不器用な生き方をやめたい

人の心理や特徴を踏まえて合理的に行動したい

ネガティブ思考の原因と変える方法

人や物事のマイナス面ばかり見てしまう、という人がいる。

いわゆる「ネガティブ思考」をするタイプの人にありがちなことだ。マイナス面が気になる…というのは、人の特徴から考えるとありがちなことではある(ごく普通の人にもあることだ)。

だが、これが行き過ぎると、「ネガティブ思考」になり、問題が生じるのも確かだ。では、このネガティブ思考の原因は何だろうか?また、ネガティブ思考を変える方法はあるのだろうか。

今回は、ネガティブ思考の原因と変える方法について書いてみたい。

目次

ネガティブ思考の原因

不器用な人は、マイナス面ばかりに目が行きがちだ。

ポジティブなことがあっても、そこに目を向けて評価する、ということには比較的無関心で、ネガティブなことに対しては、それがささいなことでも、丁寧に拾い過大に評価してしまう

認知の歪みがあることは確かだが…なぜ、マイナス面ばかり見るのだろうか?

※認知とは、物事の捉え方や解釈のこと。

完璧主義がある

ひとつには、「完璧主義」がある。

完璧主義の人は、自分の中では「完璧に行う」ということが前提になっているため、少しでもマイナスがあると、それが気になって仕方がないのだ。これは、優れた結果を出していても同じだ。

たとえば、学校の成績でオール5を取っていても、常に不安がある。

自分は人よりもたくさん勉強しているから、オール5を取れているだけだ。

人よりも才能があるわけではない。もし、ほかの人たちが勉強に本腰を入れ始めたら、オール5を維持することはできなくなるだろう…と不安に駆られるのだ。

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結果が出ても不安を感じる

結果を出しているにもかかわらず、「人よりも才能があるわけではない」という、ネガティブな思考に囚われた状態だ。

なので、上手く行っている状態でも、不安を抱えてしまうことになる。※この場合は、有能感の有無の問題もある。

また、完璧主義者には、欠点をなくすことで、結果を出す、という考え方があるので、(自分に)なくすことのできない欠点がある…と思ってしまうと、ネガティブになってしまう。

不幸な状態だと言っていいだろう。

マイナス面ばかりを指摘されて育った

親にマイナス面ばかりを指摘されて育つと、自分も他人のマイナス面を指摘するようになる。

ひとつは、親の真似をしてしまう、ということがある。

さらに、親に自分のマイナス面ばかりを指摘されて育つと、自分に対して自信を持つことができなくなってしまう、ということがある。「自尊心を育む」ということができずに、大人になってしまうのだ。そうなると、素直に他人のプラス面を評価することができなくなる。

自分のプラス面を評価できないと、他人のプラス面も評価できないのだ。自分に自信がないため、他人の足を引っ張ることに熱心になり、他人のあら探しをする可能性もある。

他人のマイナス面ばかり気になる…という人は、自分のプラス面を評価しているのか?自分に自信があるのか?自尊心がどうなのか?と、自問自答してみるといいだろう。

マイナス面ばかり見る人は行き詰まる

人や物事のマイナス面ばかり見る人は、行き詰まることになる。

自分が作り上げた、狭い価値観の中で生きるしかなくなってしまうためだ

※その価値観は、他人から共有されることがない。

そして残念なことに、行き詰まりの原因が自分にある、ということになかなか気がつかない。物事や人間関係が上手くいかないと、すぐに環境やほかの人のせいにしてしまうのだ。

※他責の傾向がある。

したがって、転職などで、環境やまわりの人を取り換えたところで、同じことの繰り返しになってしまう。※何度か同じことを繰り返すと、さすがに気がつくかもしれない。

ネガティブ思考を改善する方法

まずは、完璧主義の呪縛から逃れる、ということだ。

以下の記事で述べたように、完璧主義は害の方が大きい。

このとき、完璧主義のデメリットとして述べたのは、1)人間関係が悪くなる、2)余計な仕事を抱え込んでしまう、3)費用対効果に問題がある、4)肉体・メンタルに悪影響を及ぼす、5)無駄にリソースを使っている可能性がある、の5つだ。

完璧主義は、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」で、労力をかけた割には得るものが少ない(得るどころか、失うこともある)、という残念な事態になりかねないのだ。

損すると思えば変えることができる

人は、得よりも損に対する感応度が高い。なので、この性質を利用する。

完璧主義が自分にとって「損」であることを理解すれば、 完璧主義の呪縛から逃れることができるはずだ。したがって、完璧主義が損であることを、自分なりによく理解することが先決だ。

良い面を探す、あるものに感謝する

人や物事の良い面を探したり、あるものに感謝する、ということだ。

だが、いきなり人や物事の良い面を探すのは、難しいかもしれない。そうであれば、まずは「あるもの」に思いを巡らせてみればいいのではないか?たとえば、家族や友人、スキルや趣味、財産など、誰しも何かしら「持っているもの」があるはずだ。※自由や健康、若さや経験などもあるだろう。

まずは、「あるもの」を認識し、それに対し感謝すればいいのだ

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欠点にポジティブな点を見出す

欠点にポジティブな点を見出したい。

たとえば、人の性格で、「暗い」、「内向的」、「口数が少ない」であれば、「思慮深い」、「出過ぎたところがない」、「落ち着いている」と解釈すればいい。

また逆に、「軽薄だ」、「能天気だ」ということであれば、「明るい」、「親しみやすい」、「物おじしない」と解釈することもできる。※「愛想が悪い」ならば、「媚を売らない」だ(笑)。

人間万事塞翁が馬

物事や出来事であれば、「人間万事塞翁が馬」だ。

人間万事塞翁が馬だと思えばいい。
人間万事塞翁が馬とは、人生には浮き沈みがあり、(事前に予想できるものではなく)思いがけず、陰転、陽転するものだ、という意味だ。そこから、物事や出来事に一喜一憂すべきではない、という教えを引き出すことができる。
出典:プライドの高い人がプライドを捨てる方法

過労で倒れたのであれば、この程度ですんでよかった…と思えばいい。また、どのぐらいまで身体に負荷をかけることが許されるのか…ということを学んだ、とすることもできる。

どんなことにも両面あるのだから、(一面である)マイナス面ばかり見る、ということは、認知の歪みなのだ。その点を理解することが、改善する第一歩になるだろう。

まとめ

今回は、ネガティブ思考について書いた。

ネガティブ思考になると、不安に苛まれることになる。

たとえ結果を出していても、ネガティブな要素を拾い出し、不安に感じてしまうのだ。

この思考が不健康なことは間違いないし、自分のパフォーマンスを制限することも間違いないだろう。なので、変える必要があるのだ。

ただ、ネガティブ思考を変える、といっても、一朝一夕にはいかない。頭の中でネガティブ思考のパスが、しっかりと張り巡らされているためだ。ただ、新しい道を作ったり、ネガティブ思考の道を通らないようにすれば、ネガティブ思考のパスは自然に廃れていく。

変わることは、可能なのだ。

今回のテーマ:「ネガティブ思考の原因と改善する方法」