不器用な生き方をやめたい

人の心理や特徴を踏まえて合理的に行動したい

しくじり先生オリラジ中田敦彦のプレゼンの上手さ

しくじり先生」という番組をみた。

これまでにも何度か見たことはあるのだが、オリラジ中田敦彦さんのコーナーは、本人の失敗を本人が語る、ということではないので、(おもしろくないだろうと思い)スルーしていた。

※中田さんが、知られていることを大げさに伝えるだけだろう…と思っていた。

なので、今回はじめて中田さんのコーナーをみたのだが、プレゼンの内容の真偽や解釈の妥当性はともかく、中田さんのプレゼンの上手さに目が行った。多少、評判は聞いていたが、たしかに上手くプレゼン力が高い。今回は、オリラジ中田敦彦さんからの学びをまとめてみたい。

目次

プレゼン力を認められ講師に

中田さんは、プレゼン力を認められ、講師に抜擢されたようだ。

そのプレゼン力が買われ、エジソンアインシュタインなど歴史に名を残し人物のしくじりを紹介するコーナー「しくじり偉人伝」の講師役として数回登場。その回の視聴者回答を見ると「オリラジのあっちゃんの授業は本当に見ていて面白いし、もっと見たいと思える!」(43歳・女性)「オリエンタルラジオ中田敦彦の、この番組での語り方やキャラが秀逸。熱い話し方につい聞き入ってしまう」(35歳・女性)「あっちゃん凄く分かりやすいし、聞いていて楽しい。こんな人が学校の先生だったら楽しいだろうに」(33歳・女性)など大絶賛。メーンの講師を食う勢いだ。
出典:「しくじり先生」昇格後も異例の人気 背景にオリラジ中田への支持

わたしはみていないのだが、「しくじり先生」がまだ深夜枠で放送されていた当時、

中田さんは自らのしくじりをしくじり先生としてプレゼンしたそうだ。※しくじりの内容は、本人が売れて「天狗になりすぎた」ということだったらしいが、「神回」として知られているようだ。

そのときのプレゼンが秀逸だったので、講師に抜擢された、ということらしい。

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内容を理解する + α

中田さんは、(普通以上に)プレゼンの内容に深く関与したそうだ。

「天狗になりすぎちゃった先生」の台本を作って2人に見せたら、中田(敦彦)さんが「ぼくからいいですか」とノート開いて。自分で授業の台本を作ってきたんです。それから、番組のときと同じ熱量でぼくらスタッフの前で授業を始めたんです。
しかも、マイルドな内容に抑えるんじゃなくて、そこまで言っていいの!?という内容で、勢いのあるものでした。実際に放送した教訓「なりたくてなる天狗はいない」「天狗には自覚症状がない」などは、中田さんが考えたものです。こちらで考えていた教科書もあったのですが、そうした内容を引き取って、一から教科書を作り直しました。
出典:しくじり先生 オリラジ「番組潰す」から生まれた「神回」

中田さん自身がしくじり先生としてプレゼンしたときの話だが、自分で授業の台本を作ってきたそうだ。そして、番組のときと同じ熱量で、スタッフの前で授業を始めたそうだ。

※台本を作ることは、タレントの仕事ではない。

講師として行うプレゼンの場合は、当然そこまではやらないと思うが、事前に内容を深く理解していることは間違いないだろう。その上で、(自分の裁量が及ぶ範囲で)「どうしたらおもしろくなるのか?」、「どうしたら見てもらえるのか?」ということに頭を使っているはずだ。

わたしたちが行う普通のプレゼンでも、事前にプレゼンの内容を熟知しておくことは当然のことであり、加えて質疑応答の内容も想定しておく必要がある。また、「どうしたら伝わるのか」、「どうしたら興味を引くことができるのか」という部分について深く考えることが必要だ。

プレゼンに必要な基礎を固める

中田さんは、プレゼンに必要な基礎がしっかりしている。

プレゼンに必要な基礎がしっかりしている、ということは、人前で話すときに必要な立ち居振る舞いの仕方を知っており、それをプレゼンの舞台で上手く実践できる、ということだ。

※基礎がしっかりしていれば、応用が効くようになる。

「型がある人が型を破るから“型破り”。型のない人が型破りなことをやるのは“型なし”」
出典:プレゼンの基本構成3つのステップ

基礎を固めておくことで、はじめて「応用」が機能するようになるのだ。※基礎が不安定な人が他者とは違うユニークさを求めたり、妙なテクニックに走ると、形無し/台無しになる。

たとえば「声をしっかり出す」ということ

中田さんは、声をしっかり出している。

不器用な人というのは、プレゼンやスピーチで、声を出さなければいけない、ということがわかっていても、実践できないことがよくある。自意識や自信のなさ、過度の緊張などから声が十分出ない、ということがあるのだ。※これは、基礎が不安定だ、ということだ。

プレゼンやスピーチには、あえて声を小さくして注目を集める、という応用テクがあるが、この応用テクが効くのは、基礎ができている人が使うときのみだ。基礎のできていない人が小さい声で話すと、無視されるのがオチだ。※聞いてもらえなくなってしまうだろう。

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たとえば「メンタルを安定させる」ということ

中田さんは、上手にメンタルをコントロールしているように見える。

スポーツでよく用いられる言葉に、「心技体」というものがある。※心がメンタル。

メンタルというのは本当にやっかいなもので、いくら技術と体力が高いレベルで揃っていても、豆腐メンタルだと、勝てる勝負にあっさりと負けてしまうことがあるのだ。

オリンピックなどの(普段の大会とは違う)緊張する大舞台で、実力者が勝てる相手にコロッと負けてしまう、という例があるが、そのケースの多くはメンタルの問題だと思う。※だから、心技体では「心」が最初に来るのだろう。心は短時間で、強烈なボトルネックになり得るのだ。

話し手の不安は聞き手に伝わる

プレゼンやスピーチも同じだ。

話し手に不安や緊張が過度にあると、それが聞き手に伝わってしまう。

あの人は大丈夫か…と感じ、聞き手が変に緊張する、ということになりかねない。

逆に、意気込み過ぎても(ハイになりすぎても)、本人の意気込みとは裏腹に、むなしく空回りしてしまうことがある。どちらにしても、残念なプレゼンやスピーチになるのだ。なので、メンタルをある一定の範囲内にとどめる(コントロールする)ということが大事なのだ。

次回に続きます

今回の記事:「しくじり先生オリラジ中田敦彦のプレゼンの上手さ」