人とうまく話せない、ということがないだろうか。
うまく話せる相手とそうでない相手がいる、相手がだれでも上手く話せないことがある、相手が1人だとうまく話せるが、複数だとうまく話せなくなる。普段はそうでもないが、会議のようなシチュエーションになると、うまく話せなくなる…と、「うまく話せない」にも、いろいろなパターンがある。
今回は、うまく話せない原因について書いてみたい。
目次
話さないことを選ぶ
話さないことを選ぶ、ということがある。
こういう話をしようかなと(話す内容が)思い浮かぶことはあるが、話さないことを選んでしまう。その理由はいろいろあるだろう。最近私にあったのが、自分の話になるので、自慢していると思われるのではないか。そうであれば、やめておいた方がいいとして、話さないことを選んだケースだ。
いい話を思いついたが、話すタイミングを逃してしまった…というケースでも、話さないことを選ぶ。ほんの数秒の差で、そうなってしまうこともある。相手の関心が次に移ろうとしているとき、あえて(引き留めて)話をしなくてもいいだろう、と思ってしまうのだ。
※ほかにも、話さないことを選ぶ理由はいろいろある。
防御的な姿勢が強い
防御的な姿勢が強いと、うまく話せない。
たとえば、よく知らない人に自分の情報を開示するのは嫌だ…と思うことがある。そんなときは、相手から質問されても、短く素っ気ない答えになるだろう。相手が情報を開示してくれてはじめて、同じぐらいの情報を与えてもいいかな…と思うのだ(笑)。
相手から嫌われたくないので、言葉を少なくしたいということもある。先に述べた、「自慢ととられるリスクがあるから、話すのはやめておこう」というのも、相手に嫌われるからやめておこう…ということだ。だが、嫌われまいとして防御的になると、逆に「心を開かない人だね」、「自分を信用していないのかな…」と思われ、嫌われてしまう…という皮肉なことがある。
※防御的になると、うまくコミュニケーションできなくなるのだ。
自意識が強い
自意識が強いと、うまく話せない。
自意識が強い分、カッコをつけてしまうためだ。自意識が強い人は、「つまらない発言をしたくない」、「意味のない発言をするぐらいであれば、むしろ話さない方がいい」、「相手が感心するような発言をして、自分に対する評価を上げたい」などと考える。
自意識の強い人は、自分が他人にどう見られるか、どう評価されるのか…について、関心が高い。なので、他人によく見られることを(コミュニケーションにおける)優先順位のトップにおき、そういう発言をしようとする。
※だが、自意識の強さは、相手に見透かされるものだ。
間違うことが怖い
間違うことを恐れると、言葉が出なくなる。
この言葉の意味が、自分の中で曖昧だな…と思うと、その言葉を使えなくなってしまう。そして、別の言葉を頭の中で検索する間、言葉が途切れてしまうことがある。また、会議などでは「間違ったことを言えば大変だ…」という思いが強くなる。
自意識の問題もからんできて、「間違えたら笑われる、自分の評価が落ちる…」、「バカだと思われたら、これからやっていけない…」などと思うのだ。実際に間違えて評価を落とした人を目の当たりにすると、「自分もそうなるのでは…」と思い怖くなるのだ。
※間違うことを怖がり過ぎると、うまく話せなくなる。
雰囲気を壊したくない
場の雰囲気を壊したくないから話さない、ということもある。
自分が何か話すことで、せっかくの良い雰囲気が壊れると困ると思い、話さないという選択をするのだ。だが、自分が話さないことで、場の雰囲気がおかしくなる、ということもある。
発言を求められているときは、発言をした方がいいのだ。あるディスカッションの場で、黙って人の話を聴いていると、「この話題は、あなたの得意な話題でしょ。話してくれない?」という視線を感じたことがある(笑)。そんなときは、雰囲気がどうなろうが、話した方がいいのだ(笑)。
※発言後の雰囲気の責任まで、ひとりで背負い込むことはない。
何を話せばいいのかわからない
何を話せばいいのかわからない、ということもある。
何を話せばいいのかわからず、思わず変なことを口にしてしまった…という人もいるだろう。沈黙が気まずすぎるので、そうなってしまうのだ(笑)。私も困ってそうしたことがあるし、逆にそうされたこともある。気まずい沈黙よりマシだ…ということだろう(笑)。
緊張から思考が停止して、「何を話していいのかわからない」となることもある。好きな人と何を話していいのかわからない、初対面の人と何を話していいのかわからない、偉い人と何を話していいのかわからない、というシチュエーションがそれにあたるだろう。
※何を話せばいいのかわからないと思うと、うまく話せない。
相手に怖さを感じる
相手に怖さを感じると、うまく話すことができない。
最初の方で述べたように、防御的になってしまうためだ。新入社員が、新入社員同士しばらく固まる…という現象がある。これは、まわりの先輩社員に対し、(当初は)やや怖さを感じるためだろう。
自分より知識も経験も上で、バリバリ仕事をしているように見える。年齢もかなり上であれば、仲間というよりは、怖さ(ちょっとした畏敬の念のようなもの)を感じるものだ。それを感じすぎると、リスペクトを通り越し、コミュニケーションがうまくとれない、という状態に至る。
※目上の人とうまく話せない、という人がいると思う。
まとめ
今回は、うまく話せない原因について書いてみた。
今回の記事で書いたのは、1)話さないことを選ぶ、2)防御的な姿勢が強い、3)自意識が強い、4)間違うことが怖い、5)雰囲気を壊したくない、6)何を話せばいいのかわからない、7)相手に怖さを感じる、の7つだ。キーワードは、消極的、防御的、自意識、怖い、思考停止、といったところだ。
これらのキーワードをながめると、うまく話せない人は、「コミュ力が低く、パッとしない人」ということになるだろうか。性格的なことでそうなる場合もあると思うが、改善することはもちろん可能だ。うまく話せない人がうまく話せるようになった、という事例はいくらでもあるのだ。
今回の記事:「人とうまく話せない…うまく話せない原因7つ」