不器用な生き方をやめたい

人の心理や特徴を踏まえて合理的に行動したい

情報を集めることには落とし穴がある

あなたも、日常的に情報の収集をすると思う。

情報を集めながら、「やりすぎではないか…」と思うことがないだろうか。

自分の行動を振り返ってみても、「不必要な情報まで集めている…」ということがある。そのために、時間を無駄に使ったり、行動が鈍る…という好ましくない結果につながることがある。

今回は、情報を集めることの落とし穴について書いてみたい。この落とし穴のことを意識すれば、これまでより効率的に情報を集めることができるし、うまく行動できるようになるだろう。

目次

 

情報を集める問題

情報の集めすぎは問題

情報を集めすぎた状態

情報の集めすぎには問題がある。このことは、多くの人が気づいているはずだ。

たとえば、あなたは新しい家電などを買ったとき、説明書をじっくり読み込んでから使いはじめるタイプだろうか?それとも、説明書をあまり読まずに使いはじめるタイプだろうか?

比較的腰が重く、不器用な人は前者で、フットワークが「軽い」とされる人は後者だろう。前者はインプットに重きをおくタイプで、後者はアウトプットに重きをおくタイプである。

謝辞まで読んでしまう

不器用な人は、今必要ではない機能の説明を読んだり、重要ではない説明にも目を通したり、わかりきった(常識的な)注意事項も、気になって読む傾向がある。※とにかく気になるのだ。

本を読むときにしてもそうだ。不器用な人は、読む必要のない謝辞まで読んでしまう(笑)。※謝辞は一般の読者に向けた情報ではないので、(謝辞の書き方を参考にするとき以外は)読む必要はない。

腰が重く不器用な人が不器用さから抜け出したい…と思うのであれば、この「情報の集めすぎ」に注意しなければいけない。情報収集(インプット)は、的を絞りほどほどにした方がいい。

スポンサーリンク
 

 

情報を集めたい病に注意する

不器用な人には「情報を集めたい」という欲望が常にある。

自分に自信がない ⇒ 常に自分の言動に不安がある

この好ましくない状態が身体に染みついている。要は、常に不安なのだ。不安がゆえに、情報を集め(理論)武装しようとする。情報を集めることで、不安を解消しようとするのだ。

なので、当たり前のことでも確認しようとする。

九分九厘の確信があっても、「念のため」ということで、情報を集めようとしがちだ。そして、情報は多ければ多い方がいい…とすら思っていたりする。※どちらも間違いなのだが…

ブックマークで安心感を…

とりあえず、ブックマークをする、という人がいると思う。

ブックマークをしたけれど、その後読んでいない記事や情報が結構ある…という人は、ブックマークをすることで、とりあえずの安心感を得ているだけ…の可能性が高い(自己満足にすぎない)。

そんなあなたは、「情報を集めたい病」にかかっているのかもしれない。

 

効率が悪くなる…

情報の集めすぎは非効率に

情報の収集と効果については、(時系列で)以下のように三段階ある。

1)低効率期
2)高効率期
3)停滞期(低効率期)

情報の収集が不十分な段階では、効果が出ない(低効率期)。

初期の情報収集により、ある程度の知識ベースができた上でさらに情報を収集すると、効果が目に見えて出るようになる(高効率期)。その後、それ以上情報を集めても、それ以上の効果は出ないという時期(停滞期)がくる。※低効率期 ⇒ 高効率期 ⇒ 停滞期 と進む。

収穫逓減の法則がはたらく

難しくいえば、情報の収集量と効果については、「収穫逓減」の法則が働くのである

1キログラムの種をある一定面積の土地に作付けすることで、1トンの作物が収穫できるとする。同じ面積にもう1キログラムの種を植えれば、収穫も2トンになると期待されるかもしれない。しかし、ここに収穫逓減が発生するとしたら、種を1キロ増やしても、収穫できる量の増加は1トンよりも少なくなる
出典:収穫逓減 - Wikipedia

※収穫逓減により、計算通りにはいかない。

この話を情報に置き換えると、二倍の情報を収集したところで、効果が二倍になるわけではない…ということだ。停滞期以降は、情報を集めれば集めるほど、収穫逓減性が強くなるだろう。

