自分の好感度を上げたい…と思うことがないだろうか。
好感度が上がる、というのは結果なので、その結果を(よくわからないまま)直接いじりに行く…というアプローチは筋がよくない。なので、どの変数がどの程度自分の好感度に影響を与えているのか…ということを自分なりに考え、その変数の値を高めることに注力した方がいいだろう。
そうすれば、相手が女子であろうが男子であろうが、おのずと好感度は上がることになる。
今回は、好感度を上げる方法について書いてみたい。
目次
好感度を上げるには
単純接触効果を…
特に会話をしなくても、何度も顔を合わせていれば、自然によい感情を抱くようになる…というものだ。
以前にこの効果の話をしたとき、会社に出入りする保険営業のおばさんの話をした。
そのおばさんは、こちらがその人のことを知らなくても、笑顔であいさつをしてくる。最初は、「この人誰だろう…」と思うのだが、あいさつをされたので、とりあえずあいさつを返す。
心理的な距離が縮まる
こういうコミュニケーションを繰り返していると、だんだんと距離が詰まってきて(なんとなく親しみがわいてきて)あいさつ⇒少し言葉をかわしたり…ということになるのだ。保険営業のおばさんは、単純接触効果のことを知っていて、戦略的に使っている…と言えるだろう。
機能しないケースも
単純接触効果は、いつも機能する…というものではない。
たとえば、通勤途中にいつもすれ違う人がいるとしよう。その人が(迷惑な形で)歩きタバコをしていたり、タバコのポイ捨てをしていたり、道端に痰を吐いているのを目にすると、何度会おうが単純接触効果は機能しない。※そんなときは、また嫌な人に会ってしまった…となる。
身だしなみを整える
まずは、身だしなみをキチンとしたい。
身だしなみのポイントは、「人に不快感を与えない」ということだ。
一部の例を除けば、高価なスーツを着ているかどうか、高価なモノを身に着けているかどうか…などということは、どうでもいいことだ(セルフイメージが上がる…というプラスはあるかもしれないが)。
それよりは、スーツであれば自分の体躯にフィットしているかどうか、清潔感があるかどうかの方がはるかに重要なことだ。スーツはいいけれど、足元が残念…という人もいるので注意したい。
立ち居振る舞いにも…
また、立ち居振る舞いにも注意したい。
せっかく身だしなみが決まっているのに、立ち居振る舞いが残念だ…という人もいる。
たとえば、顎を引いて背筋を伸ばす…というだけでも、あの人の居住まいは美しい…となる。身だしなみや立ち居振る舞いというのは、全く話をしたことのない人にでも、アピールすることができる強力な武器である…とすることができる。であれば、積極的に使えばいいのだ。
相手に笑顔を見せる
相手に笑顔を見せた方が、好感度が上がる。
人は明るく朗らかなものに惹かれる…という特徴がある。
たとえば、複数の窓口があって、片方の窓口の人はニコニコしている、もう一方の窓口の人は仏頂面…ということであれば、たいていの人は前者の窓口を選ぶだろう。
自分は笑顔が少なく愛想がない…と思っている人でも、笑顔の人が好きなのだ。あなたの学校や会社で、好感度が高い人のことを考えてみればいい。その人には、自然な笑顔があるはずだ。
誤解を与えることに
また、笑顔がなければ、相手に誤解を与えかねない。
相手は「この人は自分のことを嫌っているのだろうか」、「警戒しているのだろうか…」と考えるのだ。相手にそういう印象を持たれてしまうと、好感度が上がるということはないだろう。相手の誤解を避けるためにも、笑顔は必要になるのだ。
※異性に勘違いされるので困る…と思うのであれば、笑顔は必要ない(笑)。
自分の弱みをみせる
自分の弱みをみせると、好感度が上がることがある。
たとえば、朴訥で言葉に詰まりながらも一生懸命スピーチしようとしている人をみると、判官びいきの意識からか「がんばれ」と応援したくなる。
実際に、出資者を求めるプレゼンで、そのタイプの人が出資者の気持ちを動かし、見事出資を勝ち取った…というケースを目にしたことがある。営業でもこういうタイプの人の成績が意外に良かったりする。
逆に、自分の弱みを見せまいとし、片意地を張っている人をみると、好感度が下がる。素直じゃないな…、そんなに自分を飾り完璧に見せようとしなくてもいいのに…と思うのだ。
プラットフォール効果を
プラットフォール効果、というものがある。
人は「できる人」が、失敗したり弱みを見せると、好感を持つ…という現象のことだ。
