人の頼みを断われない人がいる。
このタイプの人は世渡りで苦労する。他人に「YES」と言うばかりで、自分に「YES」と言うことができないためだ。断ることは、他人に「NO」、自分に「YES」と言うことだ。
断われない人になると…
やりたくない仕事を押し付けられたり、行きたくない場所へ駆り出されたりと、他人のために時間や労力を使う羽目になりかねない。自分に十分リソースを使うことができなくなるのだ。
今回は、断われない人の心理と特徴について書いてみたい。
目次
- 目次
- 人間関係の悪化を避けたい
- 相手に迷惑がかかる…と思う
- 相手に申し訳ない…という気持ちがある
- 嫌な思いをしたくない
- 面倒を避けたい
- 断わる術を知らない
- 人に助けを求めるのが苦手
- 気が弱い・押しに弱い
- 断われない人の心理と特徴 - サマリー
人間関係の悪化を避けたい
断われない人は、自分が断わることで人間関係が悪くなる…と思う。
断わることは、自分の都合で相手の欲求を満たさない、ということなので、相手との人間関係が悪くなる…と考える。たしかに、相手に(合理的な依頼なのに)断られると嫌な気分になる。
嫌な気分になると、その体験が両者の人間関係に悪い影響を及ぼす。だから、相手の要求を受け入れることで人間関係の悪化を防ごう…と考える。人間関係のことを考え、断われないのだ。
※相手との人間関係がどうでもよければ断れるかもしれない。
相手に迷惑がかかる…と思う
断わると相手に迷惑がかかる…と思うこともある。
自分が断わると、相手が困るのではないか、相手に迷惑がかかるのでは…と思う。
これは、相手に同調してしまうパターンだ。頼みごとをしてくる相手に同調してしまうため、自分の気持ちが後回しになってしまう。自分に断られて困る相手をリアルに想像してしまうのだ。
時間が経ち冷静になったとき、引き受けたことを悔やむことになりがちだ。
相手に申し訳ない…という気持ちがある
相手に申し訳ない…と思う気持ちもある。
せっかくの誘いを断るときなどは、「相手に申し訳ない…」と思うことがある。
人を誘うことは結構勇気がいることだし、自分を誘ってくれたということは、自分をある意味認めてくれたということでもある。そういう相手の気持ちを考え、(自分が断わることで)その気持ちを無下にすると「申し訳ない」という気持ちが生じるのだ。
なので、断われずに受けてしまう、ということになる。
嫌な思いをしたくない
断われない人には、嫌な思いをしたくない…という気持ちがある。
自分が断わるとき、相手に嫌な顔をされる、ということがある。断わった瞬間に、相手が踵を返してどこかに行ってしまう…ということもある(笑)。こういう体験が、軽いトラウマになる。
こういう嫌な思いをしたくない、ということだ。当然、断われずに受けてしまい、嫌な思いをすることもあるのだが、自分が我慢(処理)すれば済むことだと思うので、その方がいいと思う。
自分が断わることで、嫌な思いをさせられたくない…ということだ。
面倒を避けたい
面倒を避けたい…という気持ちもある。
断わると面倒になる…と思うと、断われなくなる。
断わっても相手が聞いてくれない可能性がある、相手が怒る可能性がある。断わると人間関係が悪化する、後に「江戸の敵を長崎で討つ」みたいな報復があるかもしれない…と思うのだ。
こんな面倒があるのなら、断わらずに受けた方がマシだ、となる。
断わる術を知らない
上手に断われないから、受けてしまう…ということがある。
相手の気分を害さないように、上手に断わるためには、コミュニケーション能力が必要だ。
自分にはそんな能力はないし、断わるときは下手に断ってしまう。そうであれば、(よほど無理な依頼でない限り)受けてしまった方がいい…ということだ。ある意味筋が通っているかも?
断わる術を身に付けることが先決だとは思うが…。
人に助けを求めるのが苦手
断われない人には、人に助けを求めるのが苦手、という特徴がある。
人に助けを求めるのが苦手な人には、「誰かに助けを求めることは恥ずかしいことだ」のような認知の歪みがある。また、コミュニケーション能力が低かったり、不要なプライドを持っているために、(助けを求めることなく)自分で問題を抱え込んでしまう、ということがある。
このような特徴は、断われない人が持つ特徴でもあるのだ。
気が弱い・押しに弱い
断われない人は、気が弱い・押しに弱い、ということがある。
このタイプの人は、依頼をある種の脅迫だと認識することもある。
相手が圧の強い人だと、「この依頼を必ず引き受けるべきだ」、「断わるなど言語道断」、「お前に断わるという選択肢はない」という言外の圧を感じる。そして、「もし引き受けなければ自分に害が及ぶ」とまで感じるのだろう。
断わるということは、「押し返す」ということでもあるので、気が弱い・押しに弱い人は押し返すことができず、受けてしまう・押し込まれてしまう、ということになりがちなのだ。
断われない人の心理と特徴 - サマリー
まとめ
今回は、断われない人の心理と特徴について書いてみた。
今回の記事で書いたのは、1)人間関係の悪化を避けたい、2)相手に迷惑がかかる…と思う、3)相手に申し訳ない…と思う、4)嫌な思いをしたくない、5)面倒を避けたい、6)断わる術を知らない、7)人に助けを求めるのが苦手、8)気が弱い・押しに弱い、の8つだ。
ここからこのタイプの人の人物像が見えてくる。
それは、繊細で敏感、他人との境界線が薄い、そんな自分を守ろうとする意識はあるが、自分が我慢することでそうしようとする。コミュニケーション能力は比較的低い、ということだ。真面目でいい人だと思うが、認知の歪みもあるので、世渡りで苦労することになりそうだ。
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今回の記事:「断われない人の心理と特徴8つ」