不安な気持ちになることがあると思う。
不安な気持ちになると、あまりいいことがない。
そのことばかり考えて、他のことが手につかない、不安により理性的に考えることができない、不安が不安を呼びメンタルが不安定になる、というようなことがあるためだ。不安になると、自身の機能やパフォーマンスが低下するということは、自分の経験からわかると思う。
では、不安を解消したり、なくしたりすることはできるのだろうか。
今回は、不安をなくす方法について書いてみたい。
目次
不安をなくす方法は
客観的に自分をみる
不安になったときは、客観的に自分の状態をみたい。
感情的になり、居ても立っても居られないような気分になっている。
「もしかしたら、大変なことになるのではないか」、「このままでは、自分の大切なものを失うのではないか…」などと感じ、心底怖くなっている。嫌な想像ばかりし、あたかもその想像に合理性があるかのように思ってしまう。
本当にそうではないか、そうなるのではないか…と、リアルに怖くなるのだ。
そういう反応をするのだ…
そのような状態であることを観察し認識するのだ。
そのことについては、だから自分はダメなんだと考えず、「自分は不安に対し、そういう反応をするんだな」と、そのまま受け止めればいい。そういう反応をするのが、良くも悪くも自分である。
※自分に対する客観度を上げることで、少し冷静になることができる。
不安を書き出す
不安を書き出す(アウトプットする)といい。
自分が不安に思っていることや不安な気持ちを人に話すと、(それだけで)気持ちが楽になることがあると思う。話すにしろ書くにしろ、溜っているものを吐き出せば、気持ちが楽になるのだ。
ここでは、書いて記録&保存することをおすすめしたい。
認知の歪みを確認する
日付と事実、その事実に対する解釈、そのときの感情などを記録する。
記録しただけでも、気持ちが少し楽になるが、保存することで後から見直すこともできる。見直すことで、このときはこういうことがありこう感じたけれど、実際はこうだった…ということがわかるのだ。
なので、いかに自分に当時は(不安な気持ちによる)認知の歪みがあったのか、ということが、わかったりする。※不安な時の経験を記録&保存しておけば、そこから学ぶことができる。
未来の視点から考える
不安を未来の視点から考えてみてもいいだろう。
たとえば、3週間後、3か月後、3年後の視点から、その不安を考えてみる。
その時々で、今の不安は(そのままの重みで)存在しているだろうか。不安で居ても立っても居られない…という状況のときは、不安が最大になっているという状況だ。なので、時間は不安を薄める、ということを考えれば、時間がたつに連れ不安も薄れていくだろうことは、容易に想像できることだ。
もっといえば、100年後の視点からその不安を考えてみてもいい(笑)。その視点から現在の不安を考えると、「無」になるはずだ。時間軸を伸ばせば伸ばすほど、無に近づくことになるのだ。
※時間には、不安を薄めるという働きがある。
集中力を要する作業を
不安をなくすためには、集中力を要する作業をすればいい。
不安をなくす方法として、作業法や凝視法というものがあるが、それらを行うということだ。
具体的には、素数を数える、数を倍々にしていく、百ます計算をする、パズルを解く、時計の振り子を凝視する、メトロノームを凝視する、などだ。凝視系は、アプリにありそうだ(笑)。
これには、目先を変える、フォーカスする部分を変える、という効果がある。不安なことばかり考えていても、不安を広げるだけで全くいいことがない。そうであれば、目先を変えることで不安から思考を逸らそう…ということだ。
※目の前のタスクに集中する、ということでもいいだろう。
不安を「機会」にする
不安を機会にすることができるケースもある。
たとえば、部下や従業員が大事な顧客相手にやらかしたとき、かなり不安になる。顧客に愛想をつかされるのではないか、自分の評価が落ちるのではないか、業績に(大きく)マイナスに響くのではないか…と不安になるのだ。
そんなときは、ミスをした部下や従業員、顧客と絆を深める機会ではないか、と考える。
自分が適切に対応することで、部下や従業員、顧客と人間的な絆を深めることができるためだ。病気に対する不安にしても、自分の身体を慈しむことにつながれば、いい機会にした、と言えるだろう。
※一見考えにくいが、不安を機会にすることはできるのだ。
あえて抜け道を歩く
何か不安があるときは、抜け道を歩いてみる。
わたしは何か調子が悪いとか不安があるときは、通勤の途中で抜け道を歩く、ということをする。
人がすれ違うのがやっと…という狭い小道で、舗装が悪く利用者が少ないので、たいていひとりで歩くことになる。この静寂な道を通ることで、とりあえず気持ちを落ち着かせようとするのだ。
自分の状態を認識できる
効果のほどだが、自分がそういう状態であるということを認識できる、ということがある。
ここのところ、いつもこの道を通っているな…と感じるときは、不調や不安が続いている証拠になる。自分の状態が正しく認識できるだけでも、抜け道を歩くことに意味はあるのだろうと思う。
※いつもと違う道を歩くことは、脳に対する良い刺激にもなるだろう。
自分は大丈夫とする
自分に対し、「大丈夫だ」とすればいい。
英語を話す外国人が不安を抱えている相手に対し、「Take it easy」、「You are going to be all right」、「It is going to be OK」、「~not going to happen」などと言うことがある。
つまり、「大丈夫だ」ということだ。この大丈夫には、根拠があるわけではない(笑)。
わたしが以前、アメリカ人の知人に不安を伝えたとき、同様の言葉が返ってきた。
そのときわたしは、「根拠もなしに軽い言葉を返すな~いい加減なやっちゃ」と思った(笑)。だが、その能天気に思える軽い言葉を受けて、少し気持ちが楽になったことも事実である。
なので、自分に対し根拠なく「大丈夫だ」と言ってみればいい。
不安をなくす方法 - サマリー
まとめ
今回は、不安をなくす方法について書いてみた。
今回書いた不安をなくす方法は、1)客観的に自分をみる、2)不安を書き出す、3)未来の視点から考える、4)集中力を要する作業をする、5)不安を機会にする、6)抜け道を歩く、7)自分は大丈夫だとする、の7つだ。
自分に効果があると思う方法をいくつか選んで、組み合わせて使えばいいと思う。
2番目の「不安を書き出す」は効果が大きいと思うので、マストにしたい。5番目の「不安を機会にする」というのは、一見思いつかないだけに、ユニークな方法だと思う。
最後の「自分に対し大丈夫だとする」は、簡単にできる方法だ。真面目な人は、その言葉には根拠がないので意味がない…と思うかもしれないが、人の自然な感情に関することなので、根拠は必要ない。大丈夫だと何度も言えば、根拠がなくとも少しは気が楽になるものなのだ。
今回の記事:「不安をなくす方法7つ - 不安な気持ちになるときは」