きい寛容な人間だ…ということになるのだ。許せない人を思い出して、「お前は酷いことをしたよな。それは人として許されないことだった。その行為は、これからも決して肯定しない。でも未熟だったお前は許してやるよ…」とつぶやいてみよう。少し気分が良くならないだろうか。

未熟な人だと思う

相手を未熟な人だと思えば、許せるようになる。

人は相手が自分と同じ土俵に立っている、と感じるときに腹を立てる。

なので、「別の土俵にいる人だ…」と思えばいいのだ。子どもに暴言をはかれると、傷つくかもしれない。だが、多少傷ついて悲しい思いはしても、その言葉に本気で怒る、ということはしない。

それは、相手は未熟な子供だ、自分とは立っている土俵が違う、と思うからだ。

大人であっても未熟な人は、他人を傷つけやすい。そんな人には、自分本位で他人の気持ちを汲むことができない…ということがあるためだ。なので、傷つけられたら「未熟な人だな…」と心の中で呟けばいい。過去に自分の人格や尊厳を傷つけた人に対しても、同様にすればいい。

統計的に処理する

統計的に処理する、という方法もある。

たいていの人には、「許せないな…」と思う人がいる。

なので、「出会ったね(笑)」、「統計どおりだね」と思えばいい。人を見下したり、バカにしたりする人と出会ってしまったから、「自分は運が悪い」と思う必要はまったくない。
出典:人に見下された・バカにされたときの対応6つ

つまり、誰しもそのような思いをしているのだ。

ということは、残念なお知らせかもしれないが、世の中には「あなたを傷つける人は、一定の割合でいる」ということになる。もし、誰にも傷つけられたことがない…ということであれば、鈍感かラッキーか、防御力が人並み外れて強い、ということだろう(笑)。

問題は、そのことをどのように処理するか、なのだ。なので、過去のことも現在~未来のことも、「出会ったね(笑)」、「あるよね」、「統計どおりだね」と思えばいい。

いちいち心の染みにするのではなく、淡々と受け止めればいいのだ

自責を考えてみる

自責を考えると、許せないという気持ちが静まる。

そもそもなぜそんなに許せないのか…と考えると、自分が「自分は全く悪くない、すべて相手の責任だ」と思っているためだ。この気持ちが強ければ強いほど、許せないという気持ちも強くなる。

自分に非がないのだから…ということだ。

自分が先に傷つけた可能性も…

たしかに、そんな場合もあるだろう。

一方で、自分にも責任がある場合もある。たとえば、あなたの何気ない発言が相手を傷つけ、それを恨みに思った相手が倍返しをしてくるようなケースだ。

この場合、自分の相手を傷つけた発言に気が付かなければ、相手を「とんでもないやつだ…」と認識する。「こいつは絶対に許せん!」という気持ちになるだろう。だが、「自分のあの発言が引き金になったのだな…」と思えば、相手の行動もわからなくはない、ということになる

したがって、「絶対に許せん!」という一方的な気持ちは、なくなるはずだ。このようなケースでは、相手はいちいち説明してくれない。なので、自分で気づく必要がある。

時効にする

時効にする、というユニークな考え方がある。

許せないことを意識するくらいなら、いっそのこと時効にして忘れたほうがいいです。人生は、許せないことを許せるようになる旅です。時効にして忘れてしまう。
出典:許せば許すほど、表情は柔らかくなる

強制的に時効にし、リセットするという方法だ。

最近のできごとであれば、感情的になるのもわかるが、5年以上前、10年以上前のことで心底嫌な気分になる、というのは違うだろう。そうしないために、時間で区切りをつけるのだ。

もし、そのときのことやその人のことを思い出しそうになったら、「時効だからもういい」、「時効になったことを今考えても意味がないし…」と、強制的にシャットダウンすることだ。

スポンサーリンク
 

 

許せない人を許す方法 - サマリー

まとめ

今回は、人を許す方法について書いてみた。

今回の記事で書いた人を許す方法は、1)許せない損を知る、2)許す得を知る、3)未熟な人だと思う、4)統計的に処理する、5)自責を考えてみる、6)時効にする、の6つだ。

「人を許さない!」と思う人の中には、そうすることが相手に対するリベンジになる、と考える人がいる。相手を許してしまうと、リベンジできなくなるので嫌だ…という理屈だ。

だがこれは、自分の中での理屈に過ぎない。自分の気持ちの折り合いをつけるために、そのようなロジックを生み出すわけだが、それは一時的なことでいいのではないだろうか…。

自分の気持ちはおさまるかもしれないが、失うものが大きすぎるのだ。このことは、自分の不要なプライドを満たすために、あえて非合理的な言動を選ぶこととよく似ている

※認知の歪みを伴う感情的な思考になる。

相手のためではなく自分のため

人を許すことは、相手を楽にすることではない。相手に利益を与えることでもない。

自分の心持ちの問題で、相手の利益とは関係のないことだ。だから、人を許すことで相手を利する、と考える必要は全くない(相手を利することにはならない)。だが、自分の利益とは大いに関係がある。人を許すことは、自分のためになることなのだ。自分のために人を許したい。

今回の記事:「どうしても許せない人を許す方法6つ」