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スカーレット・オハラの性格がやばい

風と共に去りぬスカーレット・オハラをご存じだと思う。

風と共に去りぬ(映画)は、名作だと評価する人が多いが、自分には合わないとする人もいる。

その主な理由が、ヴィヴィアン・リー演じるスカーレット・オハラに共感できないから、彼女の性格が嫌いだから…というものだ。たしかに、その気持ちはわかる。彼女は決して親しい付き合いをしたい、というタイプではない。

今回は、スカーレット・オハラについて書いてみたい。

目次

 

スカーレット・オハラとは

スカーレットの印象は…

スカーレット・オハラ

スカーレット・オハラの印象は、こんな感じだ。

人の悪口を言う、思い込みが激しい、笑顔がほとんどなく、額にしわを寄せて不愉快そうな顔をする、短気で乱暴なところがある、気分屋で、何か気に入らないことがあると、プイと席を立っていなくなる。

その気がないのに、男性に色目を使う。

そのせいか、男性からはウケがいいが、女性からの評判は悪い。美人かそうでないかといえば美人なのだろうが、誰もが振り向くような美人ではない。笑顔がないから、そう感じるのかもしれないが。

不特定多数の男性からモテるが、彼女の内面をよく知っている男性からはそうでもない。

上手く行かないとキレる

スカーレットが、自分の気持ちをアシュレーに伝える場面がある。

そのとき、アシュレーには「愛している」と口にしている。だが、思い込みの激しさが災いして、「あなたも愛しているでしょ?」と口走っている。

相手に対し自分の気持ちを伝えるところまではいいのだが、その気持ちが相手に通じないと即座にキレる。キレたスカーレットは、アシュレーに対し、「あなたには、あの魅力のない平凡な女がお似合いだ」とまで言っている。

さらに、その侮辱的な言い方を咎められると、「自分をその気にさせたお前が悪い」とキレる。自分は何も悪くない、悪いのはお前だ!ということだ。そして、「あなたのことは嫌いだ」と言い、引っぱたくという暴力までふるっている。

※分別のない子供のような振る舞いをしている。

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お金を無心するシーンでも

囚われの身であるレット・バトラーに、スカーレットがお金を無心に行くシーンがある。

ここでも、お金を得ることができないと知ると、(恥をかかされたと)キレている。レットが挑発的な物言いをした、ということもあるが、レットのことを skank とののしり、暴れながらキレている。

スカーレットは、上手くいかないと相手のせいにして攻撃の対象にする。

「当てつけ」で結婚する

スカーレットの最初の結婚は、当てつけによる結婚だ。

彼女は、アシュレーとメラニーがキスする光景を横目で見ながら、メラニーの兄であるチャールズと結婚することを決める。結婚を決める会話の最中でも、彼女は、アシュレーのことを窓越しに見ているのだが、鈍いチャールズはそのことに気付かない。

結婚式は、アシュレーとメラニーの結婚式の翌日に行った。

この結婚には、当てつけのほかに、アシュレーの近くにいたいから…という理由もあったのだろう(アシュレーの妻であるメラニーとは義兄弟になる)。

気の毒なのは、利用されたチャールズだ。チャールズは戦争で亡くなるが、チャールズを愛していなかったスカーレットには、その死を悼む気持ちはなかった。

※彼女は、チャールズをいいように利用しただけだった。

妹を犠牲にして結婚する

スカーレットは、二度目の結婚をフランクとしているが、この結婚も問題だ。

フランクは、スカーレットの妹であるスエレンと結婚する予定だった。

スカーレットは、レットにお金の無心を断わられた後、アトランタで偶然フランクと再会する。そして、フランクが事業を起こし、(まずまず成功しており)小金を貯めていることを知る。

嘘を厭わない

フランクからお金を調達できないかと考えたスカーレットは、(妹と結婚させたのでは無理と考え)自分がフランクと結婚しようと考える。そのために、妹は他の人と結婚すると嘘をつく。ボディタッチからフランクを誘惑することに成功し(?)、フランクと思惑通り結婚することになる。

