常習的に人に迷惑をかける人がいる。
迷惑行為をしているのに、注意されても悪びれない。
このタイプの人は、悪びれないどころか、逆切れすることもあるだろう。
誰かの迷惑行為で自分が被害を受けたらイライラするが、この人にはどういう心理があり、どういう特徴があるのか…と考えることが、憤った気持ちを鎮めるひとつの手段になる。
今回は、人に迷惑をかける人の心理と特徴について書いてみたい。
人に迷惑をかける人が…
世の中には、人に迷惑をかける人がいる。
ここで言う迷惑とは、お互い様の範疇を超える迷惑のことだ。
※新築・リノベーション工事の音がうるさい、という類の話ではない。
たまに耳にする話だが、マンションの出入り口に車を駐車する、という人がいる。荷物の運搬をするので一時的に停める…ということではなく、そのスペースを、無料の駐車場として使うのだ。
電車の中の迷惑行為であれば、荷物の持ち方・置き方、騒々しい会話・はしゃぎまわり、座席の座り方になる(出典:日本民営鉄道協会)。「座り方」であれば、詰めて座らないということだ。
※隣りとの間を必要以上にとる、座席に荷物を置く、足を広げて座る…など。
人に迷惑をかける人の心理
我欲を優先する
人に迷惑をかける人は、何より我欲を優先する。
※我欲を満たすことが、優先順位のトップになる。
マンションの出入り口に車を駐車すれば、無料で駐車できるし道交法の駐車違反にならない。
自分にとって都合がいい。自分の利益にかなう。電車における座り方も、足を広げてゆったり座る方が楽でいい、混んでいても隣りと間を空ける方が居心地がいいから…ということでそうする。
とにかく、他人の利益よりも自分の利益を優先するのだ。
都合のいい理屈を用意する
人に迷惑をかける人は、自分にとって都合のいい理屈を組み立て用意する。
自分はこのマンションに住んでいるのだから、敷地の空いているところに車を停めてもいい。
この近くに停める場所がないのだから、仕方がないではないか。自分は人一倍疲れているのだから、足を大きく開いて座ってもいいではないか、2人分とってもいいではないか…とするのだ。
つまり、自分勝手な理屈で自分の迷惑行為を正当化する、ということになる。
あやまらない
なので、自分が悪いとは思わないし、迷惑行為を指摘されてもあやまらない。
衆目監視の中で注意されたときは、「オレに恥をかかせやがって…」という心理になる。
自分本位なのでそういう感情を抱くのだ。また、自責ではないので、ほかに責任を求める。自分に非があることを認めたくないので、当該行動は「~のせいである」というロジックを持ち出す。
※形だけあやまることはあると思うが、本心であやまる…ということはない。
他人の利益を考えない
このタイプの人は、ほとんど他人の利益を考えない。
だから、他人の利益を侵害し、他人の損を自分の得にしてしまう。
なぜそうするのかだが、我欲が強すぎて他人の利益に無頓着になる、そもそも他人の利益に思いが及ばない、余裕がない、メタ認知ができない、そんな習慣が全くないという原因が考えられる。
※我欲と他者への気遣いは、反比例の関係にあるのだ。
近視眼的である
人に迷惑をかける人は、近視眼的で大局的な見地が欠けている。
だから、狭い路地を危険なスピードで走ったり、エレベーターなどで、出てくる人を待たずに自分が先に入ろうとする。車を運転しているとき、歩行者を十分待たないというのも、自分が待つのは損だから嫌だ、自分の時間を少しでも節約したいという気持ちのあらわれだ。
出典:非常識な人の心理と対処法|常識のない人にイラッとせずにすむ
わずかな時間を稼ぐためにリスクを負っていると、そのうち大きな事故になる。
※稼いだ時間など、1発の事故で吹き飛んでしまう。
我欲を満たすために他人の利益を毀損していると、そのうち自分に悪い評判が立つようになり、長期的にみれば自分が損をすることになる。このことが、人に迷惑をかける人にはわからないのだ。
お菓子でお腹を満たし、まともな食事をしない子供のようなもので、後にツケが回ってくる。
迷惑をかけていいと思う
人に迷惑をかけるのは当たり前で、そうしていい…と考える人もいる。
生きて何かをする以上、誰だって人に迷惑をかける。だから、迷惑をかけていいとする。
大事の前には小事(他人の迷惑)など取るに足らないことである。なにか大きなことを成し遂げようとすれば、他人の犠牲は付きものだ、他人の犠牲の上に自分の成功がある…と考える人もいる。
他人の迷惑を気にして萎縮したり、行動を制約するのは愚かなことだ…と考える。
人の話を聞かない
人に迷惑をかける人は、人の話を素直に聞かない。
先に述べたように、自分に都合のいい理屈があって、正当性があると考えている。
また、今述べたように、大事の前には小事(他人の迷惑)など取るに足らないことである、他人に迷惑をかけることは必然である、と考えていれば、他人の注意などを聞く必要はない、となる。
唯我独尊であり、気に入らない話だと、「君はわかっていないね~」という態度をとる。
迷惑をかける人の心理と特徴
まとめ
今回は、人に迷惑をかける人の心理と特徴について書いてみた。
1)我欲を優先する、2)都合のいい理屈を用意する、3)あやまらない、4)他人の利益を考えない、5)近視眼的である、6)迷惑をかけていいと思う、7)人の話を聞かない、の7つだ。
この種の人は、我欲が最大の関心事項であり、それを都合のいい理屈でバックアップする。
自分の理屈には正当性があると思っているので、あやまらない。たとえあやまったとしても、形だけだ。
我欲を優先し、他人の利益を考えない。そもそも、他人の利益を考える、という発想がない。
とにかく、近視眼的に我欲を満たすことを考える。
それはあたかも、お菓子でお腹を満たし、まともな食事をしない子供のようなものである。そんなことを続けていると、(知らないうちに)ツケがたまり、のちに支払いを迫られることになる。
確信的に、人に迷惑をかけてもいい、とする場合もある。
そうすると楽は楽だ(笑)。 なにか大きなことを成し遂げようとすれば、他人の犠牲は付きものだ…ということは真実かもしれない。確かに人の助けを借りなければ、大きなことはできない。
その人が「助けること=自己犠牲・迷惑」だと感じなければ、成立するのかもしれない。
今回の記事:「人に迷惑をかける人の心理と特徴7つ」