被害者意識が強い人がいる。
たとえば、こちらが悪意を持って攻撃したわけでもないのに、(勝手に)悪意と解釈し、怒ったり激しく反発してくる人のことだ。普通の人でも、メンタルの状態によっては、そういう風になる…ということもあるだろう。なので、被害者意識云々は他人事だ…ということにはならない。
今回は、被害者意識が強い人の心理と特徴について書いてみたい。
目次
- 目次
- 被害者意識が強い人がいる
- 普通の人でもそうなることがある
- 被害に敏感である
- 悪意に敏感である
- 他者を強く意識しがちである
- 課題の分離ができない
- 被害を受けた話が多い
- 人のせいにする傾向が強い
- まとめ
被害者意識が強い人がいる
被害者意識が強い人は、どこにでもいるものだ。
以前、ある人とゴルフの話をしたことがある。相手がゴルフをそこそこやる、というので、「どれぐらいのスコアで回りますか?」と尋ねたところ、いきなりキレられたことがある(笑)。
予想外のリアクションで驚いたが、相手は、「ゴルフをそこそこやる」と言ったことを私が疑っていると解釈したようだ。世の中には、いろいろな人がいるな…と、勉強になった出来事だ。
※具体的な話をするとモゴモゴしていたので、盛っていたのかもしれない。
普通の人でもそうなることがある
普通の人でもメンタルの状態次第で、被害者意識が強くなることはある。
たとえば、何か失敗したときに、まわりの人が陰で自分を笑っているとか、自分を非難している…と感じることはあるだろう。挨拶を無視されたら、嫌われている…と感じることもあるだろう。
以前、マンションの上階(2階)の騒音に悩まされているとき、2階の住民が下(私の専有スペース)に空き缶を落としたことがある。そのときは、「この人、わざとやっているな…」と、イラッとした。「意図的な嫌がらせかよ…」と思ったが、これも、被害者意識だろう(笑)。
被害に敏感である
このタイプの人は、自分の被害に敏感である。
人には損失回避性というものがあり、損失には敏感なものだが、被害者意識が強い人は、人一倍損失に敏感である、と考えればいい。少しでも損をさせられると、被害を受けた…と解釈するのだ。
その感度の高さの原因は…と考えると、余裕のなさ、自信のなさ、余計なプライドの高さ、などだろう。他者の自分に対する評価が低い…などの不満の蓄積も、余裕のなさにつながり原因になる。
自分は被害に対する感度が高い、と思う人は、注意した方がいいだろう。
悪意に敏感である
被害者意識が強い人は、他者の自分に対する悪意に敏感だ。
他者に悪意があれば、確実にキャッチする。ここまではまぁいいが、敏感がゆえに悪意でないものに対しても、間違って悪意だと解釈することがある。そうなると、被害妄想が入り込んでくる。
以前の記事で、体育の教師が特定の生徒に向かって軽口をたたいたときの話をした。その生徒をバカにするような話ではなかったが、その生徒は(バカにされた…と思ったのだろう)激高した。
このタイプの人に対するいじりやジョークなどは、避けた方がいい。
他者を強く意識しがちである
被害者意識が強い人は、他者を強く意識しがちだ。
他者を強く意識する、ということは、他者が自分のことをどう見ているのかが、絶えず気になるということだ。なので、常に他者の言動に注意を払い、その言動を情報として取り込もうとする。
取り込む情報量が多ければ、ネガティブだ…と解釈できる情報も必然的に多くなる。このタイプの人は、マイナスに強く反応するので、そのネガティブな情報を拡大解釈し、被害者になるのだ。
※他人のモノサシで自分を測る人、とできる。
課題の分離ができない
被害者意識が強い人は、課題の分離ができない。
課題の分離というのは、自分の課題と他者の課題を分ける、ということだ。この課題の分離ができていないと、相手は自分に対しこうすべき、自分は相手にこう扱われるべきだ、と考えてしまう。
そして、相手が自分の意に沿わない行動をすると、イラッとする。たとえば、内向的な人が外向的な人の言動にイラッとしたり、その逆もあると思うが、それは課題の分離ができていないせいだ。
※この例とは逆に、同族を嫌う、という同族嫌悪(同属嫌悪)というケースもある。いずれにしても、前項の「他者を強く意識しがちである」と関係がある。
被害を受けた話が多い
被害者意識が強い人の話は、被害を受けた話が多い。
これは、当たり前のことだ(笑)。被害者意識が強ければ、被害を受けることが多くなる。ここでいう被害とは、客観的にみて被害とされるものだけではなく、主観認定による被害も含まれる。
自分が被害をうけた出来事には、強い負の感情が伴っている。なので、記憶しやすいのだ。あなたも、自分が被害をうけた時の出来事を覚えているはずだ。この記憶は、容易にはなくならない。
※被害を受けた ⇒ 不平や不満が多くなる、ということもある。
人のせいにする傾向が強い
被害者意識が強い人は、人のせいにする傾向が強い。
これも、当たり前のことだ。自分のせいにしていたのでは、被害者になることができないのだ。なので、自分に責任があってもそこは華麗にスルーし、他者に責任を求める、ということになる。
人のせいにすれば、自尊心やプライドは傷つかずにすむが、成長力を失ったり、まわりからの信用を失ったりする。つまりは、「自分を守るために失速する…」ということになってしまうのだ。
結果、このタイプの人は、成功しにくくなる。
まとめ
今回は、被害者意識が強い人の心理と特徴について書いてみた。
今回の記事で書いたのは、1)被害に敏感である、2)悪意に敏感である、3)他者を強く意識しがちである、4)課題の分離ができない、5)被害を受けた話が多い、6)人のせいにする傾向が強い、の6つだ。
この意識が強くなると大変だな…ということが、よくわかると思う。
もし、身近にこのタイプの人がいるときは、接し方に注意した方がいいだろう。ちょっとした冗談やいじりなどでも、悪い方にとられかねないので、微妙な言動は避けた方がいいだろう。
自分がメンタルの状態でそうなったときは、この記事を読み返してほしい。
今回の記事:「被害者意識が強い人の心理と特徴6つ」