不器用な生き方をやめたい

人の心理や特徴を踏まえて合理的に行動したい

真面目に生きるのはいいが「正直者は損をする」場合がある

あなたは、真面目に生きている方だろうか。

真面目に生きている…という人がいれば、そうでもない…という人もいるだろう。

真面目に生きている人の中には、「真面目に生きると損をする」、「真面目に生きることが本当にいいことなのだろうか?」、「もう少し不真面目に生きた方がいいのではないか…」と思っている人もいるだろう。その気持ちはよくわかる。

今回は、「正直者が馬鹿を見る」ことについて書いてみたい。

目次

 

正直は損だと思う

正直者が馬鹿を見るとは

「正直者が馬鹿を見る」ということわざがある。

このことわざの意味だが、正直な人は世の中のルールやマナーを守るため、(不自由をしたり、物事の処理に手間取り、余計な時間を要したりで)損をすることが多い…という意味だ。

あいつはバカ正直な奴で融通が利きない…と疎まれることもある。

正直者はチートできない

たとえば、カンニングを上手く使えば、得をする可能性がある。

それにしても医学部ってカンニングする人ものすごく多いよね。うちの大学にもいるし他大学にもいるし。他の学部に比べて明らかに多いと思う。将来医者になる人がそんなことをしてるようじゃ全く信用出来ない。と批判されても仕方ないよね
出典:とある研修医の雑記帳

医学部でカンニング…というのも困った話だが…。

ネットで調べてみると、カンニングするような人は成績が悪いので、正直者が馬鹿を見ることはない…という記述があったが、必ずしもそんなことはない。大学生のとき、カンニングを効果的に使って難しい単位やいい成績をとり、大手の企業に就職する…というのは普通にあることだ。

カンニングを効果的に使うというのは、たとえば、発覚するリスクが少ない場合のみに使う、カンニングが有効な試験のみに使う、カンニングで浮いた時間を別の勉強などに使う…ということだ。

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不正行為が後を絶たない

また、引用の話からすると、カンニングをして医師になるケースも普通にあるのだろう。

そういえば、ある大学の医学部で、学生が試験前夜に試験会場に忍び込み試験問題を撮影する…というカンニング行為もあった。これはかなり悪質な例だ。こんな人たちが医者になっては困る。

カンニングにはリスクもあるが、カンニングをしている人の数から考えると、カンニングがバレて処分を受ける…という人の割合はかなり小さいのだろう(バレる人は氷山の一角にすぎない)。

なので、多くの人がカンニングすることには利益があると考える(リスクをとる価値があると考える)。そのため、カンニングをする人が後を絶たないのだ。いたちごっこは今後も続くだろう。

正直者が損をすると思う

正直者はカンニングできないし、カンニングをしようとも思わない。なので、カンニングをする人を横目で見ながら、「フェアではない」と感じる。「正直者が馬鹿を見る」と思うのだ

念のため申し添えるが、カンニングをすすめているわけではない。わたしはカンニングに対して否定的な見方をしている。カンニングをするメンタリティは、不正行為につながるからだ。

 

正直者は損をする

思ったことを口にする

さらに「正直者が馬鹿を見る」ケースについてだが、

コミュニケーション能力の高い人は、自分の負の感情を上手に隠したり、加工したりします。それだけ、相手の感情に配慮しているということです。気配りをしている、ということですね
出典:見た目がいいのにもてない女?美人なのにもてない理由4つ

正直者は、思ったことをそのまま口にする…ということがある。

好きであれば好きと言うし、嫌いであれば嫌いと言う。前者は問題にならないが、後者は問題になる。

食事に行ったお店で「まずい」と思えば、「おいしくないね…」と口にする。たしかに、まずいものを「おいしい」と言うよりは、「おいしくない」と言う方が正直ではある。

このタイプの人が、まわりから「正直な人だ…」と評価されるかどうかは微妙だが(笑)、自分で自分のことを欺瞞のない「正直な人間だ」と思っていることはたしかだろう。

正直に言うと損をする

だが、できる人はそのようなことはしない。負の感情を抱いたとしても、上手に隠したり加工したりするのだ。おいしくなければ何も言わないか、「個性的な味ですね」という表現をするだろう。

なぜそうするかといえば、相手の感情に配慮する、ということもあるし、無用な敵を作らないようにする、ということもあるだろう。なので、自分の正直な気持ちを表現しないことで、自己の不利益を避けようとしている…とも言える。思ったことをそのまま口にする正直者は損をするのだ。

