不器用な生き方をやめたい

人の心理や特徴を踏まえて合理的に行動したい

部下のやる気を引き出す方法5つ

やる気のない部下で困る…ということがないだろうか。

その部下は、当初からやる気がなかったのだろうか、それとも途中からやる気を失くしたのだろうか。

後者であれば、「あなたが原因」ということもある。

あなたの日頃の言動や人的な要素が部下のやる気を削いでいるのかもしれない。部下のやる気がなければ、ついその部下の資質のせいにしたくなるが、自分が原因になっていることもある。

今回は、部下のやる気を引き出す方法について書いてみたい。

目次

部下がやる気を失う原因は

やる気を失う

部下がやる気を失う原因は、多くの場合上司にある。

たとえば、失敗については些細なことでも目ざとく注意されるが、成功についてはスルーされる、自分の都合で理不尽な要求をしてくる、こちらの話をまともに聞こうとしない、使命や命題、責任や価値について、説明しようとしない…ということであれば、やる気がでない。

上司の人的な問題がある

また、完璧主義でいつもダメ出しされる、統制することが好きで、細かいことにもいちいち口を出してくる、プライベートにも関与してこようとする、こちらの裁量を認めようとしない、(部下に対し)負けず嫌いで譲歩せず嫉妬心まである、人によりあからさまに態度を変える、感情の起伏が激しい、指導を半ば放棄している…ということであれば、部下の士気は下がるだろう。

※上司の人的な問題もおおいにある。

 

やる気を引き出す方法は

自分の人間性をみがく

なので、上司は自分の人間性をみがく努力をした方がいい。

部下は、「この人は尊敬できる」と思えば目を輝かせついてくるし、「尊敬できない」と思えば面従腹背になってやる気とパフォーマンスを落とす。中には、「尊敬できない」と思っていても、自分の成長のためにやる気もパフォーマンスも維持する…という部下もいるが、例外に近い。

ずるい言動 ⇒ 失望を与える

部下は上司のずるい部分や自己本位な部分を目の当たりにすると、がっかりするものだ。

個人的には、プロジェクトのリーダーをしていた上司が、部下に自分の役割を押しつけ逃げる…というシーンを目の当たりにしたことがある。こんなことをしていると、部下から尊敬されないのだ。

※一朝一夕にはみがけないが、重要な課題として認識しておくべきだ。

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やる気を削ぐ言動を慎む

やる気を削ぐような言動を慎むことは、すぐにでもできる。

親が子供に対し「勉強しなさい」ということをやめると決めれば、(その言葉が)口から出そうになってもグッと飲み込むことができる。それと同じで、今後は「部下のやる気を削ぐような言動をやめる」と決めればいいのだ。

ただし、それが何かということは、よく理解しておく必要がある。

たとえば、上で述べたように、些細なことでも目ざとく注意すること、細かいことにもいちいち口を出すこと、叱ったあとにため息をついたりすることもそうだろう。逆に、すべき説明をキチンとしない、部下に関心を持たない(無視)、という行動も部下のやる気を削ぐ行動になる。

※自分で気がついていない場合もあるので要注意だ。

部下の能力などを把握する

部下の能力や性格、特長をキチンと把握することが大事だ。

その人にマッチする仕事を与えることが、自分や部下、および会社にとって利益になるためだ。

部下のやる気を引き出すためには、部下の現在の能力よりもやや上の課題を提供すればいい。そうすることで部下はチャレンジできるし、成功すれば成長を実感することができ、失敗しても学ぶことが多い失敗となり、次回の成功につながるだろう(部下にはやりがいのある仕事になる)。

やらされ感を取り除く

目標の設定は、上司が一方的にやるよりは、部下を巻き込んで設定した方がいい。

そうすることで「やらされ感」が薄くなり、「自分が関与して設定した目標だから、達成しなければ…」という思いが強くなる。言い換えれば、主体的に仕事に取り組むことができる、ということだ。

※その人が持つ特長が活きる仕事をさせたい。

コミュニケーションをとる

部下とは、しっかりコミュニケーションをとりたい。

コミュニケーションには、雑談レベルのコミュニケーションと仕事と直接リンクしたコミュニケーションがある。

前者では、「あなたに関心を持っている」というメッセージを相手に伝えることができる。

先に「部下に関心を持たないという行動は部下のやる気を削ぐ」と書いたが、関心を持つことは大事であり、そのことを伝えることも大事なことだ。なので、軽い雑談でも意味がある。

目的などについて説明する

後者では、仕事の目的や価値、責任について説明する必要がある。

プロジェクトの一部の仕事を切り取り、いきなり「ここを君に任せる」とするよりも、プロジェクトの説明から入り、その仕事の位置づけがどうなっているのか、その仕事の目的や価値は、果たすべき責任は…という形で丁寧に説明した方がいい。

そうすることで、部下は上手に仕事を自分に取り込むことができるのだ。

※なぜ君に仕事を任せるのか、ということも説明した方がいい。「君の手が空いているので仕事を任せたい」と仕事をふる上司がいるが、この言い方では、やる気が出ないだろう(笑)。

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部下をキチンと評価する

部下の仕事ぶりは、キチンと評価したい。

他者による評価がなくても、モチベーションを落とすことなく仕事ができる…という人がいる。

自己承認で事足りるタイプの人で、他者からの承認を特に必要としないタイプの人だ(こういう人を目指したい)。だが、このタイプの人はレアで、普通の人は他者からの承認を求めるものだ。

適切に「承認」を与える

あなたも、ほめられたことは(昔のことでも)覚えているはずだ。

そのときは、気分がよくなり、モチベーションも上がったと思う。

なので、いい仕事をした、成果を出した、という承認を与えるべきタイミングでは、キチンと承認を与えたい。ほめてもいいし、「ほめる」が上から目線だと思えば、感謝してもいいだろう。感謝の気持ちを持てば、部下との人間関係も良くなるはずだ(人間関係では承認が大事)。

※人は承認欲求が満たされないと、フラストレーションをためる。

 

やる気を引き出す方法 - サマリー

まとめ

今回は、部下のやる気を引き出す方法について書いてみた。

今回の記事で書いたのは、1)自分の人間性をみがく、2)やる気を削ぐような言動を慎む、3)部下の能力などを把握する、4)コミュニケーションをとる、5)キチンと評価する、の5つだ。

ポイントは、有能感と自律性、上司との関係性だ

ある程度自律的に動け、有能感を得ることのできる仕事であり、上司との関係が良好であれば、やる気がなくなる…ということはない。自分の能力を発揮し生き生きと働くだろう。

部下のやる気がない場合は、2つ以上欠けていることが多い。全部欠けている、というケースもある。そんなときは、どの要素が欠けているのか…と考えることから始めればいい。

※また、上司であるあなた自身も、やる気を出して仕事をするべきだ。

今回の記事:「部下のやる気を引き出す方法5つ」