あまり緊張しない人がいる。
緊張する人から見れば、うらやましい人になるだろう。
緊張するしないは、持って生まれた気質であり変えることができない、と思うかもしれない。だが、自分固有の緊張のレンジの中で、努力により自分を緊張しない方へ持っていくことは可能だ。
※過度の緊張を普通の緊張に持っていくことは、十分可能である。
今回は、過度に緊張しない人の心理と特徴について書いてみたい。
緊張しない人の心理と特徴
緊張に対ししなやか
緊張する人は、緊張を忌み嫌う。
過度に緊張して失敗した経験があり、また失敗するのではないか…と怖くなる。
※緊張に対して、弱く脆い状態だ。
緊張しない人は、緊張するのは当たり前のことだから、緊張を利用しよう…と考える。
緊張を上手く利用すれば、自分のパフォーマンスが上がることを知っている。だから、緊張を受け入れどう利用するかと考える。緊張は嫌なので力づくで抑え込んでしまおう…とは考えない。
※緊張は力づくで抑え込もうとしても、抑えられるものではない。
緊張に対して、しなやかな強さを持っているのだ。
いい機会だと考える
緊張する人は、自分が緊張するシーンを「悪い機会だ」と考える。
過度に緊張しない人は、自分が緊張するシーンを「いい機会だ」と考える。
緊張するシーンというのは、人生を彩る上で必要なシーンだ。人前でスピーチをする、というシーンであれば、人前でアウトプットする機会であり、自分の発信能力を確認する機会でもある。
さらには、今後「自分が取り組むべき課題」が見つかる機会でもあるのだ。
失敗してもいいと考える
緊張する人は、緊張による失敗は恥ずかしく情けない、許されない…と考える。
※失敗により自分が傷つく…と思う。
緊張しない人は、緊張で失敗してもいい…とゆるく考える。
過度の緊張で失敗して自己嫌悪に陥ったとしても、それはそれでいいだろうと考える。それが今の自分だし、これから「自分が取り組むべき課題」が見つかったので「まぁいいかな」とする。
他人の自分に対する評価が落ちたとしても、今後は自分を飾らなくて済むのでよしとする。
ポジティブである
緊張する人は、ネガティブでネガティブワードをよく使う。
でも、どうせ、だから「過度に緊張して失敗するだろう…」と考える。
緊張する人は自己評価が低いので、ネガティブになり負の言葉が口から出る。自然なことだが、そうしていると本当に失敗する。ネガティブな雰囲気の中で行動すれば、失敗しやすくなるのだ。
緊張しない人は、ポジティブでネガティブワードは使わない。
他人の評価を気にしない
過度に緊張する人は、他人の評価をとても気にする。
失敗が怖いというのは、自分に対する他人の評価が下がるので怖い…ということだ。
※見下されるかもしれない…と思い怖くなる。
一方、緊張しない人は、他人の評価をさほど気にしない。自分の成長に目を向けている、ということと、(先に述べたように)評価が落ちても、今後は自分を飾らなくて済むのでよしとする。
他人と自分を比べて、卑屈になったりはしないのだ。
自意識が弱い
過度に緊張する人は、自意識がかなり強い。
真っ先に、この場でどう振舞えば自分の対面を保つことができるか…と考える。
※自分の対面を失うことがとても怖い…と考える。
たとえれば、矢印が自分に向かう状態(意識が内に向かう状態)、ということになる。
緊張しない人の矢印は、外に向かう(外に向ければ内には向かない)。スピーチであれば、自分が伝えたいことを聞き手に伝える、ということに意識を向けることで、矢印を外に向けるのだ。
だから、緊張しない人は聞き手を見ることができる。
ハキハキ話す
緊張する人は、ボソボソ話す。
自信がないので、声が小さくなる。自分の声に自信がないし、話す内容にも自信がない。
緊張しない人は、とおる声でハキハキ話す。
比較的自信があるから、ということがあるが、腹式呼吸ができている、ということも大きな要因だ。胸式呼吸ではどうしても声が細くなってしまう。緊張が加われば、さらに細くなってしまう。
とおる声でハキハキ話したければ、腹式呼吸の練習をし身に付けることだ。
自分の声を知っている
緊張する人は、自分の声をよく知らない。
他人に自分の声がどう聞こえているのか…ということを知らない。
緊張しない人は、録音して自分の声や話し方を研究するので、それらをよく知っている。
自分の声が嫌い、ということもない。自分の声を録音して研究すると、こう言えばこう伝わる、ということがわかるようになる。彼を知り己を知れば百戦殆うからず、の己を知ることに当たる。
己のことは知ろうと思えば知ることができるのだから、そうした方がいいのだ。
緊張しない人の心理と特徴 - サマリー
まとめ
今回は、緊張しない人の心理と特徴について書いてみた。
今回の記事で書いたのは、1)緊張に対ししなやか、2)いい機会だと考える、3)失敗してもいいと考える、4)ポジティブである、5)他人の評価を気にしない、6)自意識が弱い、7)ハキハキ話す、8)自分の声を知っている、の8つになる。
緊張する人は、緊張しない人の真似をすればいいと思う。
まずは、緊張に対する認知だ。
緊張する人は、緊張に対し<脆い状態>にあるので、この状態をなんとか改善したい。
緊張に対し単に強くなる、というよりは、しなやかに・したたかに強くなる、とした方がいい。緊張は利用できる。緊張を上手く利用することで、自分のパフォーマンスを上げることができる。
問題はその利用の仕方だ、と思うことだ。
上手く利用できなければ、その失敗を糧にして違うアプローチをすればいい。認知的なアプローチでもいいし、腹式呼吸や自分の声や話し方の研究でもいい。当然複合的なアプローチでもいい。
そうやって、自分なりの正解というものを見つければいい。
今回の記事:「緊張しない人の心理と特徴8つ」