誰かと比べられる…というシチュエーションがある。
誰かと比べられても、ほめられるのであればいいが(笑)、誰かと比較されるときは、ほとんどが批判されるときだ。そんなときは、内心イラッとするが、どのように返せばいいのだろうか。
今回は、「比べられたときの対処法」について書いてみたい。
目次
- 目次
- 他人と比べられることがある
- 大人になってもあること
- スルーする
- 沈黙するという手もあるが…
- 相手を分析する
- 自分に都合のいい分析でOK
- 未熟な人だな…と思う
- 比較されたらどう思う?と聞く
- あえてそのまま受け取る
- フィードバックには違いない
- Iメッセージで伝える
- その場を立ち去る
- まとめ
他人と比べられることがある
あなたにも、他人と比べられた経験があると思う。
親が自分の子供に対し、「○○君を見倣いなさい」などと、ほかの子供と比較して叱ることはありがちなことだ。また、兄弟で比較することもあるだろう。あなたは、「お兄ちゃんと比べるとあなたは…」、「お姉ちゃんよりもあなたは…」というのは、ありがちなフレーズだ。
学校の教師が、比較することもある。これは私の話だが、三者面談のときに、「お前より下位にいた○○は、成績がグンと伸びているのにお前は…」という形でディスられたことがある(笑)。
大人になってもあること
大人になってからでも、先輩や上司から(同期同士で)比較されることもあるし、プライベートでは、妻が夫の母親と比較される、夫が妻の友人の夫と比較される…ということがある。
結婚前であれば、元カレ元カノと比較される…ということもあるだろう。
さらに、何かのサービスを利用したときなどでは、「ほかの方はこうされています」と言われ、意のままに誘導されてしまうことがあるかもしれない(笑)。これは、他人との比較を用いた例だ。
スルーする
他人と比べられたら、「スルーする」という方法がある。
他人と比べられたときはイラッとし、反発したくなる。だが、感情的に反発することは悪手だろう。そうすることは、ある意味相手の挑発に乗る…ということでもあるし、感情的になっているため、つい余計なことを口走ってしまう…ということにもなりかねない。
そもそも相手が目上の人であれば、反発する、という選択肢はないだろう。
なので、もし先輩や上司から誰かと比較されてディスられたら、「○○は優秀ですからね」、「○○にはかないませんよ」と、大人の態度でスルーすればいいだろう。
沈黙するという手もあるが…
沈黙する、という手段もある。沈黙してこちらが不快になっていることを知ってもらう。
また、比較してディスることが不適切なことに(自分で)気づいてもらう…ということだ。沈黙により、「あなたの言葉を受け取りませんよ」という意志を示す、ということにもなる。
なので沈黙もありだが、大人の態度でスルーする方がベターだろう。
相手を分析する
他人と比べられてイラッとしたら、分析モードに入りたい。
なぜこの人は、他人と私を比べて私をディスるのか…と考えるのだ。相手の心情を想像することに自分の注意を向けると、感情的にならずにすむ。比較的冷静に、対応することができるのだ。
先に、三者面談のときに、「お前より下位にいた○○は成績がグンと伸びているのにお前は…」という形でディスられた…という話をした。
このときの教師の心情は、「お前ももう少し頑張れるはずだろう」ということだったと思う。見放していれば(あきらめて)何も言わないはずなので、他人を引き合いに出して「発破をかけた」ということだろう。
そういう分析結果になれば、それほど腹が立つことではない(冷静に受け止められる)。
自分に都合のいい分析でOK
ただ、相手が自分のストレスを吐き出すためにそうしているとか、わたしのことを嫌ってそうしている…という分析結果になると、イラッとしてこちらのストレスがたまる(笑)。なので、自分の都合のいいように結果を導くことだ。※この場合、分析結果の真偽が問題ではない。
未熟な人だな…と思う
他人と比べてディスる人を、未熟な人だな…と思ってもいい。
実際、未熟な人なのだ。できる人は、他人を引き合いに出して誰かをディスる…なんてことはしない。
そうすることにより相手がどう思うのか、その結果、いい方向に向かうのか…についてよくわかっているためだ。たとえ目上の人でも、「ああ、この人は未熟な人なのだ…」と思えば、(比較でディスられても)大して落ち込むことも、腹が立つこともない。冷静でいられるのだ。
その人を反面教師にする、ということでもいいだろう。
比較されたらどう思う?と聞く
