アウトプットするとき、接続詞を使っていると思う。
書き言葉でも話し言葉でも接続詞を使っていると思うが、自分が好んで使う接続詞に意識を向けたことがあるだろうか。それ以前に、自分がよく使う接続詞を認識しているだろうか。接続詞を上手く使えば、コミュニケーションが効果的になるが、下手に使えば、その逆のことが起こる。
今回は、接続詞の危ない使い方について書いてみたい。
目次
- 目次
- 接続詞とは
- 会話で接続詞を使う
- 会話で接続詞を使うことには…
- 逆接の接続詞を使う
- 不適切な言い換えをする
- というか~にはイラッとする
- 使わない方がいい接続詞を使う
- 接続詞を多用する
- 接続詞で主導しすぎると…
- 接続詞の危ない使い方 - サマリー
接続詞とは
簡単に、「接続詞とは何か」から書いてみたい。
接続詞とは、ウィキペディアによると、「先行する語や文節・文を受けて後続する語や文節・文に言いつづけ、それらのものの関係を示すはたらきをもつ語」となる。もう少しわかりやすく書くと、文と文、句と句、語と語などの関係を表す役割を持つ「活用のない品詞」のことだ。※自立語のこと。
出典:接続詞の使い方を教えたい
接続詞には、順接・逆接、並列・対比などがある。
たとえば、「だから」というのは順接の接続詞で、「でも」というのは逆接の接続詞だ。「また」、「そして」というのは並列の接続詞で、「逆に」、「または」は対比の接続詞になる。
転換の接続詞というものもある。具体的には、「ところで…」、「それはそうと…」という接続詞がそれにあたる。この転換の接続詞には、話題の切り替えなどを相手に予告する働きがある。
※接続詞は、書き言葉においても話し言葉においても使うものだ。
会話で接続詞を使う
会話で接続詞を使うことがあると思う。
幼稚園児ぐらいでも、「そして、~」と接続詞を使うことがある。
大人であれば、接続詞のバリエーションが増えるので、いろいろな接続詞が会話の中で登場する。たとえば、会話では、「で、~」のようなひと言の接続詞を使うことがあるだろう。「でも、~」で話をかき混ぜたり、話を切り上げるときに、「さて、~」、「では、~」とする人も多いだろう。
会話で接続詞を使うことには…
会話で接続詞を使うことには、「主導する」という意味がある。
ある接続詞には、自分が会話の主導権を握る、という意味があるし、自分の行動を主導する、という意味もある。たとえば、転換の接続詞(「ところで」など)を使うと、自分の話に持っていくことができる。「さて(では)、~」で、自分から話を切り上げ、その場を立ち去ることができるのだ。
※どの程度主導すべきかについて、よく考えた方がいい。
逆接の接続詞を使う
ここからは、接続詞の危ない使い方について書いてみる。
まず、逆接の接続詞を使うことだ。「でも」などの逆接の接続詞は、使いやすい。
相手の話に対し、「そのとおりだね」というリアクションをしても、自己顕示できないしおもしろくない(笑)。だが、「でも」でかき混ぜることにより、自己顕示できるし、相手の考えをより引き出すことができるのでおもしろい。
逆接・否定の接続詞で相手は…
しかし、自己顕示のために「でも」を使うと、相手がイラッとすることになる。
自己顕示するためにわざと反駁(はんばく)しているのだな…ということがわかるためだ。会話の中で逆接の接続詞を使いがちな人は、なぜ自分がそうなのだろうか…と考えてみるといいだろう。
※逆接・否定の接続詞は、限定的に使った方がいい。
不適切な言い換えをする
言い換えて相手の気分を害する、ということがある。
会話中に、相手の話を言い換える、ということがある。「ようするに、~ということだよね」というものだ。
自分の具体的な話を相手が抽象的にまとめた、ということであれば、ほとんどカチンとこない(次元が違うため、言い換える意味があるのだ)。だが、自分の具体的な話を同じレベルで相手がまとめた、ということであれば、イラッとする(笑)。話し手にしてみれば、「それ今オレが言ったことだよね…わざわざ(同じレベルで)言い換える必要があるの?」となるのだ。
というか~にはイラッとする
接続詞に注目すると、「ようするに、~」より、「というか、~」の方がイラッとするだろう。
※「ようするに」でも、ややイラッとする人はいるが(笑)。
というか、ていうか、では、「そういうよりは、こっちの方がいいよね…」というニュアンスが強くなるためだ。「というか、~」で、話し手は若干否定されたような気分になるのだ。
※言い方が適切ではないと指摘された…と感じるため、イラッとする。
使わない方がいい接続詞を使う
ある接続詞を使うと、相手にダメな印象を与えてしまう。
代表的な接続詞が、「だって、~」だ。通常、「だって」の後には、言い訳が続く。
本当は注意したくないのに、やむにやまれず誰かを注意するとき、相手から「だって」という言葉を聞くと脱力する。この人には、理を説いて注意しても無駄なのか…と思ってしまう。
だって~には、「甘えている」という印象もある。
わたしが新人のころ、会社の先輩に対し(距離を縮めよう…という意図もあり)「だって」を使ったことがあるが、不適切だと諭されたことがある(笑)。このように、使わない方がいい接続詞というものがあるのだ。
※「だって、~」は、使わない方がいい。
接続詞を多用する
会話中に、接続詞を多用するのはNGだ。
先に、会話で接続詞を使うことには、「主導する」という意味があると書いた。
相手が望んでいれば別だが、通常は主導しない方がいい。たとえば、「ところで」から話題を転換されると、「いやいや、まだ話したいことがあるんだけど…」ということがある(笑)。
そんなときは、あとから「話が戻るけど…」として、話を戻さなければいけなくなる。
接続詞で主導しすぎると…
繊細な人であれば気分を害し、「話すのはもうやめた…」となるかもしれない。
普通の人でも、気勢をそがれて「話を戻すのはやめた…」となることがある。相手が望んでもいないのに、接続詞を多用して会話を主導する必要はないのだ。※場の空気を読む必要がある。
相手のある会話では、自分が話したいことに注意を向けすぎてはいけないのだ。
接続詞の危ない使い方 - サマリー
まとめ
今回は、接続詞の危ない使い方について書いてみた。
今回の記事で書いたのは、1)逆接の接続詞を使う、2)不適切な言い換えをする、3)使わない方がいい接続詞を使う、4)接続詞を多用する、の4つだ。
主に、話し言葉において接続詞を使うことを念頭に書いてみた。
会話は、相手が目前にあることなので、「相手がどう思うか・感じるか」ということを(リアルタイムで)考えながら、接続詞を使わなければいけない、ということだ。そうすることで、接続詞を適切に使えるようになり、コミュニケーションが効果的になるのだ。
※まずは、否定や逆接の接続詞を使わないようにする、から始めてもいいだろう。
今回の記事:「接続詞の危ない使い方|否定・逆接の接続詞を使っていないか」