嘘といえば、ニューヨークの銀行で働くというアシュレーを引き留めるために、ウソ泣きをしている。そして、メラニーを味方につけ、アシュレーを引き留めることに成功した。

※故郷の土地(タラ)を守るために、妹とフランクを犠牲にしてしまった。

フランクの人生を狂わせる

スカーレットとの偶然の再会が、フランクの人生を狂わせた。

結婚までのいきさつもそうだが、結婚後には、(ある意味)自分が始めたビジネスをスカーレットに乗っ取られる。

彼女は高利貸しのようなことをして資金を集め、製材所を入手する。それを手柄に(?)、ビジネスに露骨に口を出すようになる。囚人の安い労働力を使う、というのも彼女のアイデアだ(フランクは、このことに反対だった)。

※フランクは、思わず「こんな短気な女とは…」と漏らす。

スカーレットは、製材所に行く道中の森の中で、暴漢に襲われる(レットから危険だと忠告されていたにもかかわらず、ピストルがあるからと強行した)。フランクはアシュレーらと共に、その報復に出かけるが、アシュレーは負傷し、フランクは命を落とす。

※スカーレットの軽率な行動が引き金になり、フランクは命を落とした。

お金に対する執着が強い

スカーレットは、お金目当てで動いている。

自分の故郷の家や土地を守るため、レットにお金の無心に行くことは普通のことだろう。

これをもってお金目当てとは言えないが、お金目当てでフランクと結婚する、というのは行き過ぎだ。また、お金のため、高利貸しのようなことをする、安く労働力を買い労働者である囚人に過酷な労働を強いる、というのもやりすぎだ。

※レットの財産にも、興味がある素振りが見られる。

スカーレットは、敗戦で裕福さを失う。そして、ニンジンを生でかじり、再起を誓うところまで追いつめられた。その強烈な体験がトラウマになり(お金持ちになった後も、貧乏時代の悪夢を見ることがあった)、お金に対する強い執着が生まれたと考えられる。

余談だが、このあたりは「やまとなでしこ」で松嶋菜々子が演じた神野桜子に通じるところがある。

※ビジネスの起点である、アトランタにも豪邸を立てた。

やはり性格に問題がある

スカーレットは、性格が悪い。

コトがうまく運ばないとすぐにキレたり、当てつけをしたり、嘘をついたり、妹やフランクを犠牲にしたり…ということから、性格に問題があることがわかる。

また、アトランタに豪邸を建てる際、「意地悪をした人に、見せつけてやる」という発言をしている。豪邸を建てた後には、妹の使用人を引き抜く、ということまでしている。

※発言や行動に、性格の悪さがにじみ出ている。

大事なことを勝手に決める

レットが子供に初めて対面する(おめでたい)シーンでも、スカーレットの機嫌が悪い。

そして、子供はもう産まないと(男の子が欲しいというレットの意向を無視して)勝手に決める。

1人で寝ると言ったレットに対し、「気が変わらないうちに、部屋に鍵をかける」と答えるスカーレット。これにはさすがのレットも激怒し、ドアを蹴り、グラスを彼女の肖像画に投げつけた。

※スカーレットは涼しい顔で、その姿を見つめていた。

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スカーレット・オハラ - サマリー

まとめ

今回は、スカーレット・オハラについて書いてみた。

彼女は悪女なのか、と問われれば、「悪女です」ということになる。

スカーレットを演じたヴィヴィアン・リーは、途中で「こんなビッチのような役はできない」と一度降板したそうだ。その後、説得され復帰するが、それだけ嫌な女だった、ということだろう。

彼女の欠点ばかり書くことになったが、もちろん彼女には長所もある。

芯の強さや打たれ強さ、行動力などは、彼女の長所だ。過去のことは<終わったこと>として切り捨て、常に明日をみる、という前向きな精神もそうだ。自己効力感の強さは大したもので、根拠のない自信を持ちパワフルに前に突き進む。

もう少し、他者の利益や気持ちを考えることができれば、いい感じの人になっただろう。

※トラウマのせいか、最後まで自分の利益に執着し、高次に達することができなかった。

今回の記事:「スカーレット・オハラの性格がやばい」