相手に「あなたが比較されたらどう思う?」と聞く方法もある。
人は比較して相手を評価する、ということが好きだ。何かを評価するときは、どうしても相対評価になる。
たとえば、商品を買うときは、機能やデザイン、価格や口コミなどを比較して決める…ということになる。人に対する評価にも、同じことがある。だが、自分が比較されるのは嫌いだ。
他人と比較されてアレコレ言われることは、かなり嫌なことなのだ。
なので、そこを突けばいい。要するに、「あなたは今、わたしのことを他人と比較してディスっているけれど、あなたがそうされたらどう思う?」ということだ。これは、相手と同じ視座でリアクションするのではなく、視座を上げて冷静に反応する…ということになる。
こういう返しをされれば、相手は「…」となるだろう。
あえてそのまま受け取る
あえてそのまま受けとめる…という方法もある。
これにはいくつかの意義がある。まず、比較されてディスられることで、自分がどれぐらいのダメージを受けるのか…を知ることができる。
そのダメージが大きければ、自分の自己肯定感に問題がある…ということになる。
自己肯定感が強ければ、その程度の話で大きなダメージを受けることはないからだ。つまり、そのまま受けとめることで、自分の問題点が浮かび上がってくるのだ。
フィードバックには違いない
次に、比較のディスりにしても、他者からのフィードバックには違いない…ということだ。
相手がそういう発言をする、ということは、自分のことが気に入らないのか、本当に自分のパフォーマンスが低いのか、たいていどちらかだろう(中には、両方という場合もあるが…)。
なので、自分のことを振り返る機会にすればいい。他者目線で自分のパフォーマンスを評価し、改善すべきところがあれば改善する。相手に「自分より優れている」とされた人のいい点をピックアップし真似てみる。こうすることで、相手のディスりを「糧」にすることができるのだ。
Iメッセージで伝える
Iメッセージで、不快な気持ちを伝えてもいいだろう。
あなたが「こうしてくれ」ではなく、主語を私にして伝えるのだ。
痴漢の被害にあったとき、「やめて」ではなく、「嫌だ」と言う方が効果がある、と耳にしたことがある。「嫌だ」というのは、「私は嫌だ」ということで、Iメッセージになる
出典:他人を変える方法|他人は変えられない…は決めつけにすぎない
Iメッセージとは、主語を「わたし」にして伝える方法だ。
もちろん、相手に「誰かと比較してわたしを批判しないでください」と伝えることはできる。
そうすることで、相手が比較のディスりをやめる…ということはあるが、効き目がなかったり、角が立つこともある。それよりも有効なのが、Iメッセージで気持ちを伝えることだ。
たとえば、「お言葉は真摯に受け止めますが、(そういう言い方をされると)残念な気持ちになります」という表現で伝えることになる。あくまでも、自分の気持ちを伝えることだ。
Iメッセージにすると、相手の心に染み込んでいくのだ。
その場を立ち去る
聞いていて嫌になる話であれば、続ける意味がない。
なので、話を切り上げて、その場から立ち去ればいいのだが、プイと横を向いて立ち去ることはできない(笑)。
なので、先に述べたように「○○にはかないませんよ」と大人の態度で短く反応し、相手に失礼のないように、その場を立ち去ればいいだろう。デート中でその場を立ち去れない…という場合であれば、「ちょっとトイレに…」ということで、一旦その場から立ち去ればいいだろう。
そんな自分が嫌になる話を続けても、意味がないし仕方がないのだ。
まとめ
今回は、誰かに比べられたときの対処法について書いてみた。
今回の記事で書いたのは、1)スルーする、2)相手を分析する、3)比較されたらどう思う?と聞く、4)あえてそのまま受け取る、5)Iメッセージで伝える、6)その場を立ち去る、の6つだ。
他人を引き合いに出され、批判されることはあるだろう。その場合は、先輩や上司、親や先生など、目上の人である場合が多い。なので、若ければ若いほどその望ましくない機会がある。
対処の仕方がよくわからないときに、その機会がある…というのは、ある意味皮肉な話だ。そのために、ダメージを強く受けることがある。わたしも未だに、そのときのことを覚えている。
比較への対処だが、どの方法を使っもいいし(相手により最適な方法は変わる)、組み合わせで対応してもいいだろう。
それぞれの方法に特別な軽重はないが、まずは、最初のスルーする方法を身に付けたい。他人を引き合いに出され、批判されたときは、「○○にはかないませんよ」と大人の態度でスルーだ。
今回の記事:「比べられたときの対処法6つ」