不器用な生き方をやめたい

人の心理や特徴を踏まえて合理的に行動したい

井上尚弥の次戦の相手|バンタム編

井上尚弥の次戦の相手は、誰になるのだろうか。

ここでいう「次戦」とは、井上尚弥と実力がある程度拮抗した選手との試合、としたい。

どちらが勝つかわからない要素のある試合、ということだ。なので、明確な格下相手との調整のような試合は除く。今回は、バンタム級での井上尚弥の次戦の相手について書いてみたい。

※更新日:2018年10月8日

目次

キレあり - ライアン・バーネット

1992年生、163cm。19勝無敗。

WBA、IBF世界バンタム級王者。

実力者であるザキヤノフとの統一戦に勝っている。

ザキヤノフとの一戦では、ザキヤノフに押し込まれるシーンもあった。結果は、バーネットが大差の判定(4~10pt)で勝ったが、両者の間にそれほど差があるようには見えない。

※クリンチワークでザキヤノフに勝った、という評もある。

小柄だが筋肉質の体にはキレがあり、パンチは力強い。ディフェンスで、独特のセンスを見せることがある。※井上尚弥の上位の王者だが、井上の方が強い、とする見方が多いようだ。

スポンサーリンク
 

 

地味な実力者 - ザナト・ザキヤノフ

1983年生。170cm。27勝2敗。元WBA世界バンタム級スーパー王者。

身長は170cmとあるが、バーネットと同じぐらいに見える。

バーネット戦では、相手を押し込むも、有効なパンチを当てることができなかった。粘りや耐久力はあるが、パンチのキレや精度でやや劣ったために、バーネットに負けた…ということかもしれない。

※クリーンなファイトではザキヤノフが上。クリンチワークにうまくやられた、という評もある。

ザキヤノフは、バーネットと比べると、やや勝ちやすい相手になるだろう。

かなり危険な相手 - ルイス・ネリ

1994年生、165cm。27勝無敗。WBC世界バンタム級王者。

ワイルドに振ってくるパンチをもらうと、トラブルになる。一発当たると、たたみかけてくる。踏み込みが鋭いので、一発もらったとき、追撃をかわす防御の技術が必要になるだろう。

※パンチは重く回転が効く。ハートが強くクレバーさもあるようだ。

山中の左をもらっても動じなかったので、打たれ強いのかもしれない。打たれ強ければ、手ごわい相手になる。ネリ相手には特に、パンチをもらわずに当てる、という戦い方が必要だ。

穴なし - エマニュエル・ロドリゲス

1992年生、168cm。18勝無敗。IBF世界バンタム級王者。

体幹が強く無駄のない動きをする。攻守にそつがない。

実力者のバトラー相手に完勝した。ボクシングスタイルは、井上に似ている。

※底をまだ見せていない、という点でも井上と同じだ。井上に勝つとしたらロドリゲスだろう、という声もある。

左の使い方も井上同様うまい。パンチ力もそこそこある。コンパクトに威力のあるパンチを放つ。井上のような派手さはないが、地味な凄みがある。ディフェンスもしっかりしており穴がない。

スピードで翻弄できれば井上に分があると思うが、そうできるだろうか…。 

ラスボス - ゾラニ・テテ

1988年生、173cm。27勝3敗。

WBO世界バンタム級王者。元IBF世界S・フライ級王者。

バンタム級のラスボス。攻守のレベルが高い選手。サウスポーで懐が深い。反射神経がよく俊敏なので、ジャブを当てることもむずかしい。ハンドスピードがあり、パンチの威力もある。

※内山がコラレスにジャブを当てられなかったような展開もあり得る。

名人芸のようなものがある

バトラーを左アッパー1発で沈めたシーンは衝撃的。

ゴニャを開始11秒で沈めた(右フック1発KO)なんてこともあった。井上は(強敵に対し)臆せず踏み込めるのか、ジャブが当たるのか、得意の左フックを(この俊敏なサウスポー相手に)有効に使えるのか、相手のレベルの高い攻撃にどう対応するのか…などがポイントになる。

※とてもレベルの高い選手だが、打たれ強くはない(耐久性が弱点)。

スポンサーリンク
 

 

