あなたのまわりにも、内向的な性格の人がいると思う。
自分が内向的だ、という人もいるだろう。わたしもそうだと思う。
このタイプの人の特徴は、どういうものだろうか。友達が少ない(ただし、長く関係を保とうとする)、考えることが多い、静かな環境を好む、普段は口数が少ないが、得意な話題であればよく話すこともある、観察を好む、何を考えているのかわかりにくい…というところだろうか。
今回は、内向的な性格の人の特徴について書いてみたい。
目次
内向的な性格の人の特徴
内から活力を得る
外向的な性格の人は、外から活力を得る。逆に、内向的な性格の人は、内から活力を得る。
このことについて、心理療法士の M.Laney さんのわかりやすい例えがある。
外向的な人は、言わば「ソーラーパネル」である。なので、外で太陽の光を浴びる必要がある。外向的な人が活力を得るためには、外に出て人と交わる必要がある、ということだ。
一方、内向的な人は、「充電式のバッテリー」である。なので、充電のために対外的な活動を止める必要がある。内向的な人が活力を得るためには、刺激の少ない環境で静かに自分が好む行動をする必要がある、ということだ。そうすることで、エネルギーをチャージすることができる。
※充電中が楽しい時間になり、対外的な活動は消耗する時間になる。
行動の活力を得にくい
このタイプの人は、比較的行動の活力を得にくい。
外向的な人は、外に出て活動すれば簡単にエネルギーをチャージできるが(対外的な活動をしながらチャージできる⇒走りながら充電できる車のバッテリーのようなものになる)、内向的な人の場合は、同じ活動がエネルギーの消耗のみになってしまうためだ。
内向的な人は、先に述べたように、刺激の少ない環境で静かに自分が好む行動をすればいいのだが、そういう至福の時間は、家に帰ってひとりにならないと、なかなか確保できない。
※内向的な人の場合は、いかにこの時間を確保するか、がポイントになる。
外部からの刺激を好まない
内向的な性格の人は、外部からの刺激をあまり好まない。
自分が望む行動をし、その行動を通じて受ける刺激であれば問題ない。自分がコントロールしている、という感覚があるためだろう。
だが、突発的な外部刺激にはからきし弱い。突然驚かされるのも嫌だし、ばったりあまり親しくない知人に会う、というシチュエーションも苦手だ。渋滞や人込みにも弱く消耗しがちだ。感受性が強いので、刺激をスルーできず(いちいち引っかかり思考・思索する)、消耗するのだ。
量より質を求める
このタイプの人は、量より質を求める。
友達であれば、数を求めるのではなく、自分が気に入った友達と長くつき合おうとする。量を求めることで質が悪くなる、量を求めると消耗するから嫌だ…ということがあるのかもしれない。
経験についても量を求めない。質を求めるため、経験を制限するのだ。そのかわり、ひとつの経験からさまざまな示唆を引き出すことができる。そのことについて、長く・深く考えるためだ。
なかなか発言できない
内向的な性格の人は、会議などの場で上手く発言することができない。
ひとつは、自分の発言内容は間違っているのではないか…、発言するほどの価値がないのではないか、つまらない発言をして場が白けるのではないか、自分の評価をおとしめることになるのではないか…と、ネガティブな思考をめぐらせてしまうためだ。
他者から受ける刺激が負担になる
このことを言い換えると、自分が発言することで他者から受ける刺激が負担になる、ということだ。その刺激が予想できることであれば、それほど負担にはならない。だが、誰が何を言うかわからない、どう思うかわからない、というシチュエーションでは、刺激が負担になってしまう。
※発言するときに集まる視線すら、強い刺激となり負担になる。
結果、なかなか発言できない、ということになる。
行動する前によく考える
内向的な性格の人は、行動する前によく考える。
良く言えば思慮深い、悪く言えばレスポンスが遅い、ということになる。
この特徴も、会議や会話などで発言できないことにつながる。
よく考えるため、リアルタイムでレスポンスが必要な状況が苦手なのだ。また、自分の言動が好ましくなかった…と思えば、そのことについてかなり考える。場合によってはそのことがダメージになり、尾を引く…ということもある。
このような軽いトラウマは、内向的な人の行動をさらに抑えることになる。
慣れるまでに時間がかかる
このタイプの人は、環境に慣れるまでに時間がかかる。
たとえば、新しい部署に異動になったとしよう。学校であればクラス替えに当たる。
そこですぐに自分を出せるかと言えば、「NO」だ。まず、まわりの(馴染みのない)人の言動がいちいち刺激になり、消耗してしまう、ということがある。自分を出すどころではないのだ。
また、会議での発言と同じで、自分の言動がどう他者から刺激として返ってくるのか(どんな反作用になるのか…)、ということがよくわからないので不安に思い、負担に感じてしまうのだ。
このあたりの見極めがある程度できるまで、時間を要するのだ。
無駄話をしたがらない
内向的な性格の人は、無駄話をしたがらない。
外向的な人は話すための話をしたりするが、内向的な人はそんなことはしないしできない。
内向的な人は量よりも「質」から喜びを引き出す。なので、中身のある(未知の情報がある・または示唆に富む)会話を好む傾向がある。その中身を自分で反芻して楽しむことができるためだ。
この質を好む特徴から、自分の発言の質も気にし口数が少なくなるのだ。
内向的な性格の人の特徴 - サマリー
まとめ
今回は、内向的な性格の人の特徴について書いてみた。
今回の記事で書いたのは、1)内から活力を得る、2)行動の活力を得にくい、3)外部からの刺激を好まない、4)量より質を求める、5)なかなか発言できない、6)行動する前によく考える、7)慣れるまでに時間がかかる、8)無駄話をしたがらない、の8つだ。
内向的な性格だから悪い、ということは一切ない。
問題はいかにこの天分を利用するかだ。
内向的な人が活力を得るためには、刺激の少ない環境で静かに自分が好む活動をする必要がある。なので、この環境と時間を確保することを考えたい。そうできれば、(エネルギー不足になることがないため)消耗する外部の活動でも、比較的スムーズに行うことができるようになるだろう。
今回の記事:「内向的な性格の人の特徴8つ」