今すぐはできないが、「いつかやる」と思うタスクがある。
小さめのタスクなら「そのうちやる」と思うし、大きめのことなら「いつかやる」と思う。
たとえば、前者なら、大事な写真や動画の整理をする、重要なファイルのバックアップをとる(手動の場合)など、後者なら、むずかしめの資格を取る、独立して起業するなどだ。
だが、「いつかやる」は「いまだにやっていない…」になりがちで、最終的には「とうとうやらなかったね」になる。すべきことを早くやるためには、どうすればいいのだろうか。
今回は、いつかやるの問題について書いてみたい。
目次
いつかやるはやらない
やらないことが多い…
いつかやると思うことは、そのままやらずに終了することが多い。
小さめの「そのうちやる」は、もしかするとできることがあるかもしれないが、大きめの「いつかやる」は、できないことの方が圧倒的に多い。いつかやるとして、「未だにやっていない」というタスクがないだろうか。
※その時点で黄色信号だ。早くやる方法を考えた方がいい。
小さめの「そのうちやる」にしても、実行するまでに困難が伴うことは、経験則からわかるのではないだろうか。面倒くさいという感情が先に立ち、意外とできないものだ(笑)。
先送りする心理が働く
期限がある場合は、「締め切り効果」があるので、やれる可能性が高くなる。
問題は、期限がない場合だ。
大事な写真や動画の整理をする、などの小さなタスクでも、期限がないと取り掛かりにくい。とにかくやる気がおこらない…「別に今やる必要はないよね」と考えるのだ。
※いつかやるタスクを放置することになる。
それは、1か月、2か月たっても同じことである。※作業のとっかかりに、高いハードルがあるのだ。取り掛かれば、作業興奮のメカニズムがあるので作業は進むと思う。
大きいタスクは先送りしたい
大きなことなら、なおさら大変だ。大きなことはバッチサイズ(取り掛かり~完結するまでの1サイクル)が大きいため、始めるときの「大変だと思う気持ち」や「面倒くささ」が半端なく、心理的抵抗が大きい。なので、重要度が高くても期限がなければ、安易に先送りをしてしまう。
やることリストの上にこない
やることリストの上にこないからできない、ということもある。
いつかやる、そのうちやると思っていることは、重要度は比較的高いが、緊急度が低い。なので、緊急度を優先してリストを作ると、下位に沈んで浮かび上がってこないのだ。
私がいいと考える「やることリスト」に並べる項目の順番は、以下のとおりだ。
重要度が高い項目は、上から3番目より上位にくることになるが、
1)緊急度が高く、重要度も高い
2)緊急度が高く、重要度が中~ ※3)になることがある
3)緊急度が低く、重要度が高い ※2)になることがある
4)緊急度が低く、重要度が中~
~ 実行するかしないかを決めるライン ~
5)緊急度が高く、重要度が低い
6)緊急度が低く、重要度も低い
※2)と3)はケースによって入れ替わる場合がある。6)は問答無用でリストから削除、5)も多くの場合、リストから削除する(実行しない)。
重要度よりも「緊急度」を優先する人の場合は、重要度が高くても緊急度が低ければ、上から4番目になる。重要度が中に落ちれば、実行するかしないかを決めるラインを下に抜けてしまう。
これではいつまでたっても、その項目は実行されないだろう。
早くやる方法は
締め切り効果を使う
ここからは、いつかやることを早くやる方法について書いてみたい。
まず、先送りする心理を止めるために、「締め切り効果」を使いたい。実際には期限がなくても、自分の中で期限を設けてやる気を起こし、集中力を高めるのだ。
カウントダウン・タイマーを使う
たとえば、日々のタスクであれば、カウントダウン・タイマーをスタートさせてから作業を始める。実際にやってみれば、これだけでやる気と集中力が増すのが実感できるはずだ。
タイマーをスタートさせた時点で気持ちにスイッチが入り、「先送りしよう」という心理は霧散する。ちなみに、普通の時間を加算するタイマーよりも、カウントダウン・タイマーの方が心理的な効果が大きいようだ。大きなことでも、同じように期限を決めることだ。