対戦済み - 勝ち

しつこい - ファン・C・パヤノ

1984年生、165cm、17勝1敗

WBA世界バンタム級スーパー王者。

当時のWBA世界バンタム級スーパー王者A・モレノに勝ったことがある。

変則のサウスポー。やや前傾で懐を深くとる。突っ込んできたときの頭には要注意だ。パンチはないがとにかくしつこい。うるさいジャブを起点にして攻撃を組み立てる。打ち合いも上等だ。

ディフェンスもしっかりしている。体の使い方が上手く連打をもらわない。耐久力もある。ウォーレンのいいパンチがヒットしても、打ち返すハートの強さもある。そこそこ面倒な相手になるだろう。

※WBSSの初戦で当たる相手だ。井上なら勝てるが、KOで勝てるかどうかはわからない。 

試合の結果

2018年10月7日、横浜アリーナ、WBSS1回戦。

1回70秒KO勝ち。

試合開始。パヤノの動きは悪くない。

パンチを自分から繰り出し、井上のボディーを狙う。井上は左で距離を測る。

パヤノが踏み込んできたところに、ショートの右のアッパーを当てようとする。

井上はパヤノが軽く右を出した動きに合わせ踏み込み、内側からジャブを突きさすように当てる。そしてすぐさま右を当てる。パヤノはジャブをもらって打ち返そうとしたが、井上の右のスピードが勝り被弾し崩れ落ちた(打ち返そうとした動きが仇になった)。一瞬のできごとであった。

※パヤノにはこの右が見えなかった(見えないパンチは効いてしまう)。

職人 - ジェイミー・マクドネル

1986年生、175.5cm。29勝2敗1分。

技巧派で堅実なボクサー。長い手を鞭のように振り回し相手に圧力をかける。

亀田和毅に2勝している。また、山中慎介が苦戦したリボリオ・ソリスにも判定で勝っている。

総合力では井上尚弥が上回る。勝てる相手だと思うが、粘られて泥仕合に引き込まれる展開は避けたい。一発はないしスピードも並だが、愚直な職人のようにコツコツ仕事を積み重ねる。このしつこさには注意が必要。ハートが強く打たれ強さもある。根気負けしないようにしたい。

※井上が対戦した際は、大きい相手をどうさばくか、という点が見どころだ。

試合の結果

1回1分52秒TKO勝ち。

井上は、前日比で12キロ増量したマクドネルを圧倒した。

※開始30秒で、(出していない)右以外の動きを見切ったそうだ。

マクドネルは前半耐え(井上の強打に慣れた)後半に勝負する予定だったが、前半を乗り切ることができずTKO負け。「(井上の)パンチは本当に強かった」とコメントしている。

マクドネルを1発でぐらつかせた(テンプルへの)左フックをみて、ゴロフキンを連想する人もいるようだ。井上のことを「バンタム級のゴロフキン」と形容する人もいるぐらいだ。

予想を上回るインパクトのある勝利になった。 

参考:井上尚弥はなぜこんなに強いのか - 強さの秘密がある

 

井上尚弥の次戦の相手 - サマリー

まとめ

今回は、バンタム級での井上尚弥の次戦の相手について書いてみた。

S・フライ級で、アンカハスとの統一戦が実現しなかったのは残念だ。また、シーサケットやエストラーダとの試合もみたかったが。だがもう、気持ちを切り替えるしかないだろう。

※アンカハスは、バンタムに上げてくるかもしれない。

参考:井上尚弥が戦えなかったライバルたち…

バンタム級では、テテがやや抜けている。ロドリゲスの評価も上がってきているが、個人的にはテテの名人芸が怖いな…と感じている。※ロドリゲスとは、ハイレベルの技術戦になるだろう。

いきなりテテと頂上決戦というのは、あまりおもしろくない。

まずは、ここで名前を挙げたライバルたちにきっちり勝って、テテとの頂上決戦の機運を盛り上げてほしい。追記:ライバルたちとは、WBSSで対戦することになった。井上は持っている。

今回の記事:「井上尚弥の次戦の相手|バンタム編」