いわゆる「できる人」というのは、一見スキがなくとっつきにくい…というイメージがある。
なので、失敗したり弱みを見せると、「この人にもそういうところがあるのだ」と思い、親しみがわき好感度が上がるのだ。もしあなたができる人であれば、この効果を使えばいいだろう。
相手に助けを求める
相手に助けを求めても、好感度が上がることがある。
相手が、「自分の価値を認めてくれた」と感じるためだ。知人に何かを頼まれたとき、正直「面倒だな…」と思うことがある。その反面、「自分の力を見込んで依頼してきたのだな」とも思い、多少はうれしく感じるものだ(もちろん、相手が自分で努力してできなかったことについてだが)。
※面倒くさいとうれしいという相反する気持ちを持つ。
与える気持ちを持つ
ただしセットで、相手に与える気持ちを持った方がいい。
相手に助けを求めるだけでは、クレクレ(フリーライダー)になってしまうためだ。
たいていの人は、「ギブ&テイク」を信条としている(中にはエゴイストもいるが)。なので、助けてもらったら倍返しする…ぐらいの気持ちでいれば、好感度アップにつながるだろう。
気持ちに余裕を持つ
相手に悪印象を与えないために、気持ちに余裕を持ちたい。
気持ちに余裕がなければ、ロクなことがない。
感情的になったり、自分本位になり相手のことを考えられなくなったり、他人に対するやさしさを失ったり、ひとりで勝手にピリピリして迷惑をかけたり…ということになるのだ。
視野が狭くなるために(人としての器も連動して小さくなる)、色々な角度から冷静に物事をみることができなくなり、冷静さや妥当さを欠く言動をしたり…ということにもなる。
常にユーモアを持つ
ユーモアを忘れないことも大事だ。
以前の記事で、アメリカの元大統領が大統領候補として再選を目指しているとき、自分に対する批判をユーモアで切り返した…という話をした。
彼はすでに高齢(73歳)であったため、その点が弱みになり批判&攻撃されていたのだ。
年齢は個人の努力でどうこうできるものではない。なので、その点を執拗に批判されると、「フェアではない」とイラッとすると思う。彼はそのイライラを「わたしは相手候補の若さと経験不足を政治的に利用するつもりはありません」と、絶妙のユーモアで切り返したのだ。
このように、苦しいときでもユーモア(気持ちの余裕)を持つことは大事だし、ユーモアを表現することができれば、相手は好感を持つだろう(知的な評価も高くなるだろう)。
自己肯定感を上げる
相手に笑顔で接したいし、気持ちの余裕も持ちたい。
そうすれば、自分の好感度は上がる。そんかことはわかっているが、できないから困るのだ…という気持ちはよく理解できる。頭でわかっていてもできない…ということは、よくあることなのだ。
これまで述べたことを実践しようと思えば、自己肯定感を高めることが必要になる。
自己肯定感が高くなれば、他人に笑顔や弱みを見せることに抵抗がなくなる。自分が感じよく接して相手に感じ悪くされたらショックだ…とか、自分の弱みを見せることはプライドが許さない…ということがなくなるためだ。※相手がどうあれ自分には価値がある、と思えるようになる。
自分にやさしくする
自己肯定感を高める方法だが、まずは自分にやさしくなった方がいい。
自分の短所ややってしまった失敗に焦点を当てて膨らますのではなく、短所の裏にある長所をどう生かすのか…を考えたり、「失敗は人である限り必ずあるもの。失敗は必ず(将来のために)糧にする」と考えた方がいいのだ。
自分にやさしくできないと、他人にやさしくすることもできない。このことをよく考えることだ。※どんなときも、自分にOKを出し続けたい。特にOKの根拠はいらない。自分の存在でいい。
好感度を上げる方法 - サマリー
まとめ
今回は、好感度を上げる方法について書いてみた。
今回の記事で書いたのは、1)単純接触効果を上手く利用する、2)身だしなみを整える、3)相手に笑顔を見せる、4)自分の弱みをみせる、5)相手に助けを求める、6)常に気持ちに余裕を持つ、7)自己肯定感を上げる、の7つだ。
この中で一番大事なのは、「自己肯定感を上げる」だ。ここがないと、1~6は、絵に描いた餅、砂上の楼閣のようになってしまう(笑)。テクニックに走っても、基礎体力がないと意味がない…ということだ。
そのために、自分にOKを出す。生真面目な人は、「今の自分ではダメだ…」と思いがちで、しっかりとした根拠がなければOKなど出せない…と考えるが、根拠は自分の存在でいいのだ。
今回の記事:「好感度を上げる方法7つ」