あなたは、効果的に相槌を使える方だろうか。
コミュニケーション能力が低い、という人は、相槌を上手く使えない。相槌の種類を知らないし、相槌を打つタイミングもよくわからないためだ。相槌のバリエーションはいろいろあるが、まずは基本の3つを覚えておきたい。これらを覚えておけば、たいていの場合事足りるだろう。
今回は、最も効果的な相槌を3つピックアップしてみる。
目次
例1:すごいですね
すごいですね
シンプルに、それはすごいですね、という形で使う。
バリエーションは、「すごい」、「すごすぎる」、「すごいですね」、「それはすごいですね」、「とんでもなくすごいですね」、「いや~すごいです」、「すごすぎます」などになる。
この相槌は、相手が自分や家族などのポジティブな成果を話したときに使えばいい。
この相槌のいいところは、「わざとらしさ」がほとんどないところだ。相手のポジティブな成果に対し、素直に「すごい」と反応することになるため、わざとらしい感じや、よいしょする感じが抜けるのだ。※すごいと思えば、(嫉妬なしで)素直に「すごい」と表現すればいい。
知人に「すごいですね」と言ってみた
知人に「すごいですね」と言ってみたことがある。
知人が「子供が大学に現役で合格した」という話をしたので、「それはすごいですね」と相槌を打った。適当に相槌を打った、ということではなく、本当にすごいと思ったからそうしたのだ。
合格したのは、日本でトップクラスの大学だった。そのときは、「いや~何も言うことないですね」ということも言ったと思う。そう言うと、その知人はかなりうれしそうな顔をしていた。
相手には評価して欲しいという気持ちがある
自分や家族のポジティブな成果を誰かに話すときは、相手に評価して欲しい、という気持ちがある。
なので、その気持ちを満たしてあげればいいのだ。人に何か自慢をしたときに、相手が「知らんがな」、「そんなことは大したことではないよ」という態度を取ると、がっかりする(笑)。
相手に評価して欲しいという自分の気持ちが満たされないために、落胆してしまうのだ。相手といい関係を続けたい、と思うのであれば、「すごいですね~」と、相手を評価してあげよう。
例2:さすがですね
さすがですね
すごいですね、と似ているが、「さすがですね」という相槌もある。
両者の違いだが、「すごいですね」は、相手のポジティブな成果に対する称賛、「さすがですね」は、相手の人格・才覚に対する称賛、ということになる。後者は、人をほめる、ということだ。
もちろん前者にも、「すごい方ですね」、「すごい才能ですね」と、人をほめるニュアンスが入ることもあるだろう。だが一義的には、「すごい成果ですね」ということだ。後者の場合は、一義的に、「思ったとおり、すごい方ですね」、「すごい才能ですね」という人に対する称賛になる。
さすがですねは二段褒めになる
さすがですねは、「すごいですね」とは違い二段褒めになる。
さすがですねには、かねてから思っていたとおり、すごい人ですね、すごい才能ですね…というニュアンスがあるのだ。「さすがですね」と褒められたときは、「この人は(これまで特に何も言わなかったけれど)自分のことを買ってくれていたのだな」とうれしく感じたりするものだ。
さすがですねを褒め言葉ととらえる場合、「見直したよ」と比べるといい。「見直したよ」では大してうれしく感じないが(笑)、「さすがですね」だとうれしく感じるはずだ。相手の自分に対するリスペクトを感じることができるためだろう(承認欲求が満たされる、ということだ)。
例3:センスがいいですね
センスがいいですね
センスがいいですね、という相槌がある。
そう言われると、なぜかうれしくなる。センスは、後天的に身につけることも可能だが、生得的な才能に依存する部分もある。なので、才能をほめられた、ということでうれしくなるのだろう。
よくわかってくれた、才能を目にとめてくれた、理解してくれた、といううれしさもある。なので、普段から「自分の才能をわかってくれない」と悩む人には、強烈に効く相槌になるだろう。
相手は、「並の人とは違うすばらしい審美眼を持っている人だ…」と思うかもしれない。
やはり人気の相槌である
センスがいいですね、は最も人気のある相槌になる。
・「センスがいいイコールすごい人のイメージがあるので」(32歳/商社・卸/営業職)
・「どんな地位に立とうとどれだけ金を持っていようと、センスが悪い男はダサいから、センスがいいことを言われるとすごくうれしい」(31歳/食品・飲料/技術職)
この言葉がほかの言葉とは少しちがうのは、努力に対しての言葉というよりは、もともと持って生まれた才能に対する言葉という印象が強い点かも。
出典:女性からの相槌「さ・し・す・せ・そ」、男性が一番うれしいのは?
たしかに、センスはお金や社会的な地位とは関係のないものだ。
ただし、使うときはやや注意が必要かもしれない。センスの良し悪しをジャッジしている、という形になるので、(言われる人の中には)上から目線的な印象を受ける人もいると思うからだ。
この相槌は、目上の人には使わない方がいいのかもしれない。
最も効果的な相槌の例・パターン - サマリー
まとめ
今回は、最も効果的な相槌を3つピックアップしてみた。
1)すごいですね、2)さすがですね、3)センスがいいですね、の3つだ。
すごいですね、は使いやすい。わざとらしいのは嫌だ、相手の人格を褒めたくない、という人でも使うことができる。相手の優れた成果に対する相槌・反応である、と定義すればいいためだ。
さすがですねは、相手の承認欲求を強く満たす相槌になる。自尊心が弱く、相手の承認を求めている人に対し使うと、かなり効果がある。相手の人格をダイレクトにほめる相槌になるためだ。
センスがいいですね、は最強に近いが、目上の人には使わない方がいいだろう。
今回の記事:「最も効果的な相槌の例・パターン3つ」