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仕事を任せる方法4つ|上手に仕事を手放したい

仕事を人に任せるシチュエーションがあると思う。

そんなときでも仕事を人に任せない…という人は、影響力の小さい人だ。このタイプの人は、小さくまとまって、会社の中で生きたり、人生を生きたりするしかないだろう。逆に、仕事を任せることができる人は、影響力の大きい人だ。このタイプの人は、自分の能力を広く有効に活用することができる人だ。なので、会社でも人生でも成功しやすい人としていいだろう。

今回は、仕事を任せる方法について書いてみたい。

目次

仕事を任せられない

仕事を任せられない

仕事を他人に任せられないと感じることがある。

他人に任せた方がいい仕事であっても、そう感じてしまうのだ。人に説明するのが面倒くさい、依頼する相手とコミュニケーションをとる時間がもったいない(自分でやった方が早い)、結果の質がどうなるかわからない(自分がやるより落ちる可能性がある)…と思うためだ。さらに、自分の手から仕事が離れるため、統制感やコントロールを失う…という気持ちになる場合もある。

※たしかに、質の悪いアウトプットをもらいがっかりすることはある。

だが、仕事を人に任せられないと管理職にはなれないし、なにより自分の能力を広く有効に活用することができなくなってしまう。人に仕事を任すことができれば、自分はもっと重要な仕事にリソースをつぎ込むことができ、自己の成長につなげることができるのだ。

仕事の任せ方は2つある

仕事を任せると言っても、任せ方には種類がある。

ひとつは、手取り足取り具体的に作業指示をして、すべての判断は自分が行う…というやり方だ。この場合、仕事を任された方は自己判断をせず(自分で裁量せず)、指示されたことを忠実に行うことに集中する。何らかの判断が必要になった場合は、自分で考えず上司など依頼者の判断を仰ぐことになる。そのため、判断が多く必要な仕事では、コミュニケーションの量が増える。

※この種の仕事でも、細かくみると判断すべき点はあるものだ。

この任せ方は、「人を自分の手足のように使う」というやり方だ。経験の浅い未熟な人に対する任せ方として有効だろう。だが、この任せ方はいちいち手間がかかるので、「自分の能力を広く有効に活用すること」には直接つながらない。自分の時間を多少セーブすることにはつながるが、相手が自走しないため、手間がかかるのだ。なので、限定的なものとした方がいいだろう。

※それほど大きな成果にはむずびつかない。

全面的に任せる

もうひとつは、判断を含めて全面的に任せる、というやり方だ。

このやり方は、相手に「結果に責任を持たせる」というやり方だ。そのかわり、相手に手段を自由に選ばせる。「自分のやりたいようにやっていいけれど、結果はキチンと出してね」ということだ(笑)。このやり方であれば、「自分の能力を広く有効に活用すること」に直接つながる。

相手の自律性を尊重する方法になる

相手が自走してくれるためそうなる。先に述べた相手が自走しないやり方だと、いちいち手間がかかる。「そんな些細なことはお前の判断でやれよ」、「いちいち聞いてくるな」と思うこともあるだろう(笑)。だが、相手が自走してくれるこのやり方であれば、そういうことから解放されるので、 自分はもっと重要な仕事に気持ちやリソースをつぎ込むことができるようになるのだ。

任せる準備をする

全面的に任せる前に、それなりの準備が必要だ。

まずは人選だ。その仕事をこなすだけの力量があり、その仕事に対し興味を示す人でなければいけない。部下であればその部下の成長を考えて、「実力よりやや上」ぐらいの仕事を任せてもいいだろう。そして、信頼に足る人物である必要がある(ここの見極めは、結構むずかしい)。

人間性をよく見た方がいいだろう。

次に、期待値の問題がある。自分が苦手な仕事であればともかく、自分が得意な仕事であれば、他人が出した結果に満足できない…ということが普通にある。自分がやった方が上手くできた…と思うことは、普通にあることなのだ。なので、期待値をあまり高くしないことだ。

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出すべき結果を理解してもらう

上手に全面的に任せるポイントについて書いてみる。

もっとも大事なのは、相手に「出すべき結果を理解してもらう」ということだ。

相手がそのことをよく理解していないと、あとで頓珍漢なアウトプットを受け取って戸惑うことになる。コミュニケーションが苦手な人の場合は、こちらの意図を読み取れない、(わからないことがあっても)突っ込んで聞いてこない…ということがある。なので、口頭の指示に加えて、わかりやすく具体的な書き言葉で丁寧に伝えた方がいいだろう(わかるまで繰り返しても構わない)。

全面的に任せるやり方は、先に述べたように、相手に「結果に責任を持たせる」というやり方だ。なので、相手がどんな責任を持てばいいのか明確に理解することが、ポイントになるのだ。

資源とルールを明確に伝える

その仕事をするために使える資源やルールを明確に伝えたい。

結果を出すための手段は相手に任せることになるのだが、結果を出せば何をしてもいい…というわけではない。成文律にしろ不文律にしろ、守るべきルールがあれば、それをキチンと伝える。たとえば、誰かに記事の執筆を依頼するとき、「コピペや法令違反をしてはいけない」ということを伝えると思う。「~について、○○文字の記事ができればいい」という結果だけではダメなのだ。

※してはいけないことを伝える。

また、困ったときは自分(依頼者)が相談にのる、助ける、ということも明確に伝えておけばいいだろう。部下であれば、(困っているのに)性格的になかなか上司に助けを求められない…という人物がいるためだ。自分(上司)も資源になり得るのだ…と伝えておけばいいだろう。

任せる仕事の意義を伝える

相手には、任せる仕事の意義を伝えたい。

プロジェクトの一部の仕事を切り取り持ってきて、この仕事を任せる…という上司がいる。しかしこれでは、(仕事を任された方は)全体図や仕事の意義・位置づけが見えず、仕事の目的もキチンと理解することができないだろう。人には「大⇒中⇒小」と考えた方が理解しやすいという特徴がある。この特徴に反する状態に置かれると、思うようなパフォーマンスを発揮できないのだ。

※当事者意識を失ったまま、仕事をすることになる。

なぜ君に仕事を任せるのか、ということも伝えたい。会社での話になるが、部下は上司が自分の仕事を押し付けてきた…と感じ反発する場合がある(個人的に実際にトラブルになった例を知っている)。君のキャリアにこの仕事がこういう理由で必要、この仕事で結果を出せばこういう理由で成長できるなど、相手個人にとっての意義も自分の口から説明した方がいいだろう。

※それぐらいわかるだろう…ではダメなのだ。

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まとめ

今回は、仕事を任せる方法について書いてみた。

今回の記事で書いたのは、1)任せる準備をする、2)出すべき結果を理解してもらう、3)資源とルールを明確に伝える、4)任せる仕事の意義を伝える、の4つだ。仕事を上手く任せることができれば、双方に個人的なメリットがある。組織としては、より短い時間でより多くのことができる…ということになる。これは、組織としての生産性が上がるということだ。

今回の記事:「仕事を任せる方法4つ」