福原愛さんが叩かれる理由はいくつかある。
ひとつの理由は、あの釈明になり得ない「言い訳」にある。
「部屋は2つ取っていて、一緒には過ごしていない」、「自宅も一戸建てで部屋はいくつもある」というものだ。部屋は別にある⇒必ずしも関係を持ったことにならない⇒わたしは不倫をしていない という論理だ。
この言い訳に対し、ある弁護士さんが、「家に入れた、ホテルに泊まった、という時点で、何もしていないと認定された裁判を知りません」とコメントしている。まぁ常識的には、そうなるだろう。
百歩譲って考えれば、同じホテルに泊っても、関係を持たない可能性はある。だが、同じホテルに泊まり、さらに、自宅に招いて泊った(+親密なデートの様子)ということになれば、そのような可能性は限りなく0に近づく。
百歩譲ったところで、合わせ技一本ということで、黒認定されるケースである。
知性を侮辱することになる
映画『ゴッドファーザー』の中で、こういうシーンがある。
主人公のマイケルは、義弟(カルロ)が実兄の殺害に関わったのではないか、と疑いを持つ。
その疑いは、確信に近い疑いだった。カルロの振る舞いにより、実兄が誘き出され罠にはまる、という構図になっていたためだ。カルロは、公衆の面前で実兄から殴る蹴るの暴行を受けたことがあり、カルロの実兄に対する負の感情を、敵が利用したのではないか…とも考えた。
マイケルはカルロと対峙したとき、「無実だと言うなよ」、「無実を主張することは、わたしの知性を侮辱することになる」、「そしてそれは、わたしを怒らせることになる」と、冷静で論理的だが、ある意味凄まじい迫力で迫った。
カルロは、そのマイケルの言葉を受け観念し、本当のことを述べた。
知性を侮辱することになった
福原さんの場合も同じことだ。
多くの人は、上述の事実関係から、「不倫をしたのだろう」という確信に近い疑いを持った。
だが、彼女は無理のある言い訳をし、不倫を否定し、押し切ろうとした。そうしたために、マイケルの言葉、「無実を主張することは、わたしの知性を侮辱することになる」、「そしてそれは、わたしを怒らせることになる」、どおりになった、という訳だ。
無理のある言い訳をして開き直ると、相手の怒りを買うし、自分の信用を損ねることになる。
※彼女が失ったものは、とてつもなく大きい…と感じる。
張本さんの言い訳も同じ
余談になるが、張本さんの言い訳も同じだ。
彼は、謝罪文の中で「言葉が足りませんでした。入江選手の快挙を称えると共に自分も金メダルを取れるのではと思って、ボクシングをやる女性が増えてほしいということを本当は言いたかったのです。言葉足らずで反省しています」とコメントした。
だが、「女性でも殴り合い好きな人がいるんだね。嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合って。こんな競技好きな人がいるんだ」と発言したわけで、言葉を足しても「ボクシングをやる女性が増えてほしい」にはならない。真逆のコメントである。
本質的な学びだが、相手の知性を侮辱するような言動はしない方がいい、ということだ。
そうすると、相手を怒らせ、自分の信用を損ねることになるからだ。