なので、3)停滞期、の段階に入る直前に、情報収集を打ち切るのが合理的だと思う。

※そのタイミングはある程度、感覚でわかるはずだ。

アウトプットが疎かになる

情報を集めすぎると、アウトプットがおろそかになる。

※インプットとアウトプットは、トレードオフの関係にある。

ビジネスであれ何であれ、目的は行動(アウトプット)の結果である場合が多いはずだ。情報の集めすぎは、その行動を阻害する要因になりかねない(行動の足を引っ張ることもある)。

ややもすると、本来の目的を忘れて、「情報を集めること」が目的化してしまうこともある。

情報を集めすぎてアウトプットがおろそかになるのであれば、本末転倒だ。腰の重い人は、「行動を起こしたくない」という気持ちがどこかにあって、この愚を犯しやすいの注意したい。

※アウトプットのために、インプットしているはずだ。

 

上位2割の情報を集める

20対80の法則

本から情報を集める女性

20対80の法則を知っている人も多いと思う。

上位20%の社員が、売り上げの80%を叩き出す…ということもあるだろう。

また、ブログでもそれに近いようなことがある。上位20%の記事が、PVの80%を占める…ということがある。ぴったり、20とか80になるかどうかは別だが、そういう傾向はある。

経験則ではあるが、「上位の2割程度」が生み出す効果がとても大きい…とするものだ。この考え方は、さまざまな分野に応用されている。なぜこの話を持ち出したのかは、あとで述べる。

3:7(Input:Output)

以前の記事で、このように書いた。

この問題にピンポイントの正解はありませんが…3:7をベースにして、ケースに応じてこのバランスを調節することのできる人が最強かもしれませんね。
出典:インプットとアウトプットの黄金比率

※3:7は、インプットとアウトプットの比率。

この記事では、インプット:アウトプットは、「3:7」をベースにして、(場合により)「2:8」、「4:6」と変化させるのがいいのではないか…という趣旨の話をした。

本来、「20対80の法則」とは別の話だが、共通点があるように感じないだろうか?2割が8割を生むのであれば、この比率は、「2:8」でいいのではないか、とも読める。

上位2割の情報を集める

ただし、20対80の法則の2割の部分は、「上位の」2割だ。

情報に置き換える場合は、的を射た情報が必要だ。冒頭で書いた家電の説明書であれば、自分がよく使う機能の項目がそれにあたる(自分が使う部分の説明のみを読む、ということ)。

なので、軽くある分野の勉強をしたい…ということであれば、定番書籍の上位2割を読めば十分だろう(乱読の必要はない)。※ただし、何を持って上位とするか…という問題はある。

スポンサーリンク
 

 

情報を集めることの弊害 - サマリー

まとめ

今回は、情報を集めることの落とし穴について書いてみた。

もちろん情報を集めることは必要なことだが、これが行き過ぎるとマイナスになる。

そうなると、効率が目に見えて悪くなるのだ。情報の収集量と効果については、「収穫逓減」の法則が働くためだ。情報の収集と効果については、(時系列で)以下のように三段階ある。

1)効果の出ない初期段階(低効率期)、2)効果が目に見えて出てくるようになる段階(高効率期)、3)それ以上の情報を仕入れても効果が出ない段階(停滞期)

3)の段階で情報収集をしても、もはや無駄なのだ。

20対80の法則や3:7(インプット:アウトプット)という話を知っている人も多いと思う。わたしは、両方とも同じようなことを示唆しているのではないか…と感じる。要は情報の収集は、ほどほどにした方がいいのだ。この点を意識すれば、インプットの効率が上がるだろう。

スポンサーリンク
 

 

行動メモ:

情報の収集と効果について理解する。

それには、1)低効率期、2)高効率期、3)低効率期、がある。2度目の「低効率期」は、意味のないそれになる。情報の収集量と効果には、「収穫逓減」があることを理解する。

上位2割の情報を集め、行動に移す。行動から得られる情報もあるので、その情報も取り込みながら、歩みを進めればいい。特に事前の情報収集は、ほどほどにした方がいいだろう。

※行動から得られる情報の方が、価値が高かったりするものだ。 

今回の記事:「情報を集めることには落とし穴がある」