あなたにも、会話が続かないことがあると思う。
この人とは会話が続くが、この人とは会話が続かない、というケースもあるだろう。そんなときは、前者の人とは「話が合う」と感じ、後者の人とは「話が合わない」と感じる。「この人とは会話が続かない」というケースは、相手の問題だと思いがちだが、実は自分の問題でもあることだ。相手のせいだと思っていたら、自分のせいでした…ということは、普通にあることだ(笑)。
今回は、会話が続かない理由について書いてみたい。
目次
相手の話を聴いていない
会話が続かない理由には、相手の話を聴いていない、ということがある。
聞くではなく、「聴く」としたのは、心が伴っているかどうか…が問題になるためだ。相手の話を聴くことができなければ、相手の話に乗っかることができない。相手の話に共感したり、同調することができないし、共感や同調できない場合でも、別の視点を提供する、ということができない。
テキトーに気のない相槌を打ち、相手の話を切り上げさせ、自分の話に持っていく…ということをしがちだ。自分の話を相手が聴いていないなと感じると、相手の話も聴こうとは思わなくなる。それは、作用・反作用の関係で仕方のないことだ。その結果、会話がかみ合わず続かなくなるのだ。
※お互いに話が合わないな…と感じることになる。
わかったフリをする
相手の話を理解していないのに、わかったフリをすると会話が続かない。
会話では、相手の話を理解できない…ということがある。物理的に聞き取れなかったり、音が聞こえても理解できない、言葉や話の内容が理解できない、ということがある。物理的に聞き取れない場合は、聞き返せばいいのだが、相手が目上の人だったりすると、躊躇してできない場合がある。
また、外国語の場合は、一度聞き返しても尚わからない…ということがある。「こんなこともわからないのか…」と相手に思われるのが嫌で、わかったフリをすることもある。そうすると、返しの言葉が出なくなったり、的外れのことを言ってしまい相手に呆れられる…ということになる。
※有名人のそういうシーンも、目にしたことがある。
語尾がゴニョニョする
語尾があやふやだと、会話が続かなくなる。
相手の話の語尾があやふやだと、「あれ、何を言ったの?」ということになるのだ。ひとり言なのか感想なのか、意見なのか質問なのか、よくわからないのだ。感想や意見かな、と思っても、自分の話に共感・同調しているのかそうでないのか、語尾がフェードアウトすると、よくわからない。
なので、どう答えていいものかわからなくなる。緊張や自信のなさから、語尾がフェードアウトしがちになる…という人はいると思う。そういう人は、「終わり良ければすべて良し」ではないのだが、「語尾が大事」という意識を持つことだ。語尾が次の会話につながるかどうかのキーになる。
※語尾がフェードアウトすると、スルーされる可能性が高くなる。
否定する傾向がある
相手の話を否定する傾向があると、会話が続かない。
相手からすれば、否定されると気分が悪くなり、積極的に会話を続けたくなくなるし、相手の話も否定し返そうか…という気持ちになるためだ。否定する理由だが、負けず嫌いで張り合いたい、という気持ちがあったり、嫉妬の感情があったり、自分に自信がない…などということがある。
否定することが、半ば習慣のようになっている人もいる。「いや」、「でも」、「だけど」などの逆接の接続詞から会話を始める、という人がいる。そうすることが、自分にとって話しやすいためだ。そのタイプの人は、冒頭に逆接の接続詞を使うことをやめる、とした方がいいだろう。
完璧に話そうとする
完璧に話そうとすれば、会話が続かない。
会話を突き詰めて考えれば、いろいろな要素が見えてくる。話題の選択、話す長さやスピード、声のトーン、目線や顔の表情などのボディランゲージ、言葉の選択、主語述語の関係や「てにをは」などの文法的なこと、例示やたとえ話の的確さ、5W1H、理由の説得力などがある。
これらを完璧にしようと思えばキリがない。完璧主義の人は、自分が話をしてまずかった点にはすぐに気が付く(笑)。そして、落ち込んだりするのだ。その自己嫌悪を防ぐためには、長く話さないことが有効だ。そうすると、口数が少なくなり、会話が続かなくなってしまう。
※短く応答すれば、比較的だが完璧に近くなるためだ。
相手のことを知らない
相手のことをよく知らないから、会話が続かない。
相手のことをよく知らなくても、当たり障りのない話題から入り、(その間に)相手の情報を収集し活用しながら上手く会話をする、という人がいる。このタイプの人は、臨機応変、当意即妙、頭の回転が早くコミュニケーション能力が高い人、ということになる(もちろん、数は多くない)。
普通の人はそうはいかない。なので、商談であれデートであれ、いい会話にしようと思えば、相手のことをよく調べておくことだ。事前に情報を入れておけば、会話の中で「当てる」ことができるし、当てられた相手は、「この人は、よくわかっているな…」と好印象を抱くものだ。
※情報がなければ、仮説を当てながら、リアルタイムで修正する。
コミュ力がないと思っている
自分にはコミュ力がない、と思っていれば、会話は続かない。
自分は相手の話が聴けないな、と思えば本当に聴けないし、自分は話すとき語尾がフェードアウトするな、と思えば本当にそうなる。会話も同様で、コミュ力がないと思えば、会話は弾まない。実際にそうだから、そう思うのも無理はないのだが、そう思うと改善できないということだ。
自分にコミュ力がないと思うのであれば、まずは「それでいい」としよう。そこから自分比で改善すればいいのだ。人生において改善すべきテーマがある、というのは、悪いことではない。むしろ喜ばしいことかもしれない。課題がある方が、張り合いが出るということもあるだろう。
※挑戦できる課題があることは、いいことだ。
まとめ
今回は、会話が続かない理由について書いてみた。
今回の記事で書いたのは、1)相手の話を聴いていない、2)わかったフリをする、3)語尾がゴニョニョする、4)否定する傾向がある、5)完璧に話そうとする、6)相手のことを知らない、7)コミュ力がないと思っている、の7つだ。あなたに当てはまるものが、あるだろうか。
5番目の「完璧に話そうとする人」は、石橋を叩いて行動しよう、とする人で、リアルタイムでどんどん進む会話、というのは苦手なはずだ。いろいろ考えているうちに、会話が進んでしまい、発言のチャンスを逃すこともあるだろう。なので、不完全でも行動する気持ちが大切だ。
今回の記事:「会話が続かない理由7つ|相手の話を引き出せない」