不器用な生き方をやめたい

人の心理や特徴を踏まえて合理的に行動したい

アサーション権を行使してもう少し楽に生きる

アサーションという言葉を耳にしたことがあると思う。

コミュニケーションに関する話題のとき、よく登場する言葉だ。アサーティブな表現、会話、コミュニケーション、などとして出てくることがよくある。これに権利の権をつけて、アサーション権がどうの…と言うこともある。実はこの権利を利用すると、もう少し楽に生きることができる。

今回は、この権利を行使しもう少し楽に生きる、ということを書いてみたい。

目次

アサーションとは

アサーション権を行使して会話をする男女

まず、アサーション(assertion)とは何か、からおさえておきたい。

Assertion は名詞で、「主張」という意味がある(「断言」という意味もある)。「自分の主張を論理的に行うこと」という意味もあるようだ。

なので、端的に言えば、自分の意見や感情を表現すること、になる。もう少し広く考えると、表現に至るまでの認知・判断や論理の組み立てもアサーションに含まれる、ということになる。

表現する権利である

なので、アサーション権とは、自分の意見や感情を表現する権利、ということだ。

だが、誤った解釈で権利を行使していい…というわけではない。

相手のことを尊重せず、自分が言いたいことを言う…という行動は、アサーションではない。また、自分の意見や気持ちを尊重せず、それらをねじ伏せてしまう…という行動もそうではない。

なので、自分も相手も尊重しつつ自分の意見や感情を表現する権利、とすればいい。

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この権利を知らない

わたしたちは、アサーション権についてよく知らない。

だから、空気を読まずに言いたいことを言ってしまったり、逆に、(無理やり)自分の意見や感情を表現しない方がいい…と思い、押し黙る…ということになる。たとえば、自分が相手のことを尊重していれば、自分が表現することで相手に嫌われるのではないか…と恐れることはないのだ。

 

権利を行使して自分を楽にする

尊重される権利がある

わたしたちには、誰からも尊重され大切にしてもらう権利がある。

失敗して気分が落ちたときなどは、自分は会社や社会に必要とされていないのではないか…と思うことがある。そんなときは、自分はこの権利を持つ、ということを思い出せばいいだろう。

たとえば、自分の待遇の改善を会社や上司に求める、というシーンがあるとしよう。

そんなときは、自分には尊重され大切にしてもらう権利がある、もし、相手が自分を尊重しない、大切にしないのであれば、この権利を侵していることになる、としてその場に臨めばいい。

※当然自分も、相手に対してそうしなければいけない。

自分自身である権利も…

尊重される権利というのは、今の自分がありのまま尊重される権利、ということだ。

なので、欠点があるから尊重されないとか、よく失敗をするから尊重されない…ということではない。欠点を直せば尊重される、失敗を減らせば尊重される、ということでもない。※何か条件が付いている、ということではない。

つまり、今の自分自身には基本的な価値がある、ということだ。

これは、自分を磨かなくてもいい、向上心を持たなくてもいい、ということではない。今の自分自身にOKを出し、受け入れましょう…ということだ。※自分磨きはどんどんすればいい。

自分で行動を決め責任を持つ

さらに、自分の行動を決め結果に責任を持つ権利がある。

このことを言いかえれば、結果に責任を持つのであれば、自分の行動を自由に決めてもいい、ということになる。自由には責任が伴う、ということだ。

自分も相手も尊重し、結果に責任を持つのであれば、自分の行動を自由に決めてもいい。

たとえば、会社を辞めて他のことをしてもいいだろう。ただし、いきなり欠勤して辞めたり、引継ぎを十分せずに自分勝手に辞めたり…という行動は、会社を尊重しないことになるのでNGだ。

※自分で決めた行動の結果は自分で引き受ける。他責にしてはいけない。

過ちを犯し責任を持つ

わたしたちには、過ちを犯し責任を持つ、という権利がある。

このことをわたし流に解釈すると、大きな失敗を防ぐために、小さい失敗は(たとえ回数が多くなっても)してもいい、ということだ。そして、「失敗に責任を持つ」という意味は、小さい失敗から学び、大きな失敗を防ぐ、ということだ。

※失敗から学ばなければ、自分に対する背任行為になり、失敗に責任を持つことにならない。

小さい失敗はたくさんしてもいい、と考えると気が楽になる。

たとえば、投資で損切りばかりしていると(損の額が比較的小さくても)気が滅入るが、大きな損をしないために小さな損を重ねている、と考えれば気が楽になるのだ(笑)。

※小さな失敗からでも、(感度を上げ)学ぶことは必要だ。

支払いに見合ったものを得る

支払いに見合ったものを得る、という権利もある。

何かに費用を支払うとき、どうしてこんなにかかるのか…と感じることがある。

たとえば、わたしが感じるのは、歯のメンテナンスに行ったときだ。短時間のメンテナンスのみなのに、請求書を見ると金額が予想より大きい。なので、やけに費用がかかっているな…と感じてしまう(内容もいまいちよくわからない)。

その感覚が正しいのかどうかわからないが、そんなときはアサーション権を行使して、相手に費用の説明を求めた方がいいのかもしれない。当然の権利を行使する、とすればそのハードルは下がるだろう。

※この施術(費用が高いもの)は何ですか…と聞けばいい。

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自己主張をしない権利もある

アサーションは「自分の意見や感情を表現すること」だが、自己主張をしない権利もある。

これは、この権利を行使するもしないも自由である、その自由さも権利である、ということだ。そう考えるとややこしいので、シンプルに、この権利行使は自由である、と考えよう。

たとえば、こちらの権利を認めない人に対し、そうすることはむずかしいだろう。

こちらを尊重しない人に対し、(相手がどうあれ自分は相手を)尊重する…としても、凡人にはむずかしい。相手を尊重できないケースでは、自分の意見や感情を表現しない方がいい、という場合もある。

※自分が「自己主張しない」という行動の責任を持つのであれば問題ない。

 

アサーション権を行使し楽に生きる - サマリー

まとめ

今回は、この権利を行使し楽に生きる、ということを書いてみた。

今回の記事で紹介した当該権利は、

1)尊重される権利、2)自分自身である権利、3)自分で行動を決め責任を持つ権利、4)過ちを犯し責任を持つ権利、5)支払いに見合ったものを得る権利、6)自己主張をしない権利、の6つだ。

自分を尊重せず、過度に自己抑制的・非主張的になっている人がいると思う。

そんな人は、自尊心が低く自己否定しがちで、生きずらい…と感じているはずだ。このタイプの人には、背中を押すものが必要になる。それがアサーション権だ。この権利を理解&意識して、権利を行使する…と考え行動すればいい。そうすれば、もう少し楽に生きることができるだろう。

今回の記事:「アサーション権を行使してもう少し楽に生きる」