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仕事の優先順位を守れない理由3つ

仕事の優先順位というものがある。

仕事に優先順位をつけて、その順位が高いものから実施しなさい…と指導を受けたことのある人もいるだろう。それはそのとおりで、そのことに異存のある人は少ないと思う。だが、「優先順位どおりに仕事をしているか」と問われれば、「必ずしもそうではない」と答える人も多いだろう。やるべき仕事だけれど、手をつけないで放置する…ということがないだろうか。

今回は、仕事の優先順位を守れない理由について書いてみたい。

目次

優先順位を決められない

仕事の優先順位を決める

そもそも、優先順位を決められない…ということがある。

1)緊急度が高く、重要度も高い
2)緊急度が高く、重要度が中~ 
3)緊急度が低く、重要度が高い 
4)緊急度が低く、重要度が中~
~ 実行するかしないかを決めるライン ~
5)緊急度が高く、重要度が低い
6)緊急度が低く、重要度も低い
出典:「いつかやる」は結局やらない|先送りせずにすぐやる人になる

※2と3は入れ替わることがある。

優先順位を決められない…というのは、まずそれを決めるための「ものさし」を持っていないためだ。そのものさしは、「緊急度×重要度」で組み立てることができる。「緊急度が高く、重要度も高い」を最上位にする、「緊急度が低く、重要度も低い」ことを最下位にする…ということについては、あまり異論がないだろう。問題は、その間にあるタスクの優先順位の決め方だ。

優先順位を上手く決められない…という人は、そこがゴチャゴチャになったり、緊急度ばかり気になって、重要度が疎かになったり…ということになっているはずだ。何か違うな…と思いつつ、緊急度にしたがってタスクを処理している…という人は多いはずだ。

優先順位どおりに計画できない

仕事を優先順位どおりにできない人は、計画があいまいだ。

その理由だが、1)優先順位を決めるのが面倒くさい、2)優先順位を決められない、3)優先順位を決めることを軽視している、4)頭の中でしか計画を立てていない、などが考えられる。「優先順位を決めるのが面倒くさい」については、たしかにある(笑)。緊急性の高いタスクから順番に処理していけば(それなりに仕事になるのだから)それでいいじゃん…と思うのだ。

また、なんとなく「頭の中でしか計画を立てていない」ということもよくある。いちいち書き出すのは面倒なので、大雑把でも「頭の中でわかっていればいいよね」と思ってしまう。

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優先順位を考える時間が必要になる

自分のものさしにしたがって、優先順位を考える時間が必要になる。

自己啓発の本には、「緊急度が低く重要度が高いタスクを重視しましょう」と書かれている。それはそのとおりだと思うが、「どうやって重要度を決めるのか」、「中ぐらいの場合はどうするのか」という問いには、自分で答えなければいけない。なので、自分のものさしを作ってみて、実践の中でそのものさしが機能しているのかどうか確かめ、絶えず改めていくことが大事なのだ。

そのためにも、自分のものさしにしたがって、優先順位を考える時間が必要になる。

優先順位どおりに実施できない

計画を立てても、優先順位どおりに実施できないことがある。

緊急度の高い割り込みの仕事が入ったり、重要度よりも緊急度を重視してしまったり、難易度の低い手軽なタスクを片づけて少しでも達成感を得たい…と思うためだ。

また、些末なことをやり始めて、ついそれに没頭してしまう…ということもあるだろう。たとえばあなたも、ちょっと片づけを…と思いやり始めたら、細かいところが気になってやり込んでしまった…という経験をしたことがあると思う(笑)。

・電話を取ろうとしなかったFさん

私がFさんと話をしたときのエピソードだ。

多忙なFさんと話すためには、色々と段取りがあり、苦労の末ようやく時間をとってもらい話をすることができた。話を始めて何分かたったとき、Fさんの卓上にある電話が鳴った。そのとき、私はFさんが受話器をとるだろう…と思ったのだが、呼び出し音を無視して私との話を続けた。そのときFさんは、「ちょっとすみません」と私に言って、電話に出ることはできたはずだ。

しかし、自分からそうしようとはしなかった。電話に出るよりも、目の前の人と話をすることの方が優先順位が高い…と考えた結果だろう。結局私から、「電話に出られたらどうですか?」と言って、電話には出たのだが、ここまで緊急度(電話に出ること)を無視できる人はめずらしい。

※優先順位を守るためには、こういう姿勢が必要なのだろう。

なぜ重要度を重視するのか

なぜ重要度を重視するのか…についても書いておきたい。

それは、重要度が成果に直結するためだ。たとえば、「毎日コツコツ勉強する習慣を身につける」というタスクがあるとしよう。このタスクに緊急性はないが、この習慣を身につければ、勉強にしろ仕事にしろ(将来の)成果に結びつくだろうと容易に想像できる。

また、人は重要度よりも緊急度に目を奪われやすい。

目の前に締め切りがあれば、「締切効果」でそのタスクをやらなければいけない…と半ば自動的に思ってしまう。だが、緊急度が高くても重要度が低いタスクはやる必要がない。そのタイプのタスクは、ほかの適切な人にやってもらった方がいいのだ。

緊急度を優先すると主体性を失う

緊急度を優先すると、主体性を失うことになりやすい。

どうしても、「やらされている」感が強くなるのだ。たとえば、技術の人が営業の人から急ぎの問い合わせを受けたとき、(技術の人にとっては)それは緊急度の高い割り込みの仕事になる。こういうときは、(本当はダメなことだが)「面倒くさいな…」と思いながら、主体性をなくして対応することになる。こういう仕事が多くなれば、仕事に嫌気がさすのも時間の問題だ。

なので、基本的には重要度を重視する方がいいのだ。

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自分にとって何が重要なのか?

自分にとって何が重要なのか…と自問自答した方がいい。

と言われても、よくわからないかもしれない。では、自分はどのような成果を出したいのか、どのような付加価値を生み出したいのか、何によって覚えられたいのか、何を通じて影響力を持ちたいのか…と結果から考えてみればいい。そして、そのための大きな変数は何か…と考えるのだ。

ただし、自分の効率だけ求めて自己本位になってはいけない。人と人が繋がって仕事をしている限り、人間関係を良好に保つことは、とても大事な要素になる。仲間から(その人や会社にとって重要度が高い)急ぎの問い合わせをうけたときは、親切に対応した方がいいのだ。

※バランスが大事になる…ということだ。

まとめ

今回は、仕事の優先順位を守れない理由について書いてみた。

今回の記事で書いたのは、1)優先順位を決められない、2)優先順位どおりに計画できない、3)優先順位どおりに実施できない、の3つだ。まずは、優先順位をつけることに対する意識を高くすることだ。「そんなものは大して重要じゃない」と思っていると、優先順位どおりにできる確率が低くなる。成果を出すためには、必要なことだと強く意識した方がいいだろう。

今回の記事:「仕事の優先順位どおりにできない理由」