なぜ自分が報われないのか…

真面目に生きている自分が、なぜ報われないのか…と思うと馬鹿を見る。

正直さは美徳である、真面目に生きていれば報われる、と教えられて(それらを信じて)育った大人が現実に直面し、真面目に生きている自分が、なぜ報われないのか…と思うことがある。

だがその思いを抱けば、ダークサイドにおちるきっかけになる。

ダークサイドに落ちる

自分を被害者だと考えても、いいことはない。もしかすると、自分のつらい状況というのは、他人のせいかもしれないし、自分の力の及ばない外部環境のせいかもしれない。だからといって、自分を被害者だと考えても、何一ついいことはないのだ
出典:つらいときしんどいときの過ごし方で未来が決まる

被害者意識が生まれるためだ。

正直さは美徳である、真面目に生きていれば報われる、というのはウソではないか。なぜ現実に即さないことを自分に教えたのか…と(逆恨みのような)被害者意識が生まれてしまうのだ。

被害者意識というのは強い負の感情であるため、これを持っていると頭の働きが抑えられ、正しい判断ができなくなったり、前向きな思考ができなくなる…ということになる。また、自分を被害者だと考え、人を恨みながら生きる毎日はどうなのだろうか。健全な毎日になるのだろうか。

なぜ自分が報われないのか…と思うと、ダークサイドにおちてしまうのだ。

誰に対しても誠実に接すると

誰に対しても誠実に接することはいいことだが、落とし穴もある。

正直な人は、「対人関係のマナーを守る」という意識があり、誰に対しても誠実に接することがある。このことはとてもいいことでおススメしたいが、気を付けた方がいい点(落とし穴)もある。

それは、甘さを突かれエゴイストに利用されやすくなる…ということだ。

食いものにされることがある

一定の割合で存在する「エゴイスト」に与えることは、あなたにとってマイナスになります。あなたが彼らの食い物になってしまう…ということです。あなたは疲弊し、誰に対しても与えることをやめてしまうかもしれません。なので、自己中心的な人には注意すべきです。
出典:「情けは人のためならず」の意味をもっと考える

以前、「情けは人の為ならず」が機能しないケースがある…と書いたことがある。

それは、エゴイストに情けをかけるケースだ。エゴイストというのは、自分の利益のために他人をいいように利用する人のことで、このタイプの人に誠実に接すると、痛い目にあうことがある。

※いいように利用され、食いものにされることがある。

なので、このタイプの人には注意すべきだ。「自分の好意をいいように利用されているな…」と感じたときは、その相手と距離をとることが必要になる。つき合いを切れない場合は、Give & take に徹する…ということでいいのだろうと思う。この落とし穴には、くれぐれも注意してほしい。

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だが正直者は報われる

わたしは、「正直者は報われる」と考えている。

正直な人の方が、まわりからの信頼を得やすいからだ。「あの人は裏表のない人だ」という表現があるが、これはほめ言葉で、「あの人は裏表のない正直な人だ」ということだと思う。

たとえば、アマゾンのレビューが比較的信用されるのは、悪い評価のコメントもきちんと掲載しているためだ。もしこれが、「販売に不利になるので、悪い評価のコメントを削除する」ということであれば、消費者の信用を集めることはできなかっただろう。

このように、正直であればまわりから信頼を得やすくなり、報われることになるのだ

 

正直者は「損」をする - サマリー

まとめ

今回は、正直者が馬鹿を見る、ということについて書いた。

わたしは、正直者は損をする、とは思わない。

ただし、先に述べた「正直者が馬鹿を見る」ケースに当てはまらなければ…という条件がつく。

なので、正直に思ったことを口にしたければ、それを言う価値があるのか…と考える。それを口にしたときの影響(相手の気持ちなど)を考える。言いたければ、クッションやオブラートを使う。

真面目に生きている自分が、なぜ報われないのか…とは思わない。エゴイストが相手の場合は、自分から与えることをせず、Give & take に徹する…などという「生きる知恵」が、必要になるのだ。

この「正直者が馬鹿を見る」というのは、言葉は悪いが「馬鹿正直な者が馬鹿を見る・損をする」としてもいいだろう。真面目に生きることや正直に生きることはもちろん「良いこと」でそうすべきだが、(同時に)自分の経験や頭を使って賢く行動した方がいい…ということだ。

今回の記事:「正直者は損をする場合がある」