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人の心理や特徴を踏まえて合理的に行動したい

いいところ探しをした方がいい理由とそのコツ

あなたは、「いいところ探し」をしているだろうか。

いいところ探しの対象は、自分や他人、自分を取り巻く環境になる。

いつもしている、という人は、比較的人間関係が良好で、安定しているのではないだろうか。影響力も普通の人以上にあるはずだ。逆に全くしていない、という人は、影響力に乏しく、人間関係もままならず、苦しい人生を送っているかもしれない。

今回は、いいところ探しをした方がいい理由とそのコツについて書いてみたい。

目次

いいところ探しはむずかしい

自分のいいところ探しをする女性

いいところ探しとは、文字通り「いいところ」を探すことだ。

しかし、これが意外にむずかしい。

中学のとき担任との面談で、長所と短所を聞かれたことがある。そのとき、短所については答えることができたが、長所についてはなかなか出てこなかった。長所を自分で述べることに抵抗があったことと、自分の長所をしっかり把握していなかった、という2つの理由があったと思う。

※そのときは、(わたしが答えられなかったので)先生が長所を教えてくれた。

なぜ悪いところを探してしまうのか

ではなぜ、短所などの悪いところを探してしまうのだろうか。

ひとつは、自分の悪いところを見つけて改善すれば、自分のレベルが上がり生存に有利になる…と感じるためだ。

たとえば、「ネガティブワードの使用率が高い」という自分の短所に気が付けば、「その使用率を下げる」という対策を講じることができ、人間関係にもいい影響を及ぼすだろう。

※結果、会社などでの生存に有利になる。

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自分以外の悪いところを探す場合は…

自己の行動を正当化するためにそうすることがある。

たとえば、習いごとをやめたとしよう。そんなときは、先生の教え方が悪いとか、学習環境が悪いとか、理由を探してやめたことを正当化しようとする。わたしもそうしたことがある(笑)。

他人の短所を探す場合は、弱みを握って利用・安心したい、マウントしたいということだろう。さらに、その短所が自分の生存に影響するかもしれないので、知っておきたい…ということだ。

 

探した方がいい理由がある

自己肯定につながる

いいところ探しをした方がいい理由だが、まず自己肯定につながる…ということがある。

自分の長所を見つけて整理し理解すると、自分はこういう特長を持つ人間であり、これでいいんだな…という気分になる。

また、他人が自分のいいところを探し指摘してくれる、ということも、自己肯定感の育成に役立つ。先に、担任が自分の長所を教えてくれた、と書いたが、そのときは、「誰とでもコミュニケーションをとれるところがいいところだね」ということだった(今やその特長は失ったが(笑))。

そう言われたことで気分が良くなり、自己肯定感は上がったと思う。

自信につながる

自分のいいところ探しをすると、自分に自信を持つことができるようになる。

そうやって見つけた自分の特長が、自信の根拠になるためだ。

もちろん、根拠のない自信を持つことができる人もいる。このタイプの人は、何も根拠がなくても自信を持てるのだから、ある意味能天気だが最強の人になる。だが、普通の人は、自信の土台になる根拠を求めるものだ。その根拠がソリッドであればあるほど、自信は崩れにくくなるものだ。

人間関係が良くなる

他人のいいところを探してほめれば、人間関係が良くなるだろう。

幕末の朱子学者だが、安積艮斎(あさかごんさい)という人物がいた。

この人が大店の旦那衆に書を教えていたときの態度が、「いいところを探してほめる」というものだった。書が上達した人には、「うまくなりましたね」と直球でほめる。そうでない人には、視点を変え道具をほめたそうだ(くせ球でほめる、ということだ)。

艮斎に学んだ門人は2000人以上と言われ、吉田松陰高杉晋作岩崎弥太郎、安場保和、秋月悌次郎小栗忠順、栗本鋤雲、清河八郎前島密など、著名な塾生だけでも200人を数えるという
出典:安積艮斎 – Wikipedia

艮斎がこのような影響力を持ち得たのも、この種の態度が少なからず影響していると思う。

 

いいところ探しのコツ

いいところはある…と考える

いいところ探しのコツだが、まず、必ずいいところはある…と考えたい。

考えたい、と書いたが、ないものをあると考えるのではない。事実として「ある」のだ。

自分にそういうところはない…と思う人は、「自分のいいところを見過ごしている」、「認めない」ということだ。自分を過小評価する、という目的が先にあり、そうしている場合もある。

感度を上げる

いいところに対する感度が下がっているため、見過ごしてしまう…ということがある。

自分の得意なことは当たり前にできてしまうので、「それが自分の特長だ」と認識しにくいところがある。誰かに指摘されてはじめて、「もしかすると、そうなのかな…」と思うことがある。

また、上を見る人は、自分より優れた人をたくさん目にするので、「こんなものは特長にはならない…」と思いがちだ。だが、それは特長であり、磨けば自分も優れた人になれることがある。

短所から長所を探す

長所と短所はコインの裏表だ。なので、自分の短所から長所を探せばいい。

たとえば、感情的になりやすく情動を上手くコントロールできない、ということであれば、他人の心情を理解したり共感することが得意かもしれない。また、感情が比較的動きやすい、ということなので、ブログのネタに困らないかもしれない(笑)。

話すコミュニケーションが下手であれば、書くコミュニケーションが上手かもしれない。前者は瞬発系のコミュニケーションが必要になるが、後者は持久系のコミュニケーションでいいためだ。

※短所が気になったら、セットで長所も気にすればいい。

人間関係が良くなる…と考える

人間関係が良くなり、自分の影響力も増す…と考えればいい。

先に、安積艮斎の話をしたが、他人のいいところを見つけほめるようにすれば、人間関係が良くなり、自分の影響力も増すことになる。少なくとも、その人が自分の敵になることはない。

自分の利益になるのだから、積極的に他人のいいところを見つけてほめればいいのだ。そうすれば、他人にやさしくできる自分、ということになるので、セルフイメージも上がるだろう。

※この行動にデメリットはない。

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いいところ探しをした方がいい理由とコツ – サマリー

まとめ

今回は、いいところ探しをした方がいい理由とそのコツについて書いてみた。

そうした方がいい理由は、1)自己肯定につながる、2)自信につながる、3)人間関係が良くなる、の3つだ。そのコツは、1)いいところはある…と考える、2)感度を上げる、3)短所から長所を探す、4)人間関係が良くなる…と考える、の4つになる。

自分にしろ他人にしろ、自分を取り巻く環境にしろ、この行動をした方がいい。

端的に言えば、その方が生きやすくなるためだ。

自分の悪いところを見つけて改善すれば、自分の生存に有利になる…ということはあると思う。だから、それはそれでいいのだが、そうしたら、いいところも見つける、ということもしたい。

※本能的に前者に偏りがちになるので、後者を意識的に行う必要がある。

今回の記事:「いいところ探しをした方がいい理由とそのコツ」