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会話で沈黙を使う方法7つ|沈黙を利用すればいい

会話における沈黙には、いいイメージがない。

この話が出ると、沈黙が怖いのでなんとか回避したい、その方法は…、沈黙が生じてしまったときの対処は…、沈黙にともなう困惑、焦り、気まずさ、落ち着かない気持ち、いたたまれない気持ちをどうしたらいいのか、という話に発展する。

沈黙は悪いものではなく当たり前のもので、会話で生じても何の問題もない(きわめて普通のことだ)…とする話もあるが、ここでは一歩進めて沈黙を上手く利用することを考えたい。

目次

会話における沈黙は…

会話における沈黙に困惑する男性

会話において発生する沈黙は嫌なもの、という感覚がある。

自分が沈黙する場合は、たとえば「困ったな…」と思うときに沈黙する。

答えたくない質問をされた、相手の話の内容がよく理解できない、相手への返答がネガティブなものになる(たとえば拒否や拒絶)ので、答えると困ることになる…というケースで沈黙する。

※相手を失望させるときは、沈黙から察してくれよ…と思う。

相手が沈黙すると…

相手が沈黙しても、嫌な予感がする(笑)。

今述べた自分が沈黙するケースの自分が、相手に置き換わるためだ。

すなわち、何かまずい質問をしてしまったのではないか、話題の選択や話の仕方がまずかったのではないか、こちらの話を否定(拒絶)するのではないか…。もっといえば、そもそも自分と会話すること自体が嫌なのではないか…と思うためだ。

このように、会話における沈黙にはいいイメージがない。

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沈黙を利用する

沈黙を使えばいい

だが、会話では沈黙を効果的に使うこともできる。

まずは、「こちらに注目してほしい」というときに、使うことができる。以前にも書いたが、沈黙は真空かブラックホールのようなもので、人の関心を引き付ける、ということがある。

たとえば、複数人の会話だと、沈黙している人が気になる、ということがある。メディアを通じて見る1対1のトークでも、やや沈黙があると「あれ?」と思い思わず注目してしまう。

この沈黙の吸引効果を知っている人は、大事なことを言う前に沈黙を入れたりする。

相手に話してもらう

相手に話してもらいたいときに、沈黙を使えばいい。

自分が話したいことを話すばかりでは、当然だが相手が話せない。

そこで、沈黙を意図的に作って、相手の話を誘引する。この沈黙には、「今度はあなたが話す番ですよ」という言外のメッセージが込められている。つまり、相手に対し軽くだがプレッシャーをかける、ということになる。口が重い人に対し、話を促すために沈黙を作ってもいいだろう。

※軽くプレッシャーをかけられた方が話せる、という人もいる。

本音を引き出す

沈黙を使えば、本音を引き出すことも可能だ。

そのためには、(相手の感情を害さないように)気配りをしながら的確な質問をする、というやや高度なコミュニケーション能力が必要になる。質問の内容以前に、相手に「何だこの人は…」と思われてしまうと、全く取り合ってもらえない。人は感情の動物なので、この点は仕方がない。

※相手に気配りをしながら的確な質問をしたあと、こちらが沈黙すればいい。

もしそうできれば、相手は本音を言わず返答しないことに苦痛を感じる。真摯な質問に対し、適当にごまかして答える、黙り込む、というのは、かなり(抵抗があり)むずかしいことなのだ。

相手の感情を満たす

意外かもしれないが、相手の感情を満たすために、沈黙を使うことができる。

話し手の立場で考えると、こちらの話を真剣に受け止めてほしい、ということがある。

大事な話をしているのに、「そだね~」みたいに軽く受け止められると、「話の内容と重みを理解しているのか?」、「真剣に聞くつもりがあるのか?」という疑念が生じてしまう(笑)。

相手が真剣に大事な話をしているときは、聞き手に真剣に受け止めてほしい、と思っているときなのだ。そんなときは、沈黙を入れて「真剣に聞いています」という姿勢を見せるといい。

沈黙の時間を、相手の話をじっくり味わう時間にすればいい。

相手の発言を止める

沈黙を相手の発言を止めるために使うこともできる。

これは簡単な話で、こちらが沈黙すれば相手は話し難くなり発言を止める、ということだ。

空気が読めない人だと、それでも話し続けることがあるが、普通の人であれば、「自分が話しすぎたかな」、「相手は気分を害しているのではないか」と思い、話すことをやめるだろう。

うんざりするような聞きたくない話であれば、沈黙を使えばいい。

頭の中を整理する

沈黙することで、頭の中を整理することができる。

さすがに何十秒も黙って整理する、というのは、相手が困惑するのでダメだが、数秒であれば問題ないだろう。

内向的な人は、テンポよく当意即妙に返す、というタイプではない(当意即妙に返そうとすると上手くいかない)。相手の話を一度取り入れ咀嚼してから返す、というタイプなので、整理して適切な返し(発言内容)を引き出す時間が必要なのだ。

なのでこのタイプの人は、短い沈黙を使った方が(自分で)納得できる話ができる。

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相手の反応を確認する

相手の反応を確認するために、沈黙を利用すればいい。

自分が話しながら相手の様子を確認することも可能ではあるが、かなりむずかしい。

話すことにリソースを使う分、相手の様子を観察することにリソースを使えなくなるためだ。なので、短く沈黙を入れてその間に、相手の様子を観察し理解度や興味度を感知するといいだろう。

相手の表情などのボディランゲージで、それらがある程度わかるはずだ。コミュニケーション能力の高い人は、相手の反応をリアルタイムで取り入れ、自分のアウトプットに反映させている。

 

会話で沈黙を使う方法 - サマリー

まとめ

今回は、会話で沈黙を上手く使う方法について書いた。

今回の記事で書いたのは、1)注目を集めたいときに使う、2)相手に話してもらいたいときに使う、3)相手の本音を引き出したいときに使う、4)相手の感情を満たすために使う、5)相手の発言を止めるために使う、6)頭の中を整理するために使う、7)相手の反応を確認するために使う、の7つだ。

会話における沈黙には使い道がある、ということがわかると思う。

意図して沈黙を使えば、有効に使える…ということだが、意図しない沈黙の場合は、頭の中を整理するために使えばいい。困惑したり焦ったり、いたたまれない気持ちになるのではなく、この機会に話す内容を整理してみよう、と思えばいい。考えれば焦りなどはなくなるものだ。

今回の記事:「会話で沈黙を使う方法7つ」