世の中には、誠実な人がいればそうでない人もいる。もちろん、中間に位置する人もいるだろう。
いろいろな人がいるから、このタイプの人が際立つ、ということになる。
自分のことは棚に上げても、誠実な人とかかわりたい…というのが本音だろう。今回は、誠実な人の特徴について書いてみたい。その特徴からこのタイプの人を見分けることができるはずだ。
目次
誠実な人とは
誠実の意味だが、「真心をベースにして人などと接すること」だ。
※真心とは「偽りや飾りのない心」という意味だ。
なので、誠実な人とは、「偽りや飾りのない心をベースにして人などと接する人」とできる。たとえば、わたしたちには我欲があるしあってもいいと思うが、「全く我欲はありません」として、人に向き合えば、誠実な人ではない、ということになる。他者を偽ろうとする心があるためだ。
※達観した人の中には我欲がない人もいるかも…だが、レアケースだろう。
誠実な人の特徴は
約束を守る
誠実な人は約束を守る。守れない約束はしない。
※約束を守らない人が、「このタイプの人だ」と評価されることはない。
いいかげんな人は、その場しのぎ的な対応をする。その場がよければそれでいいではないか…という思考だ。あとのことはあまり考えていない。だから、安請け合いのようなことをする。
※請け合ったことを簡単に忘れたりもする。
誠実な人は約束を守ろうとする。結果的に約束を守れないとしても、守る努力をする。守る努力をした上で、守れなかったことについて謝罪する。そうすることが当たり前…だと考える。
相手の利益を考える
誠実な人は相手のことも考える。我欲に囚われない、ということだ。
だから、相手に気を配る、相手の気持ちを慮る、という行動をすることができる。
今書いた、「約束を守る」ということもそうだ。約束を守ることで相手の利益を守ることになる。約束を自分の都合で破れば、相手の利益を毀損することになる。だから約束を守るのだ。
こちらの利益を考えているのか?
相手の誠実さを見極めるためには、「こちらの利益を考えているのか?」と考えればいい。
相手が彼氏や彼女でも、バイトの店員でも、医師のような専門家でも、誰にでも通用する話だ。
自分自身の利益を主に考えた言動なのか、こちらの利益も考えた上での言動なのか…というところをよく見る。前者であれば不誠実よりの人だし、後者であれば誠実よりの人になるだろう。
嘘をつかない
人は嘘をつくものなので、比較的嘘をつかない、不誠実な嘘をつかない、ということだ。
以前、B社と仕事をしたことがあるYさんに、そのときのことを聞こうと思い面談したことがある。
そうするとYさんは「B社と仕事はしていない」と言う。関係者の話で、YさんがB社と仕事をしたことは明らかなのだが、「していない」と言い張る。やむを得ず、その場に関係者を呼んだところ、ようやく(観念したのか)B社と仕事をしたことを認める…ということがあった。
※B社との仕事でトラブルがあったようだ。
Yさんは、トラブルを部外者に知られたくない、ということと、また自分がB社に行かされるのでは…という思いから嘘をついたようだった。※結果、誠実さに欠ける対応になってしまった。
我欲に囚われた思考から、そうなった…ということだろう。
相手により態度を変えない
誠実な人は「相手により態度を変える」ということをしない。
相手が誰であろうと、公平に接する、同じように接する、というマインドがあるのだ。
この人は上から目線だな、相手により態度を変える人だな…と感じることがある。優れた能力を持つ人の中にもそういう人がいるが、このタイプの人が組織に長く残り出世する…ということは(わたしの知る限り)あまりないようだ。まわりから「不誠実な人だ」と評価されるためだろう。
態度を変えないことはむずかしい
相手により態度を変えない、ということはむずかしいことだ。
特に、感度が高い人にとってはむずかしい。感度が高い人は、相手が発するネガティブな情報を受信しやすいため、相手を嫌いやすくなってしまうのだ。相手を嫌うと態度は変わってしまう。
自制心を持つ
誠実な人は、自制心を持っている。
このタイプの人は、その場しのぎ的な対応をして楽をしよう…とはしない。
また、自分の利益だけを考えるようなことはしないし、嘘をついたり自分を飾ったり…ということもしない。さらに、今書いたように、相手により態度を変えない。思わずやってしまいそうなことを「やらない」というのは、自制心がある、ということだ。
嘘をつくことにもつながる
自制心がなければ、大きな失敗をする、ということもある。
ブレーキがきかないため、大きな失敗につながりやすくなってしまうのだ。大きな失敗をすると、それを隠したいという気持ちが大きくなる。つまり、嘘をつくインセンティブが生じるのだ。
正邪善悪を考える
このタイプの人は、無意識的かもしれないが、正邪善悪を考えている。
正邪善悪と言われても(何が正邪で何が善悪か)ピンとこないかもしれないが、子供たちのロールモデルの振る舞いとして、自分の言動が適切かどうか…とすれば、わかりやすいだろう。
だから、それに反すること、たとえば、人をだましたり、人の悪口や陰口を言ったり、嘘をついたり約束を破ったり、他者を踏みつけたり、他者に悪意を向けたり…ということをしない。
無意識的でも正邪善悪を考えているため、言動が適切になるのだ。
誠実な人の特徴・見分け方 - サマリー
まとめ
今回は、誠実な人の特徴について書いてみた。
今回の記事で書いたのは、1)約束を守る、2)相手の利益を考える、3)嘘をつかない、4)相手により態度を変えない、5)自制心を持つ、6)正邪善悪を考える、の6つになる。
誠実な人かどうか見分けるには、「こちらの利益を考えているのか?」と考えればいい。
先にも書いたが、このものさしは、相手が彼氏や彼女でも、バイトの店員でも、営業マンでも、医師のような専門家でも、誰にでも適用可能なものさしで、初対面のときでも使えるものだ。
自分と相手の利害の対立がある際は、とくにわかりやすい。
その際は、こちらの利益などどうでもいいのだな。自分の利益が9割以上だな…ということが見えてくる。そういう人とは、関わらない方がいい。エゴイストとは関わらない方がいいのだ。
今回の記事:「誠実な人の特徴6つ|見分け方がわかります」