あなたは、相手に期待する方だろうか。
期待することは悪いことではない。期待しなければ、助けを求めることもできないだろう。
一方で、期待することで疲弊する、ということもある。期待を裏切られるとがっかりするし、そういうことが何度もあると、この気持ちを抑えた方が生きやすくなる…ということもあるだろう。
今回は、他人に期待しない方法などについて書いてみたい。
他人に期待することが
あなたも、他人に期待することがあると思う。
他人に期待するということは、(ある意味)当たり前のことなのだ。
たとえば、こちらがあいさつをすれば、あいさつを返してくれるだろうと思う。お金やものを貸せば、返してくれるだろうと思う。何かをしてあげれば、「ありがとう!」と感謝されると思う。
※上司には、自分(部下)を育てる気持ちが少しぐらいはあるだろう…と思う。
これらはごく普通の期待であり、自分勝手な妄想というレベルのものではない。
期待した方がいい場合も
積極的に他人に期待した方がいい場合もある。
まず、他人に対し温かい目を向け期待することは、決して悪いことではない。
特に子供や部下といった、親心を持ち接すべき相手に対してはそうした方がいい。
有名なピグマリオン効果(教師期待効果)とか、自己成就予言による良い効果があるためだ。人を泥棒と呼べば彼は盗むだろう、という外国の格言があるが、この逆の効果が期待できるためだ。
期待された人は、その期待に沿う行動をし期待どおりの結果を実現しようとする。
※過度な期待ではなく、あたたかい目で見守り支援を惜しまなければ…だが。
期待が裏目に出ることも
期待が裏目に出ることも、当然のようにある。
あいさつをしても、無視する人がいる。貸したお金やものを返さない人もいる。
以前、若干イラッとしたのは、混雑した待合室で「どれぐらいの待ち時間になりますか」と尋ねたときのことだ。受付の人は「わかりません」のひと言のみ。冷たくこちらを一瞥して答えただけだった。
※もしかすると、いろいろな人に同じ質問をされて、うんざりしていたのかもしれない。
わたしが期待していたのは、正確にわからないにしても、「普段だとこれぐらいになります」とか、「申し訳ありませんが」というクッション言葉だったり、状況を説明する言葉だったと思う。
そういう(勝手ではあるが)期待が裏切られたので、イラッとしたのだ(笑)。
期待しない方がいい場合も
ということで、他人に期待しない方がいい場合もある。
他人はもとより、夫婦とか恋人同士の間でもそういうことがあるだろう。
相手は~すべきだ!と強く思っていると、相手がそうしなかったとき無性に腹が立つ。
ブログを書いていると、読者の方からお叱りをいただくことがある。「無責任にそういうことを書くな」とおっしゃる方もいる。文句を言う気持ちは理解できるが、期待しすぎという面もある。
他人に期待しすぎると、裏切られたという気持ちになり自分が傷つくことがあるのだ。
他人に期待しない方法は
相手を区別する
まずは、期待する人としない人を区別すればいい。
この区別の基準はシンプルで、自分が相手に対し親心を持つかどうかだ。
子供や部下の場合はそういう気持ちを持つので、温かい目で見守り期待すればいい。
それ以外の他人であれば、期待しないようにする。夫婦や恋人であっても、期待しないようにする。子供や部下とは違いフラットな関係なのだから、教師期待効果なしと考えた方がいいだろう。
フラットな関係にある他人には期待しない、でいいのだ。
してもらって当たり前を
自分は~してもらって当たり前だ…は、やめた方がいい。
自分は客だから、お金を払っているから、~しているから「当たり前だ」と思うことがある。
先のわたしの期待、「普段だとこれぐらいになります」とか、「申し訳ありませんが」というクッション言葉、状況を説明する言葉というのも、それぐらいは当たり前だ…と思っているからだ。
この感覚に麻酔でも打って鈍くした方がいい。あたり前だと思いそうになれば、「いやいや当たり前じゃないんだよ~」、「そうできる人がすばらしいんだよ」と、思い直した方がいいだろう。
してもらったら、客であろうがなんだろうが、ありがとうと感謝したい。
見返りを求めない
相手に見返りを求めないようにしたい。
相手に見返りを求める気持ちは、とてもよくわかる。
自分の時間を割いてこれだけのことをしてあげたのに、相手から何の見返りもないな…と憤ることがある。相手は自分を利用しているだけだ、フリーライドしているだけだ…と思うと腹が立つ。
だが格言にあるように、かけた情けは水に流す、というのが正解だ。逆にいえば、(他人には)水に流せる程度の情けをかけるということだ。自分が疲弊するような情けをかけるべきではない。
人にものを貸すのであれば、戻ってこなくてもいいものを貸せばいい。
※それ以外のものを貸すべきではない。
相手と一線をひく
自分と他人は違うのだから混同しない、という意味で、一線を引けばいい。
こちらが期待する反応とは違うが、あなた的にはその反応が合理的なのでしょうとする。
会議で自分の意見に賛同してくれると思って発言したら反対される…ということがある。そんなときは、「あなた的にはその反応が合理的なのでしょう」とすれば感情的にならなくてすむのだ。
誰にも「あなた的には」があると思えば、賛同を期待することもなくなる。
他人に期待しない方法 - サマリー
まとめ
今回は、他人に期待しない方法などについて書いてみた。
誤解のないように言っておくが、絶対に他人に期待しない方がいい、ということではない。
子供や部下には期待した方がいいし、それ以外の人であっても(上では期待しないようにとしたが)期待した方がいいケースがある。期待しないと助けを求められない、ということがあるのだ。
※期待しても疲弊しない人は、むしろどんどん期待した方がいいのかも…。
それ以外では、(基本的には)他人に期待しない方がいいのかもしれない。
期待しない方法だが、1)相手を区別する(期待する対象を絞る)、2)してもらって当たり前…を感謝に置き換える、3)相手からの見返りを求めない、4)相手と一線をひく、の4つになる。
期待が良い結果につながるのであれば、期待すればいい。
だが、期待することでしんどい思いをすることが多いな…、ネガティブな感情を持つことが多い、生きづらくなっている…と思うのであれば、他人に期待しないという考えを入れてみたらどうか。
自分で試行錯誤しながら、期待する相手や最適なバランスをうまく見つけるといいだろう。
今回の記事:「他人に期待しない方法4つ」