適度なストレスは成果に繋がる
たとえば、婚活は期限を決めて行った方がいいとされる。
期限を決めないとリソースの使い方が甘くなり、成果が出ないまま月日だけ経ってしまう…ということになる。良い出会いがありませんでした、故に終了します…となりがちなのだ。
※期限を設け、自分に程度なストレスをかけた方がいいのだ。
以前の記事で、適度な負荷は何ら問題ではなく、有益であると書いた。
適度なストレスは、「いつかやる」を実現するために必要なものなのだ。なので、短期、中長期それぞれのスパンにおいて、カウントダウンタイマー(締め切り)を使えばいいのだ。
重要度>緊急度と考える
これは、上で述べた「やることリスト」の話だ。
理屈ではわかっていても(わかっていない人も多いが…)、実際の行動は、「緊急度>重要度」をベースにして動く人が多い。「緊急のものを処理したい」という気持ちはよくわかるが、そんなときほど一拍間を置いて、重要度を冷静に考えて優先順位をつけるべきだ。
感情と理性の綱引きになる場合、「間」を置かずに即断すると、感情が勝ってしまう(時間と感情の強さは反比例するのだ)。なので、あえて間を置いて冷静に考えるべきだ。そうしないと、重要度の高い「いつかやる」を実現することはできない。
※自分のリソースを上手く使おうと思えば、重要度を重視することが大事だ。
とにかく踏み出してみる
やる気が出なくても、やり始めるとノってきた…という経験があると思う。
※作業興奮は、いつかやるを早くできるようにしてくれる。
最初のひと押しで、ドミノが倒れていく…というイメージだ。気分が乗らないときでも、「やり始めると乗る」ということがある。ブログを書くことでも、掃除することでもそうだろう。
踏み出していないからやる気が…
あまりやる気が出ないときでも、やり始めると集中する…ということがある。
やる気が出ないからやらないではなく、踏み出していないからやる気が出ない、と考えた方がいいだろう(やる気を出すために、踏み出せばいいのだ)。あれこれできない理由を探して消極的になるよりは、とにかく踏み出してみた方が良い結果になることが多い。
いつかやるを早くやる - サマリー
まとめ
今はできないけれど「いつかやる」と思うことがある。
しかし、そう思えば(最終的に)できないことの方が圧倒的に多い。
※重要度の低い「いつかやる」は放置してもいいが、重要度の高い「それ」を放置すれば、後々後悔することになる。このことは、多くの先人の言葉からも理解できると思う。
重要度の高い「いつかやる」ができない原因は、1)先送りする心理が働く、2)「やることリスト」の上にこない、だ。前者は、期限がないため、とにかくやる気がおこらない…「別に今やる必要はない」と思う心理だ。後者は、重要度を軽視するために起こることだ。
早くやる方法は
早くやる方法は、以下のとおりだ。
1)先送りする心理が働く、ことに対しては、「締め切り効果」を利用したい。
実際には期限がなくても、自分の中で期限を設けて、やる気と集中力を高めるのだ。適度な(期限による)ストレスは、「いつかやる」を実現するために必要なものだ。
2)やることリストの上にこない、ことに対しては、これまでより、「重要度>緊急度」と考えることだ。
重要度の高い「いつかやる」をいつまでたってもできない人は、「緊急度」が一番大事だと考えていたのではないか。主に緊急度のみをベースにして、優先順位を決めていたのではないか。その考えを改めることだ。※優先順位のつけ方を改めればいいのだ。
また、とにかく踏み出してみることが大事だ。
踏み出していないからやる気が出ない、と考えた方がいい。
当初はやる気が出なくても、やり始めると気持ちがノってきた…という経験を思い出せばいい(始めると集中力が出る)。やり始めるとやる気が出る、と信じて踏み出してみることが大事だ。
今回の記事:「いつかやる…と思っていることを早くやる方法3つ」