仕事のやる気が出ない…という人がいると思う。
実は、やる気を出すテクニックというものはいろいろある。
四の五の言わずとにかく始めてみる、ということもそうだし、難しい仕事であれば細分化し、今日はここまでやればOKとする、ということもそうだ。音楽を使ったり、カウントダウンタイマーを使う、という方法もある。テクニックもいいのだが、今回は、本質的なことを主にして書いてみたい。
今回は、「仕事のやる気を出す方法」について書いてみる。
目次
やる気を出す方法は
やる気の度合いは…
やる気の度合いを求める数式がある。
やる気の度合い=達成動機の度合い × 主観的な成功の確率 × 成功報酬の価値
この数式から、やる気を出すためには、右辺の各説明変数の値を大きくすればいい、ということがわかる。この数式は、心理学者のJ.アトキンソンが提唱したものにアレンジを加えたものだ。
※ベースはアトキンソンの数式だが、実践で役立つようにアレンジを加えて説明したい。
達成動機を高めたい
達成動機とは、「達成に向かう行動を支える根拠」という意味だ。
もっと簡単に言えば、「その行動に取り組む理由」ということになる。
仕事のやる気が出ない…という人は、その仕事に取り組む理由が弱い。自分的に「なぜ、その仕事に取り組むのか」という問いを立てて答えを求める、という作業をしていない。なんとなく、生活を維持するため、お金を得るため、この仕事しかなかったから…ということで仕事をしている。
※自分は仕事を通じて何を達成すればいいのか…ということもよくわからない。
なぜその仕事をするのか
ゆえに、仕事のやる気を出すためには、その問いを立てて答えなければいけない。
なぜ、あなたはその仕事をするのか、その仕事を通じて達成したいことは何か、と問うのだ。
このとき注意したいことは、お金や地位のために仕事をしても上手く行かない、ということだ。
ジョブズが「お金が目当てで会社を始めて、成功させた人は見たことがない」と言ったように、お金や地位を目当てにすると成功しない。仕事そのものに対する興味や情熱が重要だからだ。
ブログにもあてはまる
副業としてブログを始める人もいると思うが、お金目当てではなかなか上手くいかない。
もちろん、ある程度はお金を目当てにしてもいいのだが、それが主目的であれば上手く行かない。
たとえば、書くことに興味があり好きである、書くことで自分の成長を感じることができる、情報を発信したいという欲求がある、書くことで社会に対し何らかの価値を付加したい…という思いがある、ということでなければ続かないし上手くいかない(ほかにも、適切な動機はあると思う)。
ある程度成功したブログでも、お金目当てが強くなると、おかしな方向へ進み行き詰る。
主観的な成功の確率を
悲観的な人は、主観的な成功の確率の見積もりを上げたい。
ネガティブで悲観的な人は、この確率を必要以上に下げているためだ。
この確率は50%ぐらいが最大とされる。その値を大きく超えると、やさしすぎるのでやる気が出ない。だから、最大値である50%程度まで引き上げる。主観的な確率だから、問答無用にそうすればいい。
※個人的には、60%程度でもいいと思う。自分的に挑戦する感覚があればいい。
その確率がフェアかどうか、リーズナブルかどうか…などと考える必要はない。誰かができるのであれば、自分もできるはず…という考え方でいい。余計な天井を設け、やる気を削ぐことはない。
成功報酬の価値はどうか
成功報酬の価値が大きい方がやる気が出る。
仕事で成功したときに、自分がどれぐらい価値を感じるのか…ということだ。
たとえば、フリーランスで成功したところで、たかが知れている。大企業の管理職の方がはるかに価値がある…と思えば、その人は大企業で管理職を目指し働いた方がやる気を保てる。
いやいや、フリーランスで成功した方がやらされ感がなく自律的に仕事ができる。自分で仕事をコントロールすることができるので価値がある…と思えば、そうした方がやる気が出る。
成功報酬の価値は、他の人に決めてもらうものではなく自分で決めるものだ。
仕事に打ち込む人を…
テクニック的なものになるが、仕事に打ち込む人を見てやる気を出す、という方法がある。
報道・ドキュメンタリー | 民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」
一生懸命に働く人の姿は、ここで見ることができる。
ガイアの夜明け、夢遺産、ゲンバビト、情熱大陸、LIFE、カンブリア宮殿、ザ・リーダーあたりを視聴すればいい。一生懸命に仕事に取り組む人を見れば、「自分もやらなければ…」と思いやる気が出るし、自分の仕事に活かせるアイデアに出会うこともある。顧客のことを考え抜く、という点では、どの職種であろうが同じことだ。
※他の人の仕事を見ることで、自分の「達成動機」を見直すいい機会になるかもしれない。
仕事のやる気を出す方法 - サマリー
まとめ
今回は、「仕事のやる気を出す方法」について書いてみた。
そうするためには、「やる気の度合いを求める数式」の右辺の各変数の値を大きくすればいい。
簡単にできることから書くと、「主観的な成功の確率」を引き上げる。<主観的>だから、誰かができるのであれば、自分も努力すれば必ずできるはず…ぐらいの考えで、50%まで引き上げる。
次に「動機」の問題だが、それを明らかにするために自分に問う。
なぜ、その仕事をするのか、その仕事を通じて達成したいことは何か、と問う。
※仕事を通じ、どのように成長するのか、という「成長のパス」も考えればいい。
その問いに対する答えが、仕事の内容とは関係のないお金や地位に関することであれば、やる気を長く維持することはむずかしい。長期的な成功や自分の成長もないので、仕事を変えた方がいいのかもしれない。
成功報酬の価値、仕事から得るリターンの価値を低い…と思っていてもやる気は出ない。
そんなことのためになぜ、しんどい地道な努力を重ねなければいけないのか…と思うためだ。自分の仕事に対しそう思うのであれば、動機と同様にやる気を長く維持することができず(続けることができず)、仕事を通じて自分が成長する、ということもない。意識か仕事を変えた方がいい。
今回の記事:「仕事のやる気を出す方法」