不器用な生き方をやめたい

人の心理や特徴を踏まえて合理的に行動したい

あいさつを無視する人の心理とは|人として大丈夫?

あいさつを無視する人がいる。

わたしの印象に強く残っているケースがある。あいさつすべき関係性の人とエレベーターで一緒になったので、こちらからあいさつをした。だが、相手の女性はガン無視であいさつを拒んだ、というケースだ。相手は、至近距離でわたしと対峙しているのに、あいさつされても無言&無表情でまったく目を合わそうとしなかった。

その人とは嫌われるほどの接点もないのに、「不思議だな」と感じたことを覚えている。

目次

 

あいさつを無視された

こちらからあいさつしても、相手に無視されることがある。

無視する人の行動は、大体二通りだ。最初からこちらの存在を無視する、というケースと、こちらの存在をしっかりと確認しながら(こちらと目を合わせながら)無視する、というケースだ。

前者はわかりやすい。最初からこちらの存在を無視するような態度を取るので「わたしとコミュニケーションをとりたくないのだろう」と察しが付く。後者は不気味だ。相手は目を合わせてくるので、「こちらがあいさつをすれば、あいさつを返してくれるだろう」と思うが、そうではない。

後者は、一見何を考えているのかよくわからず、薄気味悪い。

 

 

 

コミュニケーションを避けたい

ここからは、あいさつを無視する人の心理について考える。

相手のことが嫌いではないが、コミュニケーションを取りたくないのでしない。

一度あいさつをすれば、その後も(顔を合わせるたびに)あいさつを続けなければいけない。いちいちあいさつをするのは面倒だし、心理的な負担になる。そうであれば「あいさつをしない関係の方がいいのではないか」と考え、できるだけあいさつをしない。

人として問題があると感じるが、自分の負担を無くすためにはやむを得ない、という考えだ。

他人とのコミュニケーションを負担に感じるタイプに多い心理だ。

相手のことが嫌いである

相手のことが嫌いで、あいさつをしないケースはごく普通にある。

まともな大人であれば、相手のことが嫌いでも、あいさつをされればあいさつを返す人の方が多いと思う。だが、相手を嫌いすぎるとそうできなくなることがある。その場合は、相手をガン無視するか、蛇蝎を見るような目でガン見して、あいさつを返さない、という二通りの行動になる。

前者は相手の存在を単に否定する、後者は攻撃的に否定する、ということだ。

戸惑っている

戸惑って、あいさつを返すタイミングを逃す人もいる。

職場でも近所でも、あまり知らない人からあいさつされると、「え?」と思うことがある。

事前に自分があいさつを交わす相手やタイミングである、という認識があれば、そんなことはない。だが、そうでなければ戸惑うことがある。たとえば、なんとなく顔見知りではあるが、話をしたことがない、あいさつを交わしたことがない人から突然あいさつをされると、「え?」となる。

自分にあいさつをしたのか、自分の近くにいる人にあいさつをしたのかわからず、混乱することもある。戸惑っている間にあいさつを返すタイミングを逃し、相手がそのまま去っていく、という状況はあり得る。

その場合は、あとから「自分にあいさつをしたのか」と気付くが、後の祭りだ。

 

 

 

あいさつされた認識がない

あいさつをされた、という認識がない場合もある。

今述べたように、自分の近くにいる人にあいさつをしたのだろう、と思うと、自分があいさつをされた、とは思わない。意外な人が自分にあいさつをした場合などは、「自分にあいさつをしたのではない」と思い込み、悪気なくスルーすることもある

店舗などで、店員さんから「こんにちは」と、あいさつをされることがある。

ああ、このあいさつはマニュアルで決まっていることだな、万引き防止のためにやる声かけだな、と思うと、「普通のあいさつではない」と思い、スルーすることもある。ほぼ一方的な声かけである「いらっしゃいませ」と同じだと思うと、あいさつされても「こんにちは」と返そうとは思わないのだ。

また、目を合わさずあいさつされた場合、あいさつされた認識を持てないこともある。

知らんがな…

「何でお前がオレに声をかけるの?」「知らんがな」と思う人がいる。

先に、「なんとなく顔見知りではあるが、話をしたことがない、あいさつを交わしたことがない人から突然あいさつをされると、「え?」となる」と書いた。そのケースと似ているが、相手を軽視する点で異なる。

いや、君にあいさつされるいわれがないし、あいさつされても知らんがな…という感じだ。

会社などで後輩にあいさつされてもスルーする人は、このタイプになる。

無視された反作用が発動

あいさつを無視された反作用として、あいさつをしないケースもある。

あなたも、誰かにあいさつをしたが無視された、という経験をすると「その人に対しあいさつをするのはやめよう…」となるだろう。もちろん、「自分はやるべきことをやる」として、無視されてもあいさつを続ける人もいるが、普通はやめるだろう。

自分のあいさつが無視された場合、無視した人だけにあいさつをしない、というのが普通の反応だ。だが、「自分は(その人だけではなく)他人から軽んじられている」と敷衍して解釈すると、ならば「自分も他人を軽んじよう」、「あいさつはやめよう」となる

こじらせた、といえばそうなるが、プライドが高く繊細な人にありがちな心理ではある。

相手を警戒している

相手を警戒しているときは、積極的にあいさつを返さない。

自分に対し、にこやかにあいさつをしてくる人がいて、そのあいさつに愛想よく答えると、何かの営業や勧誘だった…ということがある。「詐欺師は天使の顔をして…」という表現があるが、下心のある人が、愛想よくあいさつをしてくる、ということがある。

わたし自身も、そのような経験をしたことがある。全く知らない人が愛想よくあいさつをしてきたが、実は勧誘だった。勧誘を断っているにもかかわらず、しばらく後をつけられて、最後にはぞっとするような捨て台詞を吐かれたという経験がある。

そのような経験があると、他人の善良な行動が胡散臭く見えて、愛想が悪くなることがある

 

 

 

まとめ

今回は、あいさつを無視する人の心理について書いてみた。

今回の記事で紹介したのは、1)コミュニケーションを避けたい、2)相手のことが嫌いである、3)戸惑う、4)あいさつされた認識がない、5)知らんがな…、6)無視された反作用、7)相手を警戒している、の7つになる。

挨拶を無視されると、嫌な気持ちになる。

そんなときは、分析モードに入り、「相手はどのような心理で無視したのか」と考えればいい。

冒頭で紹介したエピソードの女性は、1、3、5、6、7のどれかだろう。

エレベーターという密室で二人だけ、という状況から考えると、「あいさつを返すとその後に会話が生じるかもしれないので面倒だ」と思ったのかもしれないし、わたしのことを警戒して無視が最善、と思ったのかもしれない。

無視されると嫌な気分になるが、相手の心理を分析することで、その気分を改善したい。